綾瀬はるかもおすすめ! 美しく生きたいすべての女性へメイクアップアーティストが教えるカンタンレシピ

食・料理

2019/6/20

『美しい人は食べる!』(中野明海/主婦と生活社)

 女性なら誰しも「きれいになりたい」という願望を持っているはずです。きれいな人は普段どんなお手入れをしているのでしょうか。ジム通いや、高級コスメを使っているというイメージを持つ人は多いかもしれません。ところが、本当に必要なものは別にあります。それは、食べること。忙しくてもきれいでいたい女性におすすめしたいのは『美しい人は食べる!』(中野明海/主婦と生活社)という本です。

 本書は、第一線で活躍するヘアメイクアーティストによる簡単レシピ集。これまでに手がけてきた女優やアーティストには、綾瀬はるかさんや安室奈美恵さん、杏さんなど誰もが知っている顔ぶれがずらり。こう聞くと、なんとも華やかな世界だと感じるかもしれませんが、実はヘアメイクアーティストは体力勝負のハードな仕事です。毎日、現場仕事をこなすのに精一杯で、家に帰っても料理をする気が起らずお菓子やインスタント食品で済ませてしまうことも多いのだとか。

 こうした状況をなんとか変えたくて“帰宅後すぐにできる簡単レシピ”をメモ書きし始めたのが、簡単レシピが生まれるきっかけでした。書籍化にあたっては、綾瀬はるかさんの「明海さんの料理レシピ、本にして欲しいな」の一言が背中を押してくれたそうです。

 簡単おいしいレシピ集を掲げるだけあって、紹介されているレシピはどれも10~20分あればできるものばかり。近所のスーパーで手に入る食材で、特別な香辛料や調味料の必要もないので、料理が苦手な人やめんどうくさがり屋の人でもすぐに作ることができそうです。

 最初に掲載されているのは「スナップえんどうとブロッコリーのボイル」。次には「しいたけのバター醤油焼き」が載っています。そんな「茹でただけ」「焼いただけ」のものがレシピになるの?と驚くかもしれませんが、著者いわく「毎日のことだから凝る必要はありません」。

 ここで、本書に掲載されていたおもしろいレシピを紹介しましょう。「チキンラーメンで作る香港ヌードル風と卵スープ」。これは麺に芯が少し残るくらいでつゆから取り出し、ねぎと炒め合わせてパクチーを添えるだけの簡単レシピです。つゆには卵を溶いてスープにします。インスタントラーメンに一手間加わるだけで、健康的なレシピに早変わりしています。

 著者の肩の力が抜けたスタイルはまえがきの文章にも表れています。

書店に置かれている素敵なレシピ本を開くと(中略)作る前から疲れてしまいそうなものも多くあります。でも、忙しい毎日のごはんって、もっと簡単でもいいのかも。包丁を使うのが難しければ、キッチンバサミで切ればいいし、手でちぎるのだって立派な調理!ラクしてストレスをためないことが肝心です。

 この本の中で、メイクアップアーティストらしさを感じたのは「メイクやおしゃれが好きなら料理はできる!」と題したコラムです。

メイクやおしゃれ下手と料理下手の共通点は“冷静さに欠ける”ことなのかもしれません。(中略)“ちょっと足りないかな”の状態で、まずはひと呼吸すること。(中略)メイクも料理もいい“塩梅”にするには、ほんのちょっと手を加えるだけでよかったりするんです。

 ツールに頼るだけでメイクがワンランク上の出来映えになることは、女性の誰もが実感していることでしょう。それは料理も同じです。なぜか料理に関しては技術を身に着けようと考える人が多いのですが、便利なキッチンツールを味方にすればそれだけでずっと早く、そして簡単に料理を格上げすることができます。

 メイクも料理も時間や手間をかけただけで、きれいになったりおいしくなったりするわけではありません。ササッと手早く、簡単かつシンプルな本書のレシピは、忙しい女性にこそ参考になるはずです。

文=いづつえり