就活シーズン目前! 知っておきたい「面接官の本音」――「自分の性格についてどう思いますか?」の本音は…

暮らし

公開日:2018/11/30

『採用側の本音を知れば就職面接は9割成功する』(渡部幸/KADOKAWA)

 2018年も終わりに近づきました。年が明ければあっという間に就活シーズン本番です。
 就活生が不安に感じ、実際に苦手とする人も多いのは、何と言っても「面接」ですが、この面接、実は「タテマエ」が非常に多い、ということをご存じでしょうか?

 大手就職ナビ等でのべ4万人をサポートしてきたキャリアコンサルタントの渡部幸(わたべ・みゆき)氏はこう話します。
「面接官の質問は実のところタテマエがとても多く、本当に聞きたいことを直接尋ねていない場合が少なくありません。本音に気づかずにピントのずれた答え方をしていては、内定に結びつかないのです」

 ではその「本音」とは? 面接でよくある質問の例と、その本音を見ていきましょう。

advertisement

「自己PRをお願いします」
→あなたの強みを踏まえて、当社で何ができますか?

 この質問をされたとき、「私は○○大学の××学科に在籍しており……」など延々と自己紹介をしたり、「私はアルバイトでリーダーに抜擢され、1年間のアメリカ留学も経験し……」などと単なる自慢をしたりしてはいけません。この質問の本音は「あなたの強みを踏まえて、当社で何ができるか」なので、答え方の正解は以下の通り。

(1)まずは自分の強みを伝える
(2)それが強みだと言える具体的な理由を添える
(3)その強みをこの会社でどう生かせるかに結びつける

「こんな経験をした」アピールだけでなく、自分の強みを就職後にどう生かせるかまで絡めて答えられると、面接官に強い印象を残すことができます。

「自分の性格についてどう思いますか?」
→自己PRと印象が違います。
自分のことを客観的に見られていますか?

 この質問は、エントリーシートに書いてある自己PRと実際に会ったときの印象が違う場合にされることがあります。たとえばエントリーシートには「リーダーシップがあり、自信を持って人を引っ張っていく」とあるのに、実際に会った感じは、表情が硬く、声も小さい。おまけに自信がなさそうに見える……などといった場合。面接官は「自分を客観的に見られない人なのでは?」「エントリーシートは『盛って』いるのでは?」という疑問を持っています。こんな場合の答え方のポイントは、

(1)応募書類に書いた内容に一致した強み、具体的な事例とともに伝える
(2)自分が客観的にどう思われがちかを理解したうえで説明する

 です。性格を問われると短所を答えてしまう人が少なくありませんが、聞かれていないのに自ら短所を述べる必要はありません。

面接でよく聞かれる質問には必ず「本音」がある

「最近イラッとしたのはどんなことですか?」
→ちょっとしたことで感情的になりませんか?

 誰でもたまにはイラッとすることがありますが、中には対人関係にとても繊細だったり、ちょっとしたことで感情的になって怒りがなかなか鎮まらなかったりする人がいるのも事実。そのため、応募者のストレス耐性を確認したいと考えている質問です。このときのポイントは

(1)ちょっとしたことを1つだけ答える
(2)対人的なことよりも、自分の行動に対してのイライラにする
(3)そこからどう気持ちを切り替えたのか説明する

 こと。例えば「学校の課題を作成しているとき、締め切り間際にパソコンがフリーズしてしまった」など、人への怒りなどではない出来事を答えましょう。

 面接対策の第一歩は、「採用側の本音」を理解すること。そこを押さえたうえで、自分の言葉で「自分のできること」「思い」を語ることができれば、内定はすぐそこです!