あれこれ悩む前に結婚しよう! 結婚の魅力や夫婦生活の極意が詰まった「しょぼ婚のすすめ」とは?

恋愛・結婚

公開日:2019/8/17

『しょぼ婚のすすめ』(えらいてんちょう/ベストセラーズ)

 結婚に憧れているものの、なかなか踏み出せない人が多いそうだ。「経済的に家族を養っていく自信がない」「結婚したい相手に出会っていない」「自分の時間がなくなりそう」など、さまざまな理由があるだろう。しかし、本書『しょぼ婚のすすめ』(えらいてんちょう/ベストセラーズ)では、そのような結婚を踏みとどまるあらゆる理由を意味のないものだと一蹴している。

 著者であるえらいてんちょう氏は、経営コンサルタントやYouTuber、投資家などとして活躍する人物。なんと、彼は妻となる女性と出会って2日で婚約し、2週間で結婚したというツワモノだ。今は2人の子どもにも恵まれ、とても幸せな毎日を送っているという。著者曰く、現在の晩婚化や少子化の原因となっているのは、恋愛と結婚を一直線上に置いてしまうことと、イメージだけで結婚はハードルが高いと感じてしまうことの2点。結婚前に相手の学歴や年収をしっかりとチェックし、もっと自分にはふさわしい相手がいるのではないだろうかと希望を抱き続けることも要因の一つとなる。

 著者自身、結婚しようと思ったのは経済的な理由が大きかったという。出会った当時、現在の奥さんは持病やストレスが原因で仕事を続けるのが難しく、実家との折り合いも悪かったそうだ。著者は月収15万円程度の収入だったが、「自分がどうにかしよう」と思って結婚を決めたという。このエピソードは極端に思えるだろうが、結婚前にあれこれ深く考えなくとも幸せな家庭を築くことができるという良い例になるだろう。

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 そもそも、結婚の魅力とは一体なんだろう? 本書では、結婚の魅力について以下のように紹介している。

・社会における信用度がアップする
 家やお金を借りるときなどに必ずといっていいほど聞かれる「既婚か独身か」の質問。これは、既婚者は家庭を持っていることで責任感のある社会人としてみなされている証だ。社会に認知されることは、結婚や夫婦の本質といえるのではないだろうか。

・配偶者に助けられ生活力がアップする
 結婚することで税金などの優遇措置を受けられ、2人で働けば生活費も増える。それぞれ一人暮らしをするのと2人で一緒に世帯を持つのとでは家賃や食費、光熱費などを見ても一人当たりの出費が少なくなるのだ。また、家事などでもお互いの苦手なところを補い合えば、生活力がアップするだろう。

・配偶者が人生の師となる
 他人同士が生活を共にする結婚では、自分の思うように行動できないことも多く、「相手に合わせる」「相手に譲る」ことも大切になる。価値観の違う人間同士、お互いに影響し合い、悪い点は改善するなどして人間的に成長することができるのだ。

・ちゃんとした人間になれる
 もっとちゃんとしてから結婚しようと考えている人は多いようだが、結婚によって守るものができるとそういう人間になれる。結婚相手と良い関係を築いていこうという思いさえあれば、結婚は誰でもできるから心配いらないと著者はいう。

 結婚はハードルの高いものと尻込みしていた人にとって、結婚する前からあれこれ心配しなくてもいいという経験者の言葉はとても心強いだろう。また、結婚自体がゴールと考えている人も少なくないようだが、実際には夫婦生活のスタート地点だ。家事の分担や家計の管理、子育てなど2人で一緒に乗り越えなければならない課題が山のように出てくるのだ。中には価値観の不一致などを理由に残念ながら離婚に至る夫婦もいるが。

 本書では、結婚の魅力に言及し、結婚生活をストレスなく送るコツや性生活、子育ての極意などについても触れている。著者の妻のコラムも掲載されており、中でも「結婚相手は顔で選べ!」がとても興味深い内容だった。彼女曰く、基本的に性格が顔に表れるものなので、穏やかな性格の男性が好きなら穏やかな顔つきの男性を選べばいいという。また、自分の好みの顔であれば、ケンカをしたときにも許しやすいという点にも納得する。本書を読めば結婚のハードルの低さを実感し、すぐにでも結婚したくなるかもしれない。

文=トキタリコ