目覚ましを使わない早起きテクも! 1日30分の早起きで自分を劇的に変える朝時間術

暮らし

更新日:2019/5/13

『30分早起きして自分を変える すごい朝時間術』(石川和男/総合法令出版)

 年を重ねていくと年々体が重くなり、早起きをするのがツラくなってくる。特に職場で中堅ポジションとなってきたアラサー世代の中には日々の疲れを癒すため、出勤ギリギリまで眠っていたいと思っている人も多いのでは?

 しかし、新年度が始まったこの時期に早起きを習慣化させ、仕事のパフォーマンスを今以上に高めていきたくもなる。そんな時、向上心を持っている人におすすめしたいのが『30分早起きして自分を変える すごい朝時間術』(石川和男/総合法令出版)。本書は時間の使い方を見直し、自分をランクアップさせられる1冊だ。

 私たちは誰しも“1日24時間”という、限られた時間を手にしている。時間は全人類に平等に与えられている。だが、世の中には次々とアウトプットして目標を達成する人がいる一方で、夢を実現できずにくすぶっている人も多くいる。この差は時間の使い方によって、表れるもの。特にカギを握っているのは、「朝」という時間の使い方だ。

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■なぜ“朝時間”でなければいけないのか?

 スキルアップやキャリアアップのため、資格の勉強に意欲を燃やしている人は多いはず。しかし、現実的にはビジネスパーソンが就業後や土日にスキルを磨くのには限界がある。

 なぜなら、夜の時間は突発的な予定が入りやすく、たとえ空いたとしても仕事で疲れているため集中力が続きにくい。そして、土日は平日にサボった家事のしわ寄せがきたり、子どもの行事、町内の清掃などに赴かなければいけないことがあるからだ。

 こうした現状の中で確実に自分を高めていくためには「朝」という時間をどう過ごすかに目を向けていくことが大切。朝は、自己スキルをアップさせたい人にとって“ゴールデンタイム”となる。

“忙しいビジネスパーソンにとって、「自由になれる残された時間」は、もう「朝の時間」しかないのです。”

 そう語る石川氏自身も、朝のゴールデンタイムを活用して税理士試験に合格したり、セミナーのコンテンツ作りを行ったりしている。海外では、元アップルCEOの故スティーブ・ジョブズ氏や元スターバックスCEOのハワード・シュルツ氏なども早起きで成功を掴んでいるという。

「自分のランクアップ」は、今すぐ必ずやらなければならないほど緊急を要することではない。そのため、「時間ができた時にやろう」と思い、つい後回しにしてしまうことも多い。だが、この「緊急じゃないけれど重要なこと」こそが、私たちの未来を握っている。朝を有効に使えるようになれば、未来も変わっていく。朝時間を制す者は、未来をも制すのだ。

■早起きが苦手なら起床時間を能動的に!

「朝時間が大切なことは分かったけど、やっぱり朝は苦手…」。読者の中には、そう思う方もいるだろう。そんな人の心に刺さるのが石川氏の問いだ。

“あなたは、なぜ、今の時間に起きているのですか?”

“その時間は、本当にあなたが決めた時間でしょうか。その時間に起きないと遅刻するからその時間に起きているというのであれば、それは間接的に会社によって決められた起床時間です。”

 石川氏は夢を実現するには、会社に決められた「受動的起床時間」を「能動的起床時間」に変えていくことが大切だと提唱している。能動的起床時間とは、「資格に受かるために勉強したい」「リーダー本やコミュニケーション本を読みたい」といった目標を達成するために自分の意志で決めた起床時間のこと。

 強い意志や絶対に叶えたい夢があれば、早起きという憂鬱な行為だって次第に楽しい習慣に変えることができる。自信のない方はまず30分の早起きから始め、朝時間をどう活かしていくか考えていこう。

 なお、本書には早起きを定着させる10のテクニックも収録。「目覚ましは使わない」や「ニンジンをぶらさげる」といったユニークで斬新なテクニックは目から鱗。新しい環境に身を置いた時はなにかとストレスも多いので、ぜひ本書を参考にし、スッキリと起きられる朝を手に入れてみよう。

 私たちは仕事や家事などで忙しいと、抱いている目標や夢を後回しにして、ただ時の流れに身を任せる日々を送ってしまう。だが、人生はたった1回きり。それを変えられるのは、他でもない自分自身のみ。

 時間という限りある資源を上手く活かすにはどんな自分でありたいか、この先どう生きていきたいのかをじっくりと考え、朝活に励んでいこう。朝を制したあなたはきっと、今よりも魅力的な人になれるはずだ。

文=古川諭香