「さっぱり」or「こってり」で選べて便利! 毎日の“もう1品”がすぐ決まる副菜レシピ

食・料理

更新日:2022/1/19

あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜
『あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜』(高山かづえ/KADOKAWA)

 毎日の食事を作る中で、意外と困るのが副菜選び。メインやスープは目立つためそれなりにレパートリーも増やしやすいが、いつもさりげなく横にいる副菜は、「なかなか手が回らない」「いつも同じになってしまう」と悩みの種になりがちだ。『あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜』(高山かづえ/KADOKAWA)は、そうした副菜への苦手意識をなくしてくれるレシピ本。

 そもそも副菜というのは、メインの重さによってその役割も変わってくるという少しややこしいポジションにいる。たとえ好きな味であっても、メインががっつり系ならばこってり系は飽きるし、あっさり系と合わせるならそれなりの食べごたえが必要となる。でも、力を入れて作るのはやっぱりメインで、付け合わせである副菜まで凝ったものを作る余裕はなかなかない。

 本書は、こうしたバランス問題を難なくクリアできるよう、レシピが「さっぱり」と「こってり」に分けられているのが大きな特徴。さらに使用する食材も手間が少なめで、毎日無理なく、お財布への負担も少なく作れるものばかり。これなら毎日の負担を増やすことなく幅広い副菜にチャレンジできそうだ。そこで、気になったものを3品ほど作ってみた。

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「じゃがいものサブジ」(P.20)

あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜

 1つめは、「こってり」味の「じゃがいものサブジ」。フライパンに油とクミンシードを入れて香りが立つまで弱火で炒め、切った玉ねぎ、じゃがいもの順に炒めていく。そこにカレー粉、トマトケチャップ、塩、水を加え、蓋をして蒸し焼きに。あとはパクチーとレモン汁を加えて混ぜれば完成。

 クミンシードのスパイシーな香りとレモンの爽やかさ、カレーの風味、ほくほくのじゃがいも、とろける玉ねぎと一つ一つの食材がしっかりと役割を果たし、ガツンとくる食べごたえのある味わいに。筆者はパクチーが苦手なため代わりにイタリアンパセリを入れたのだが、それでもおいしく仕上げることができた。主軸がじゃがいもや玉ねぎという長期保存しやすい野菜なのも嬉しい。

「小松菜とちくわのごまあえ」(P.25)

あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜

 2つめは、「こってり」味の「小松菜とちくわのごまあえ」。ゆでて粗熱をとった小松菜に醤油を回しかけ、水気を絞って4cmの長さに切る。ボウルに切った小松菜と斜め切りにしたちくわ、白すりごま、醤油、砂糖を加えて和えれば完成。

 小松菜もちくわも本来は淡白であっさりとした味わいの食材だが、ごまあえにすることで一気にボリュームと存在感が増す。ご飯のおかずとしても申し分ないしっかりとした味で、メインが焼き魚などの時に重宝しそうだ。小松菜は冷凍保存やレンチン調理も可能な便利食材なので、まとめ買いしておいて切って冷凍しておくとさらに時短できる。

「蒸しなすのみょうがポン酢がけ」(P.34)

あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜

 最後は「あっさり」味の「蒸しなすのみょうがポン酢がけ」。なすは耐熱皿にのせてごま油をかけ、ラップをして電子レンジで2分半加熱し、食べやすく切っておく。器に切ったなす、千切りにしたみょうがの順に盛りつけ、レモン汁、醤油、酢、みりん、砂糖を混ぜ合わせたタレをかければ完成。

 さっぱりとした酸味のある味つけとシャキシャキとしたみょうがの爽やかさが箸休めにぴったりの一品。みょうがも一緒に混ぜ込んで、作り置きとして常備するのも良さそうだ。唐揚げなどがっつりとした肉料理がメインの日にこれがあると、胃もたれしやすい人も無理なく食べられそうだ。

 3品とも、調理にかかった時間は15分以内。これくらいなら、メインを作る合間の時間で作り終えることができる。また、ほかにも、「ピーマンの塩昆布ナムル」や「もやしと三つ葉のたらこあえ」、「エリンギの塩ガーリック炒め」などシンプルながら作ってみたい副菜がずらり。この『あるもので「もう1品」作れるようになる 一生ものの副菜』で、筆者もバランスの良い食事を目指したい。

調理、文=月乃雫

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