8週間で“一生ブレない私”を手に入れる!マインドフルネスで幸せな女になる方法

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更新日:2021/6/28

『幸せになりたい女性のためのマインドフルネス 自分らしく輝く8週間のプログラム』(ヴィディヤマラ・バーチ、クレア・アーヴィン:著、佐渡充洋:監訳、浦谷計子:訳/創元社)

 ストレス軽減、ダイエット、集中力アップ、生活習慣の改善etc. さまざまな効果が科学的に実証され、世界的ブームとなっている「マインドフルネス」。関連書も各社からの出版が相次いでいる。

「この機会にやってみたいんだけど、どれを読んだらいいの?」と、お困りの初心者女性にオススメの1冊が、『幸せになりたい女性のためのマインドフルネス 自分らしく輝く8週間のプログラム』(ヴィディヤマラ・バーチ、クレア・アーヴィン:著、佐渡充洋:監訳、浦谷計子:訳/創元社)だ。

 本書の著者は、長年マインドフルネスを中心にしたメンタルエクササイズを提供してきたヴィディヤマラ・バーチ氏とクレア・アーヴィン氏だ。平易な言葉で、マインドフルネスとはなにか、なぜ現代女性が実践すべきなのか、どのようにやればいいのか、わかりやすく具体的に書かれている。

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●忙しい人ほど、マインドフルネスが効果的!?

 もう「やることリスト」がパンパンで、「マインドフルネスなんてやっている暇はない」という女性も多いだろう。しかし著者は、忙しい人ほど効果的なため、ぜひ実践してほしいと勧めている。

 というのも、毎日、10分くらいの時間を割くだけで、「今に集中する力」「自分軸をブレなくする力」「恐れや不安を解消する力」などが身につき、仕事、プライベートのすべてにおいて作業・対処スピードがアップし、より多くの物事をこなせるからだという。

 マインドフルネスを簡単に説明すると、今という瞬間に五感と意識を集中させ、自分の思考を客観的に観察して「気づき」を得る作業で、瞑想を通して実践していく。マインドフルネス瞑想のやり方は簡単で幅広く、家で目をつぶるやり方もあれば、外でできるものもある。

 例えば、だれもが経験したことのある「美味しいものを初めて食べた経験」を思い出せばわかりやすい。こうしたとき私たちは、その美味しいものに意識を集中させて、素材、風味、舌触り、食感、味わい、噛んだときの音など、五感を総動員して食べる行為を楽しんでいる。

 それが数秒、数分であろうと、その対象(美味しいもの)以外のことは何も考えずに、ただひたすらその瞬間(=今)に集中している。じつはこれこそ、マインドフルネス瞑想そのものなのだ。

 また、育児などにおいて、スマホ片手のながら育児をせずに、子どもと全身全霊で向かい合って気づきを得ることも、「マインドフルネスの実践そのもの」だと著者は教えている。

 本書には、ステップに応じたさまざまなイメージトレーニング・エクササイズや、マインドフルネス瞑想法が紹介されている。これらを8週間にわたって実践していくことで、マインドフルネスな心の状態を深めることができ、日常生活で活かしていけるようになるという。

●幸福度の「セットポイント」ってなに?

 では、具体的なマインドフルネス効果についても触れておこう。

 あなたは、いつも幸せに満ちていると感じるだろうか。それとも、良いことがあってもすぐに幸せを感じなくなるだろうか。

 もし後者に当てはまるのなら、マインドフルネスを実践しよう。幸福度には「セットポイント」があり、人はどんな幸不幸を体験しても、いずれその人固有の幸福の基準値であるセットポイントに戻るという。

 つまり、セットポイントが高ければ、幸福度が高く人生に前向きな人。低ければ、幸運を得ても、すぐに人生を不幸に思い始めてしまうそうだ。

 このセットポイントを決めるのが、額の後ろ側にある「前頭前皮質」と呼ばれる領域だ。そして、マインドフルネスを実践することで、セットポイントが高まることが神経科学者の研究で証明されているという。同じ人生、どうせなら幸せをより多く感じたい、そんな人にもマインドフルネスは役立つのである。

●「セルフ・コンパッション」「自己肯定感」を高めよう

 近年、マインドフルネスが世界的に広がっている背景のひとつに、心の病などに対しても効果的という医療分野での功績がある。

 本書によれば、女性はホルモン変動や社会的な立場の不安定さ、人間関係の多様化から、うつ病、不安障害、心理的苦痛、性的暴力やDV、薬物障害などのリスクが男性よりも高いという。これらの問題を回避するには「他者や過酷な経験に振り回されないだけの自主性を育てることが有効」だと著者は記し、その自主性(=自分軸)を育むのがマインドフルネスだと強調している。

 この自主性(自分軸)を確立させるのには、「セルフ・コンパッション」(自分を思いやること、自己肯定感)が重要で、マインドフルネスはそれらを高めてくれるという。

 女性の場合、家族、パートナーや子ども、友人、会社、ママ友、姑など、人間関係が多様化する中で、「自分軸=自分らしくあること」が難しくなりがちだ。そんな時こそマインドフルネスが役立ち、人間関係に振り回されずに、自分の人生を輝かせていけるのだ。

 このようにマインドフルネスは、人生のあらゆるライフステージにおいて、あなたをサポートしてくれる心強い味方となる。ぜひ本書で、基本から実践までを学んでみてはいかがだろうか。

文=町田光

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