老化を食い止め、病気のリスクを下げる「5つのキーワード」とは? 50代が食事で身体を変え、健康寿命を延ばすには

健康・美容

公開日:2020/12/16

慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない!
『慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない!』(濱裕宣・赤石定典/講談社)

 健康診断で数値が引っかかったり、友達や仕事仲間に糖尿病や高血圧、動脈硬化症など、生活習慣病にかかった者が出てくる……。人生も折り返し地点を過ぎる50代は、気持ちはまだまだ元気でも、健康面に不安を抱えやすくなる時期。

 そんな悩める50代に手にとってもらいたいのが『慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない!』(濱裕宣・赤石定典/講談社)だ。

 著者は、東京慈恵会医科大学附属病院・栄養部課長と同係長の濱裕宣氏と赤石定典氏。健康と栄養バランスを大事にしながら、日常生活のなかで生かせる食事のノウハウを伝える数々のヒット栄養本を生み出した名コンビだ。本書では「50代の」という視点で、必要な栄養素を効率的にとる方法や病気のリスクを減らす食べ方のコツを、ごはん、肉類、魚介類など、食材ごとにわかりやすく解説している。

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老化は食事で食い止められる!?

 50代の皆さんの多くは、仕事ではまだまだ現役、若い者には負けないとバリバリ働いているかもしれない。でも、暴飲暴食や慢性的な睡眠不足など、これまでの20~30年間に積み重ねてきた生活習慣の結果が、体に表れ始める時期でもあるという。心筋梗塞や脳梗塞などの患者数は50代から一気に増加し、40代と比べると2~3倍にもなるという。その事実が、50代の皆さんの体の状態をよく表しているのではないだろうか。

 そんな50代の皆さんに本書がすすめているのは「5つのキーワードに絞って身体を強化する」こと。5つのキーワードとは、血管、筋肉、骨、肌、腸内環境だ。

 これらのキーワードは、「日本人に多い死因や高齢期の心身の衰え方から導き出したもの」だという。50代にとって気になる生活習慣病には、がんや心疾患、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、動脈硬化症、脳血管疾患、骨粗鬆症などがある。生活習慣病は、食事、運動、睡眠、ストレス、喫煙、飲酒など、日々の習慣の積み重ねが原因といわれ、「食事や食べ方をはじめ生活習慣を見直すことができれば、発症リスクを抑えることが可能になる」ことがわかっているという。

 現在は、単に長く生きるだけではなく、心身ともに健康に生活できる健康寿命を延ばすことが重視される時代。そのために大切になるのが、毎日の食生活の見直しだ。これまであまり意識したことはないかもしれないが、血管、筋肉、骨、肌、腸内環境、この5つが元気になる食事をめざし、体をリセットしよう。50代でも、体は変えられるのだ。

「こうすればいい」がすぐわかる三ヵ条とランキングに注目

 血管、筋肉、骨、肌、腸内環境、この5つが元気になる食事のとり方とは、いったいどんなものなのか? それを具体的に解説しているのが本書のもっとも大きな特徴だ。

 たとえば「納豆」を食べるとき、あなたはどんな食べ方をしているだろうか。朝起きて、ざっと顔を洗ったあとダイニングに向かい、テーブルにつく途中で冷蔵庫から納豆を取り出す。そして、納豆のパックを開けたら、付属のタレを入れて数回かき混ぜ、熱々のご飯にオン。熱々のご飯と納豆の相性がたまらない! なんて人もいるのではないだろうか。

 でも、これはかなりのNGパターン。納豆の栄養素を効率的に摂取するための三ヵ条は、次のようなものだ。

慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない! p.28

其の一 常温に戻して食べる
其の二 しっかりかき混ぜてからタレを入れる
其の三 熱々のごはんにのせない

 この三ヵ条を守ることで「血管を健やかに保つ」食べ方ができるという。

 同様に、魚介類の場合は、以下の三ヵ条を守ることで「よい筋肉や滞りのない血管をつくる」ことにつながるという。

慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない! p.52

其の一 焼くより、刺身、煮魚で食べる
其の二 干物は避け、缶詰を活用する
其の三 夕食は白身魚を食べる

 この三ヵ条とともに見逃せないポイントが、各食材につけられた「ランキング」だ。

 たとえば「みそ」の場合、米、麦、豆などの原料の違い、赤、白、淡色という色合いの違い、また仙台みそ、江戸みそ、信州みそ、八丁みそなど産地による種類の違いがある。豊富なみそのなかから、どんな種類を選ぶと「免疫機能を高める」食べ方になるのかを教えてくれるのが、ランキングだ。

慈恵医大病院栄養士の50歳からの「栄養を捨てない」食べ方 老けない! 病気にならない! 太らない! p.35

効果最大 みそランキング
1 赤みそ
2 麦みそ
3 淡色みそ
4 白みそ

 本書では、納豆、みそ、豆腐、肉類、魚介類など、全18種類の食材に対して、その栄養素を効率的にとるための方法を「三ヵ条」と「ランキング」を交えて解説している。各食材のはじめの見開きに三ヵ条とランキングをわかりやすく掲載しているので、その見開きだけをどんどん読み進んでいくだけでも、食生活がかなり改善される可能性は大きそうだ。

 ちょっとした心がけで食生活は変えられる。そして、50代でもまだ間に合う。気になる方にはぜひ取り組んでもらいたい。

文=井上淳

この記事で紹介した書籍ほか