仕組みさえ作れば放置でOK!『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』を読んで、カンタン資産運用

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2019/11/15

『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』(上地明徳/青春出版社)

 諸外国に比べ、日本人は投資に消極的とよく言われています。ほとんどの人がまともに投資教育を受けたことがないのですから、それも仕方のない話です。

 さらに巷には、「リーマンショック級の暴落がまた来るかもしれない」「この先、経済情勢がどうなるかわからないのに、投資しても損するだけ」など、投資を“しないほうがいい”理由が溢れているので、投資から足が遠のくのも自然なこと。

 しかし、すべての投資がみんなギャンブルかというと、そんなことはありません。投資には種類があって、そのなかには、投資の知識ゼロ! 種銭ゼロ! のあなたでも始められる投資があります。それが、「長期・分散・積立」投資です。

『老後の資金 10年で2倍にできるって本当ですか?』(青春出版社)は、「長期・分散・積立」投資について、初心者でもわかるように書いた一冊です。

~あらすじ~
【今が楽しければいいと思って生きてきた、1人のアラサー女性。ところが、身近な友達が実はみんな資産運用をしていることを知り、急に焦りだす。
「もしかして、お金のこと考えていないの私だけ!?」
そこで、投資のプロに教えを乞うことに。お金の知識も貯金もない私が始められる投資なんてあるわけないですよね…え、あるんですか?
「長期・分散・積立」投資なら、老後の資金をつくることも夢じゃない。ローリスク投資で、目指せ、2000万円!】

「長期・分散・積立」投資という字面を見た時点で、難しそうで無理…と敬遠してしまう人もいるんじゃないですか? 安心してください。筆者もそうでした。しかし、この本に書かれていることは、ものすごくシンプル。

 証券口座を開いて、「外国株式インデックス」を1本買う。これだけです。あとは毎月決まった金額を自動的に積み立てるようにすれば、その後は何十年と放っておいてもOK。小難しい知識は必要なし。投資用にまとまったお金を用意する必要もありません。1000円でも1万円でも、自分が払える金額で積み立てることができます。

 あまりにもシンプルで嘘みたいですよね。でも、海外の公的年金も、ノーベル賞の賞金を捻出するノーベル財団も、同じように「長期・分散・積立」投資で運用していると知ったらどうですか? 「長期・分散・積立」投資は、資産運用のために世界で当たり前に使われている投資方法なんです。

●投資にはいろんな種類がある!

 さて、この本では、そもそも投資ってどんな種類があるの? という超初歩的な内容から解説してくれています。投資初心者さんにぜひとも読んでほしいのが、第1章の「『ギャンブル』から『堅実な資産運用』まで、投資にもいろいろある」の項目です。

 そもそも、投資は大きく3つに分けることができます。

 1つ目が、数日から数ヵ月の超短期で結果を出す、FXや株式の信用取引などの「投機」。2つ目が、数ヵ月から3年の短期で結果を出す、株式投資などの「短期投資」。そして3つ目が、10年単位の長期で結果を出す、「年金作りの資産運用」。これがすなわち、「長期・分散・積立」投資です。

 上2つに関しては、投資の知識がなければ、高確率で失敗します。さらに運も重要なのでギャンブルに近く、一般の人は手出し無用の投資法です。一方、長期投資には、運や賭けは不要です。

1年で何がなんでも資金を増やしたいなら、予測という「賭け」が必要ですが、10年後のお金を増やすには「賭け」は不要です。「10年後、おそらく世界経済は今よりも成長しているだろう」くらいの感覚で運用しています。

 買うべき商品も、「外国株式インデックス」を1本買えばいいと教えてくれているので、悩む必要なし。投資でイメージする「どの株が上がった・下がった」をしなくていいのが、「年金作りの資産運用」投資の最大のメリットです。

 コツコツ積み立てた資産が、数十年の間にどう増えていくのか、暴落が来たときの心構え、証券口座の開設の仕方なども、すべてこの一冊で網羅できます。もちろん、つみたてNISAとiDeCoの活用方法についても教えてくれています。

 それでも「投資は投資。リスクを取るよりも、無難に銀行預金していくほうがマシ」と思って、投資をしないのも間違いではありません。将来、経済がどうなっているかは誰にもわからないので、それもまた一つの選択肢です。ただ、30年前に、「長期・分散・積立」投資をしていた人の資金が、銀行預金をしていた人の3倍に増えていたのも、また事実。

 あなたの資産形成はどうしますか?

文=島野美穂(清談社)