斜め45度が基本。小口切り、半月切り…色々な切り方/『自炊のトリセツ おいしいごはんの法則』③

食・料理

公開日:2020/3/18

長年ビギナー向けの料理書を手がけ、料理初心者の気持ちを知り尽くした料理研究家・栄養士の小田真規子先生が手掛ける自炊本。砂糖・塩・酢・醤油・味噌の5つの基礎調味料を使った、わかりやすく簡単で、絶対に失敗しない料理のコツを紹介します。

『自炊のトリセツ おいしいごはんの法則』(小田真規子/池田書店)

調理がラクになる正しい「切り方」

切り方①

スポーツでいうと正しいフォームのようなもの。
安全かつ、できるだけラクに調理するためのコツです。


本書で使う基本の切り方

切り方②

切り方ひとつで食感、食べごたえが変わります。
火の通りをコントロールするためにも、料理によって使い分けます。

【ざく切り】

サイズの揃えにくい野菜を4~5㎝角の大きさにざっくりと切ります。キャベツや小松菜などの葉物野菜を、炒め物や鍋物に使うときの切り方です。


【小口切り】

ねぎやきゅうりなどの丸くて細長い野菜を横にし、上から垂直に切ります。切り口は輪切りと同じですが、用途により1~2㎜程度に薄く切ります。


【半月切り】

輪切りを半分にした切り方で、半月のような形になります。野菜を縦半分に切ったあと、切り口を下にして5㎜~2㎝程度の幅になるように切ります。


【輪切り】

大根やにんじんなどの筒状の野菜を、切り口が円形になるように切ります。端から垂直に一定の幅で切りますが、切る幅は料理によって変えます。


【薄切り】

玉ねぎなどの丸い野菜を半分に切り、切り口を下にして2㎜程度の厚さで薄く切ります。繊維に沿って切ったときと垂直のときで食感や味が変わります。


【角切り】

さいころ状にする切り方。厚めに輪切りにし、切り口を上にして輪切りと同じくらいの幅で縦横に切ります。1㎝程度のものはさいの目切りと呼びます。


【いちょう切り】

半月切りをさらに半分にした切り方。にんじんのような縦長の丸い野菜を縦に十字に切ったあと、切り口を下にして切ります。幅は料理によって変えます。


POINT

【焦らずゆっくりと】早く切ろうと思わず、ゆっくり丁寧に。同じ太さ、大きさに揃えることを意識しましょう。大根やにんじんで練習するのがおすすめ。

【千切り(根菜類)】

にんじんなど、根菜類の千切りは、5㎝ほどの長さに切ってから、幅2㎜程度の板状に薄切りします。さらに切り口を下にして、数枚ずらしながら並べ、 1~2㎜幅に細長く切ります。


【千切り(キャベツ) 】

キャベツを1㎜程度の細さに切ります。葉を数枚はがして、芯を取り除いたあとにくるりと丸め、切ります。くし形切りからそのまま千切りすることもできます。葉脈に対して垂直に切ると柔らかい食感に。


【細切り】

薄切りにした野菜を、千切りよりも太く繊維に沿って縦に2~4㎜の幅に切るのが細切り。斜めに薄切りしてから細切りすることをなます切りといいます。


【くし形切り】

球状の野菜を放射状に切ります。縦半分に切ったあと切り口を下にしてさらに半分に切り、4分の1、8分の1と大きさを変えることができます。


【乱切り】

材料を回しながら同じくらいの大きさになるように切ります。面が大きくなり、火が通りやすくなる効果があります。大根など材料が大きい場合は、縦に2~4等分に切ってから乱切りにしましょう。


【みじん切り】

2~4㎜に細切りした野菜を90度に回転させ、さらに2~4㎜に切ることで細かくします。片側を切り離さずに切り込みを入れてから刻むと、バラバラにならずに切ることができます。


本書のルール

【レシピの表記について】

計量単位は大さじ1=15㎖、小さじ1=5㎖、1カップ=200㎖です。野菜などの重量はすべて正味重量(皮や種、芯を取り除き、実際に使用する量)です。

【分量について】

基本的に1人分で表記していますが、一部のレシピは作りやすい分量または2人分としています。

【火加減・加熱時間について】

弱火、中火、強火の加減および余熱調理は下記のアイコンで表示しています。


また、ガスコンロは直火のため火の通りが早く、IHはガスと比べ多少時間がかかることがあります。たとえばレシピに加熱10~12分と記載がある場合はガスコンロは10分、IHは12分を目安にするとよいでしょう。その他気温、野菜の品種、食材が冷えているか常温か、などによって、火の通りに多少の差が出ます。

【電子レンジについて】

電子レンジの加熱時間は600Wを基準にしています。お使いの電子レンジのW数を確認し、500Wの場合は1.2倍、700Wの場合は0.8倍を目安に加熱時間を調整してください。

【保存について】

記載している保存期間は目安です。食材の鮮度やお使いの冷蔵庫、保存状況により異なりますのでご注意ください。また、調理器具や保存容器は清潔なものを使用してください。

<第4回に続く>