ささいなことを気にしてクヨクヨしてしまう。気にしすぎを生み出すワケ/『気にしすぎる自分がラクになる本』③

健康・美容

公開日:2019/9/26

ちょっとしたことでクヨクヨしてしまう…。人から言われた一言を気にしすぎてしまう…。「小さなことを気にしすぎてしまい、生きづらさを感じる人」が、ラクに生きるにはどうすればいいのか――。「気にしすぎる自分」とうまくつきあう方法を、多方面から心の問題に取り組む精神科医が具体的に伝えます。

『気にしすぎる自分がラクになる本』(長沼睦雄/青春出版社)

気にしすぎを生み出す思考パターン

 ささいなことを気にして、クヨクヨしてしまう……。自分でもいやなのに、不安やうつうつとした気持ちにいつの間にか心をのっとられてしまう……。やめたいと思っても、なかなかやめられない考え方。そこには、思考のクセともいうべき考え方のパターンが関係しているということは、先ほどお話ししましたね。

 ここでは、そのクヨクヨ、気にしすぎを生み出す主な思考パターンについて簡単に説明していきます。ふだんの生活の中で思いあたることはないか、ぜひ、ご自分の心の内をのぞきながら読み進めていってください。

①「負のフィルター」をかけてしまう

 気にしすぎ、クヨクヨ悩むことがクセになっている人たちの中には、物事を考えるときに、無意識に「負のフィルター」をかけてしまう人が多くいます。

 このフィルターはやっかいなもので、これがかかると、ふしぎと物事の欠点、不足、よくない出来事しか目につかなくなってしまいます。

 プラスのことがフィルターに引っかかって心の中に入ってこなくなり、マイナスだけが心の中に入ってくる状態です。

 たとえば、あなたが手掛けていたプロジェクトが成功をおさめたとしましょう。通常であれば、その成功を喜ぶのでしょうが、負のフィルターがかかっていると、「でもあのとき、もっとうまく進行できたよな」「もっと早く用意しておけば、1日早く仕事を終わらせられたのに……」などのマイナス面だけが気になり、プラス面はフィルターによって遮断されてしまうのです。

 これによって、物事のマイナスの面しかみることができなくなってしまいます。

②すべてのことをマイナスにしか考えられなくなる

 すべてのことをマイナスに考える思考のクセを、「マイナス思考」と呼びます。負のフィルターのように、よいことが心に入ってこないということはないのですが、入ってきたよいことが、すべてマイナスの考えにすり替わってしまうのです。

 たとえば、電車で高齢者に席を譲ったとしましょう。

 これは一般的にみるとかなりよい行いです。ただ、マイナス思考が強い人だと、この行いを「年より扱いしてるんじゃないよって、思われたかもしれない」「まわりの人に、偽善者と思われているかもしれない」などと考え、マイナスの出来事に変えてしまうのです。

 負のフィルターも、マイナス思考も、その思考のクセに陥ってしまう理由は多々ありますが、ありのままの自分の姿を受け入れることができていなくて、自分に自信を持てない、自分を過小評価してしまうことが大きな原因だと考えられます。

③「すべき」「あるべき」という考えを強く持ちすぎる

「私はもっとやせるべき」「部屋をいつも片づけておくべき」「物事はこうあるべき」

 志が高くて、一見よいようですが、こういった「べき思考」には要注意です。

 あなたは「べき思考」にとりつかれてはいませんか?

 実は「べき」という考えを強く持ちすぎることは、それができていない今現在の自分を否定することにつながっています。そうではない自分に対して、罪の意識や敗北感をつねに持つようになってしまい、無意識に自分で自分を責めるようになり、自分に起きる物事もマイナスにとらえやすくなってしまうのです。

この記事で紹介した書籍ほか

気にしすぎる自分がラクになる本 (青春新書プレイブックス)

著:
出版社:
青春出版社
発売日:
ISBN:
9784413211451
長沼睦雄
十勝むつみのクリニック院長。北海道大学医学部卒業。HSC/HSP、発達障害、発達性トラウマ、愛着障害などの診断治療に専念し、脳と心と体と魂を統合的に診る医療を目指している