親がこうすれば、子どもは一生自分を育てる! 世界7大教育法で子どもの人生に最高の貢献を

出産・子育て

2019/6/28

『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(おおたとしまさ/大和書房)

「わんぱくでもいい、たくましく育ってほしい」。昔あったCMのキャッチコピーです。そう願っていても、やっぱり子どもの教育は気になるもの。「子どもの才能を伸ばしてやりたい」と思う方に、『世界7大教育法に学ぶ才能あふれる子の育て方 最高の教科書』(おおたとしまさ/大和書房)が良いヒントになってくれるかもしれません。

 麻布中高から上智大学を卒業し、教育ジャーナリストとして活動する著者が、モンテッソーリ教育など、世界的に高い評価を得ている7つの教育法について記した本書。各項目後半には実際に学校へ赴き、今の日本でどのように各教育が行われているかを取材しています。

■ビル・ゲイツを生んだ「みずから育てる力」を養うモンテッソーリ教育

 女性で初のイタリア・ローマ大学医学博士になったマリア・モンテッソーリ。彼女は知的障がいを持つ子どもの行動の意味に気づき、子どもの可能性を伸ばす教育指導をはじめました。これがモンテッソーリ教育のはじまりです。世界中で広く愛される、もっとも有名な教育法のひとつです。ビル・ゲイツやオバマ元大統領、グーグル創設者ラリー・ペイジがかつて受けていたとして、「天才を作る教育」として注目されています。

 モンテッソーリ教育では、子どもには「みずからを自分で育てていく力」=「自己教育力」が備わっていると考えます。大人がやるべきことは「教える」のではなく、「環境を整える」こと。せっかくのご飯をぐちゃぐちゃにして食べてくれない。集中力がなくて本を読もうとしない。モンテッソーリは一見「欠点」「困った状態」ととらえがちなことを矯正するのではなく、4つの段階に分けて安定させる方法を考案しました。

第1に、「子どもが出会ったものに自由にとりかかる」こと。
第2に、「やり始めたことにつづけてとりくむ」こと。
第3に、「そのことに全力を傾ける」こと。
第4に、「『できた』という気持ちで自分からやめる」こと。

 このプロセスを経ることで子どもは成長していくのだそう。モンテッソーリ教育では4段階を経験させるために、子どもたちに「おしごと」と呼ばれる、自分自身の力でみずからを成長させるために必要な課題にとりくませます。「おしごと」の種類は成長の段階に合わせてさまざま。

「自分で考えることのできる」子どもを育てるのがモンテッソーリ教育なのです。つい手を貸してしまう、叱ってしまうという方は、一度この考えを読んでみるのも良いかもしれません。

■自由しかない!すべてを自分で決めるサドベリー教育

 1968年にアメリカ・マサチューセッツ州で生まれた「サドベリー教育」。カリキュラムもクラスもなく、すべて自分自身で決めるのがサドベリー教育の大きな特徴です。人間には好奇心が備わっているというアリストテレスの考えに基づいていて、卒業する時期すらも自分で決めるというのですから、驚きますよね。

 何か学びたいことができたときは、「協定(ディール)」と呼ばれる約束をします。例えば、ドラムをやりたくなったら、どのくらいの頻度で教えてもらうか、どこを借りるかなどを話し合い、大人と「協定」を結ぶ。自分自身で専門家を見つけ出し、交渉して学びます。そんなことができるのかと思ってしまいますが、サドベリー教育は、人間には必要なスキルを学んでいく潜在能力があるという考えに基づくものです。「みずから道を切り開く人間を作る教育」と言い換えてもいいでしょう。口を開けて待っていても、誰もご飯を運んではくれません。

 受け身ではなく、みずからアクションを起こすことが常に求められている現代社会。こと、自己主張が弱く流されがちと評価されやすい日本人は、サドベリー教育の考えを取り入れてみるのが良いのではないでしょうか。

 子どもが自分のやりたいことを見つけ出すまで、じっくりと待つ。見守ることも、成長への大事な「教育」なのかもしれません。

 ここに挙げた例はほんの一例。それぞれの教育法がどんな思想で、どのように子どもを育てるか、丁寧な説明と取材で書かれています。

「教育」とはいわゆるお受験や教育ママ的な特殊なカテゴリーではなく、子どもをのびのびと育てるための大切なエッセンス。世界にはさまざまな教育法があると知れば、子育ての選択肢も増やせると思います。

 もちろん、ママだけではなく、パパたちにもおすすめの1冊ですよ。

文=宇野なおみ