人気YouTuber・Naokiman Show初の著書! 世界の“不思議”から視野がもっと広がる!?

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更新日:2019/10/4

『ナオキマンのヤバい世界の秘密』(Naokiman Show/日本文芸社)

 チャンネル登録者数87万人超を誇る人気YouTuber・Naokiman Showの、初の著書『ナオキマンのヤバい世界の秘密』(日本文芸社)が出版された。

 動画を通して、世界中にはびこる都市伝説やミステリーなどを精力的に発信しているナオキマンだが、本書の軸にあるのはそれらを知ることで“世界を違った視点から見つめてみよう”というメッセージ。同じくYouTubeで人気を博す水溜りボンド・カンタ氏も「閲覧注意」と帯で薦める内容の一部を紹介していこう。

■ピラミッドが“エネルギー発生装置”だった可能性

 世界中では、幾多のミステリースポットが確認されている。例えば、エジプトのピラミッドは代名詞ともいえるが、いつどのように造られたのかは科学が進んだ現代でもいまだ解明されていない。

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 もっとも連想しやすいのは「ギザの3大ピラミッド」とされる建造物だが、実際にはエジプトで「大小さまざまな規模の約140基」のピラミッドが確認されていると解説する本書。そもそもの存在理由も不明で、かつては王の墓とされる説が有力とされていたが、そもそも「肝心の『王のミイラ』が見つかっていない」ことから、近年は疑問視する声もあるという。

 その代わりとして、本書で紹介されているのが「エネルギー発生装置」だったとするひとつの説だ。

 じつは、2018年にロシアの大学を中心とする研究チームが「ピラミッドが発電施設だった可能性」を示唆した。内部の中核部分に電気伝導率の高いドロマイト、表面の岩石には電気を漏らさないような素材が使われており、さらに、通路には低レベルの放射線を発する花崗岩が用いられていることから「発電にも蓄電にも最適な内部構造、素材で設計されている」というのだ。

 建造された当時、すぐ近くを流れていたナイル川の“水”をピラミッド内部の地下室へ引き込み、ポンプ作用で水圧をかけ全体を振動させてエネルギーに変えていたという考察もあり、あながち“信ぴょう性がない話”ともいえない。

■百数十年以上前に“Wi-Fi” に近いものを発想していたニコラ・テスラ

 天才はときに“狂人”と揶揄され、歴史の闇に閉じ込められる場合もある。今なお私たちの生活を支えている「交流電源」を発明したニコラ・テスラは、兄の死をきっかけに常人とはかけ離れた発想に目覚めた「天才肌の研究者」だった。

 有名な逸話のひとつが、かつての雇い主であったエジソンの発明品「直流電源」と競い合った「電流戦争」だが、その数年後、テスラは新たな発明を実現しようと奮闘していた。

 1901年。テスラはニューヨークに「ウォーデンクリフ・タワー」と呼ばれる電波塔を建設し、送電の実験を始めた。目的は、電波を使った通信や送電を実現するため。彼自身の発明した共振変圧器「テスラコイル」を使い、本書の内容によれば「約200個の電球を電線なし、つまりワイヤレスで送電し、点灯することに成功した」とする記録もあるというが、今から百数十年以上も前に携帯電話やWi-Fiなどと同じ発想を具現化していたのだ。

 ただし、当時は使用できる電磁波の周波数が低すぎるため実用化には至らなかったのだが、テスラはさらにその先を思い描いていた。それは「太陽と地球のエネルギーを利用して地球上のどこでもエネルギーを発電する」というシステムで、彼は「世界のエネルギー産業の構造を一変させる『フリーエネルギー』の発明」に可能性を見出していた。

 都市伝説の世界では「彼の死後、FBIが膨大な研究資料を押収した」という話もあると紹介する本書。現代にも、テスラの発明が応用された技術がたくさん残されているという。

■自然界が生み出した“黄金比”という様式美

 世界を誰が作ったのか、現代に生きる私たちにはもはや知るすべもない。自然界には人間が後追いで発見することしかできない法則も多々あるが、デザインの世界でよく使われる「黄金比」もそのひとつだ。

 黄金比とは“安定して誰もが美しいと感じる比率”とされるもので、有名企業のロゴにも多用されているといわれる。ギリシャ文字では「φ(ファイ)」と表され、美しいと評価される図形を長方形で取り囲むと、縦と横の比率が「1.618」を近似値としてその前後に不思議と必ず収まるようになっている。

 そして、黄金比と密接に関わるのが、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが発見した「フィボナッチ数列」だ。

 本書によると発見のきっかけになったのは「植物の花びら」で、自然界では葉や種の数、花びらの枚数が「3枚、5枚、8枚、13枚、21枚と、決められた法則」に従って増えている品種が目立つという。

 また、貝殻や種を持つひまわりの花などは全体が黄金比で囲まれているのはもちろん、模様をたどると「黄金螺旋」という現象がみられる。これも「自然が生み出した究極の美」と紹介されているが、ひまわりを例にとると「円の中に一番多く種を敷き詰められる合理的な並び」で、種の保存のためにたどり着いたのではないかという見方もある。

 さて、都市伝説やミステリーの話題に対しては“本当なの?”という疑問もつきまとうかもしれない。しかし、本書が強く訴えているのはシンプルに“世界はわからないことだらけで、今見えていることが全てではない”というコト。さまざまな神秘にふれられる1冊を読めば、自分の視野や進むべき道もひろがり、モチベーションも上がるはずだ。

文=カネコシュウヘイ