同じ勉強でなぜ差が出る? 脳を動かし我が子の“頭脳スペック”をあげる実践法

出産・子育て

2020/3/25

『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』(石田勝紀/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 どうして同じ授業を受けているのに、あそこの家の子は頭がいいんだろう…。我が子の成績を見て、そんな疑問を抱いたことがある親御さんはきっと多いはず。中には、もともと頭の出来が違うと思っている人もいるだろう。その謎を解き明かしたのが、『同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?「自分の頭で考える子」に変わる10のマジックワード』(石田勝紀/ディスカヴァー・トゥエンティワン)だ。

 実は著者の石田勝紀さん自身も、もともとは勉強ができる子に憧れている側だったそう。しかし、20歳の時に国語の偏差値が急激に上がったことを機に、できる子の物の見方を知った。以降、自身が経営する塾でこれまでに3500人以上の生徒を指導したり、東京大学大学院で通算6年以上、東大生たちにヒアリングをしたりして、“勉強ができる子の習慣“を発見。その事実をまとめた記事は東洋経済オンラインで、265万PVという驚異のアクセス数を記録した。

 学力の差。それは、“学び方の違い”にあったのだ。

できる子は「勉強以外」でも学んでいる

 石田さんによれば、学びには3つのタイプがあるという。まずは、「授業を受けていても学んでいない人」。このタイプは先生が雑談を言った時のみ“聞く耳スイッチ”が入ったり、黒板をただ書き写したりしている。そのため、知識は断片的となり、頭に体系的に格納されず、一過性の体験で終わってしまうのだ。

 2つ目のタイプは「授業だけが学びの人」。このタイプは真面目に授業を受けているため、世間的には好印象を与えやすいが、いずれ限界がやってきてしまう。例えば、トップになれない自分を責めたり、他者に対して嫉妬心を持ってしまったりする場合もあるのだ。

 これら2つのタイプに対し、できる子は3つ目の「寝ている時以外、日常すべてが学び」タイプ。友達と遊んだり人と話したりしている時でも常に考え、学んでおり、その学びを机上の勉強に応用しているという。

 では、どうしたら我が子をタイプ3に変えることができるのか。そう思う方に対し、石田さんは頭脳スペックを上げる“ある力”を、IT世界で用いられている「OS」という単語に置き換えて解説している。

10のマジックワードで我が子のOSをバージョンアップ

 我が子のOSをバージョンアップさせるアプローチとして石田さんが推奨しているのが、10のマジックワード。声かけによって我が子に疑問を持たせたり、考えをまとめさせたりしてOSを強化していくのだ。

 本書には具体的な声かけの例も掲載されているので、明日から実践できる。さらに、マジックワードは人に使えば教育になり、自分自身に使えば自己啓発になる点も面白い。

 例えば、疑問を持たせるアプローチとして効果的なのが「なぜだろう」という声かけ。学校教育では目の前のコンテンツに疑問を持たないことが求められやすいが、人は疑問を持つと、そこに意識がフォーカスされて頭脳が動き出すという。知識がインプットされていれば答えられる「何?」「どこ?」「だれ?」といった問いではなく、自発的に脳を動かす疑問を投げかけていくのだ。こうした積み重ねは「自分の頭で考えられる力」を引き上げることに繋がり、成績の向上も期待できるようになる。

 学力が向上すれば、まだ気づいていない自分の才能やこれまでとは異なる世界に出会う可能性も高くなる。勉強は、未来の選択肢を増やすために役立つもの。机に向かう我が子につい厳しい言葉をかけてしまうという親御さんはぜひ今日から、「勉強って面白い」「自分って凄い」という想いが子どもの心に芽生えるような学習法を取り入れ、本当の学びを体験させてあげよう。

文=古川諭香