すっぴんでWeb会議に出ちゃダメですか? テレワークをより快適に行う秘策

ビジネス

公開日:2020/6/24

『テレワーク大全』(日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボ:編/日経BP)

 テレワーク生活にすっかり慣れてきたという方も多いだろう。筆者はIT企業に勤務していることもあり、3月以降会社に出勤したのは1度だけ。通勤時間がなく、服装も気にしなくていいのが楽だ。だんだん、髭を剃るのも面倒になってきている…。
 
 そんな快適テレワーク生活を度々中断するのが「Web会議」である。大人数の会議ならば通信量を名目に画面をOFFにすればいいが、少人数の会議ではそうもいかない。それに、顔を出したほうがコミュニケーションをとりやすいのは事実だ。朝早く会議があるときは、寝ぐせを直しながら慌ててWeb会議ツール「Zoom」を立ち上げている…。
 
『テレワーク大全』(日経BP 総合研究所 イノベーションICTラボ:編/日経BP)は、テレワークの普及に伴い見えてきた問題点や、働く人たちの悩みを解決してくれる本。最新のデータによる分析に加え、テレワーク生活に役立つツールやグッズも紹介してくれる。

すっぴんでWeb会議に出られない…そんなときの秘策は?

 できれば顔出ししたいWeb会議。男性である筆者が気を付けるのは寝ぐせと髭くらいだが、もともとメイクやヘアスタイルに気をつかって出勤していた女性はもっと大変だろう。取引先との大事な商談ならともかく、チーム内でのちょっとしたミーティングのためにいちいち化粧をするのって正直面倒くさい…。マスクをつけて隠すこともできるが、デジタルならではの解決方法がある。

 それが、「Snap Camera(スナップカメラ)」というアプリだ。これを使うと、Web会議に映る動画を加工できる。光の加減を調整して「盛る」だけでなく、動物やキャラクターなどに変身することも可能。Web会議ツール「Zoom」とも併用できるため、筆者の職場でも利用している女性社員は多い。「ピクルス」など動物以外の“何か”にもなれるので、ツッコミが生まれてコミュニケーションも楽しくなる。

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大人気の「Zoom」 セキュリティには注意を

「Zoom飲み」という言葉が定着したように、いまやWeb会議ツールの代名詞ともなっている「Zoom」。URLひとつで会議が共有でき、機能はシンプルで使いやすい。バーチャル背景の機能を使えば、あまり片付いていない家の中や、同居人などの背景を映さずに済むのも便利だ。Twitterなどで多数の企業が背景用の素材を配布していることもあり、筆者もおもしろい壁紙を見つけてきては会議でウケを狙っている。

 しかし、気を付けてほしい点もある。それはセキュリティの問題だ。ニュースなどでご存じの方もいるかもしれないが、「Zoom爆撃」と呼ばれる乱入行為が起こるなど、セキュリティ上の脆弱性が指摘されることも多い。私たちにできる対策としては、会議を識別するミーティングIDを外部に公開しないことや、パスワードを設定して参加者のみに情報を伝えることだ。便利なアプリだが、会社の機密情報や個人のプライバシーが洩れてしまわないように注意したい。

 本書ではこの他にも、「肩こり腰痛がつらすぎる」「紙の書類とハンコを無くせない」といった働くうえでの悩みや、テレワーク化を阻むさまざまな課題について詳しく解説。テレワークで働く一社員としてだけでなく、「テレワークを導入したい」「出社しなくても社員に成果を出してもらうにはどうしたらいいか」と考えるマネジメント層にとっても役立つ情報が収録されている。テレワークの悩みは、この「大全」に集約されているといってもいい。きっとあなたの職場でも役に立つはずだ。

文=中川凌(@ryo_nakagawa_7

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