まるごと1冊電子レンジ料理! おうち調理が増えた今こそ役立つレシピ本

暮らし

公開日:2020/10/9

syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ
『syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ』(山本ゆり/宝島社)

 くたくたに疲れている日は、フライパンや鍋を取り出して料理をする気になれない。しかし、心身ともに疲れ切っているからこそ、おいしいご飯を食べて幸せな気持ちになりたくもなる。『syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ』(山本ゆり/宝島社)は、そんな時にぴったりな時短レシピ本だ。

 本書は今年の9月8日に発表された「料理レシピ本大賞 in Japan」の「料理部門」に入賞した1冊。収録されているのは、すべてレンジでできる料理ばかり。ブログやTwitterで話題になった人気レシピベスト15や材料ひとつで即1品になるお手軽料理など、心強いレシピが全151品も掲載されている。

 山本さんのレシピ本は軽快な関西弁とノリつっこみにクスっとさせられるので、読みものとしても楽しい。本稿では、驚きのレシピをいくつか紹介したい。

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レンジの弱点を逆手に取った「ねぎだれから揚げ」

 レンジで作るから揚げは、油で揚げた時ほどカラっとはならないもの…。そんな弱点を「たれをかけておいしく食べればいい」と前向きに考え、生み出された「ねぎだれから揚げ」は斬新な1品だ。

syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ p.27

 〈材料〉 2人分
 鶏もも肉…1枚(300g)
★しょうゆ…大さじ1
★塩、こしょう…各少々
★にんにくのすりおろし、しょうがのすりおろし…各小さじ1/4
 片栗粉、サラダ油…各適量
 ねぎ…1/2本(50g)
☆砂糖、しょうゆ、酢…各大さじ1
☆ごま油…少々
 あれば万能ねぎの小口切り…適量

 まず、一口大に切った鶏肉の両面にフォークで穴を空け★を揉みこみ、5分ほど放置。その後、片栗粉をまぶし、みじん切りしたねぎと☆を耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをかけてレンジで1分加熱。

 加熱後は、オーブン用シートを敷いた耐熱皿に鶏肉を並べ、1切れにつきサラダ油を小さじ1/2ずつかけ、ラップをせずにレンジで6分加熱。あとは器に盛り、混ぜ合わせておいたたれをかけ、万能ねぎを散らせば完成。

 ジューシーなこちらはお弁当にもぴったり。揚げ物が億劫な日に、ぜひチャレンジしてみてほしい。

レンジだからこそできた絶品の「ぶりの角煮」

 焼かないからこそふっくらと仕上がる「ぶりの角煮」は、レンジ調理の良さを活かした1品。

syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ p.43

 わずか数分ででき、甘いたれが食欲を掻き立てる。

 〈材料〉 2人分
 ぶり…2切れ(200g)
 塩…少々
 片栗粉…小さじ1
★砂糖、しょうゆ、みりん、酒、水…各大さじ1
★しょうがのすりおろし…小さじ1/4
 あればかいわれ大根…適量

 ぶりは3cm角に切り、塩をふって片栗粉をまぶし、耐熱容器へ。そこに混ぜ合わせた★をかけたら、ふんわりとラップをし、レンジで4分加熱。加熱後はそっと混ぜながらたれを絡め、器に盛り、かいわれを添えれば完成だ。

 ポイントは、たれを絡める時に身が崩れやすいため、ゴムべらなどを使って底からそっと混ぜること。説明書きに本書製作時に絶賛されたと書かれているが、この至極の1品なら、家族も感動すること間違いなしだ。

誕生日や記念日は「リングゼリー」で華やかに!

 レンジは普段のおかず作りだけでなく、お菓子作りの時にも大活躍。本書にはチョコレート系や和スイーツなど、さまざまなお菓子レシピがずらり。

 中でも目を引くのが、「特別な日のリングゼリー」。

syunkonカフェごはん レンジでもっと! 絶品レシピ p.85

 果物がぎっしり詰まったリングゼリーは目にした瞬間から心が弾む、絶品おやつ。

〈材料〉 直径18cmのリング型1個分
缶詰のみかん…1缶(435g)
缶詰のパイナップル…5切れ(約200g)
砂糖…大さじ2
粉ゼラチン…2袋(10g)
バナナ…1本
りんご…1/4個
すいか…適量

 まず、みかんとパイナップルの缶汁を合わせて400ml取り、半量を耐熱ボウルへ。(缶汁が足りなければ水を足し、400mlに)そこに砂糖を混ぜ、ゼラチンをふり入れてふやかしたら、果物をカットor型抜きし、水で濡らした型へ詰める。

 その後、耐熱ボウルをレンジで1分加熱し、混ぜて完全に溶かしたら、残りの缶汁を混ぜ、型へ流す。それを冷蔵庫で6時間以上冷やし固めたら、底を湯で軽く温めて器に盛ろう。

 成功のコツは、湯で温める時に完全に固まっているかをしっかりとチェックすること。型を外す時は、ナイフやへらを周りに刺して隙間を作り、ゼリーをゆすってからお皿を被せて裏返すと綺麗にできるそうなので意識してみてほしい。

 なお、本書には知っていると便利なレンジの使い方や、よりおいしくなる「あたため直しのコツ」なども収録。レンジをもっと賢く使いこなすことができるようにもなる。ぜひ、憂鬱なご飯作りの時間を変えるため、手元に置いてみてほしい。

文=古川諭香