捨てるのではなく、手放す仕組み作りとは? ママ&娘の整理収納アドバイザーによる、親子で片付けを楽しむアイデア

暮らし

公開日:2021/5/5

片づけを楽しむ、好きになる。
『片づけを楽しむ、好きになる。』(清水幸子,清水麻帆/学研プラス)

 史上最年少、小学6年生の時に、整理収納アドバイザー1級を取得した娘・清水麻帆さんと、同じ資格を持って活躍中の母・幸子さん。親子でお客様の家に訪問し、数々の悩みを解決してきたその片づけ術をまとめた1冊が『片づけを楽しむ、好きになる。』(学研プラス)です。

 本書では具体的な片づけ術や仕組み作りについてはもちろん、片づけをするときの心構えについても触れられています。

いつかやる、いつか使うの「いつか」は来ません!

 片づけが苦手な人はみんな「いつか」という言葉を使うと口を揃えて言う清水親子。しかし、「いつかは来ません!」と一刀両断!

advertisement

「たいてい『いつか』は来ないんですよね。特に、1年以上使っていないモノの『いつか使うかも』のいつかは来ません!」と麻帆さん。

 とはいえ、モノを「捨てる」というのが心苦しいという気持ちがあるのも確か。そんな人は、まず「手放す」という考え方を身につけるのがおすすめだそう。

「手放す」とはゆずる、売る、リサイクル

「手放す」というのは、単純に処分するということではなくて、友人や親戚にゆずったり、売ったり、リサイクルに出したりするという意味も含まれます。

片づけを楽しむ、好きになる

 これは「まだ持っていてもいいかな」という気持ちになってしまうことを予防する考え方。幸子さんは「本当に必要としてくれる人の手元に行くのだと思うと、前向きに手放す気持ちになれるので、整理収納をするのが楽しくなるし、断然はかどるようになりますよ」と話します。

多すぎるモノを捨てずに済む仕組みを作る

 また、「手放す」ことができたら、これからはモノを減らす仕組み作りも大事。ポイントは、「入口管理」です。特にコンビニのおはしや、街で配っているポケットティッシュ、保冷剤などタダでもらえるモノは溜まりやすいので注意。

片づけを楽しむ、好きになる

「自分にとって必要な数をあらかじめ決めておいて、それを守っていくことが大切です」と幸子さん。適量を知ることは、生活用品や洋服などあらゆるモノに対しても言えそうです。家の収納スペースは限られているので、モノを溢れさせないために一度自分の持ち物を見直したいですね。

 麻帆さんは「我が家では、タダのモノはあえてもらわず、写真の保冷剤のようにおしゃれな見た目のモノをお金を払って買うようにしています」と一言。お金をかけることでモノに愛着が湧き、大切に使うようになるのだとか。

「手放す」という考え方を身につけ、仕組みを作ることで、片づけを憂鬱なものから楽しむものへと変えていこう、という清水親子の片づけ術。

 本書では麻帆さんの子ども部屋や、キッチン、クローゼットまで清水家で実践している具体的な収納術も披露。1冊の中に家族が暮らしやすく、笑顔になるアイデアがたくさん詰まっています。

 片づけが苦手、片づけたそばから子どもが散らかしてしまう、モノが家に溢れてどこから手をつけたらいいかわからない、家事の負担を減らしたい……そんなお悩みをお持ちの方はぜひ手に取ってみてくださいね。

文=水卜小枝