巣ごもり生活で乱れた自律神経は「神ツボ」で整えよう/かからない大百科⑥

健康・美容

公開日:2020/10/1

コロナ禍の「巣ごもり生活」で、心身ともに健康を保つための生活習慣とは? 『ホンマでっか!? TV』『世界一受けたい授業』などにも出演した疲労外来ドクターが、本当に正しい予防対策をわかりやすく解説。今すぐできる61の対策法から、一部をご紹介します。

かからない大百科
『かからない大百科 – 女性専門の疲労外来ドクターが教える本当に正しい予防対策61 – 』(工藤孝文/ワニブックス)

ふさぎ込み・情緒不安定の「気滞」にはこの神ツボ

 通常、エネルギーである「気」は体の中を滞りなくスムーズにめぐっています。ところが、巣ごもり生活のストレスや食事の不摂生などが続くと気が停滞して自律神経が乱れます。すると交感神経が優位になり、情緒不安定、不眠などに陥るのです。お腹にガスが溜まり、脇腹が張るのも気滞の特徴。

 イライラ解消のためについストレス食いをして、さらに症状を悪化させる場合もあるので要注意。定期的なメンテナスが必要です。気滞の症状に効くツボは「膻中」、「太衝」、「労宮」の3つ。放置すると「血」や「水」のめぐりも悪化させてしまうので、めぐりをよくすることを心がけて!

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膻中(だんちゅう)

ノイローゼやイライラ解消に効果のあるツボ。2つの乳頭を結んだ真ん中の場所より少し上にある、押すと痛みを感じるところ。情緒の安定や暴飲暴食の抑制に効果的。

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太衝(たいしょう)

気のめぐりをよくするツボ。足の親指と人差し指の骨の接合部にある。イライラを鎮め、体の冷え、更年期障害、のぼせ、耳鳴りなどの改善にも効果的。

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労宮(ろうきゅう)

血のめぐりを改善し、酸素の供給量を増やすツボ。循環器を守る働きも。手を握って中指があたる場所。副交感神経を優位にして、疲れや多汗も改善する。

気滞を改善する生活ポイント
交感神経優位の状態なので、副交感神経が優位になるようにリラックスした生活を送りましょう。ルールを決めず、なるべく気ままに過ごしてください。ストレス食いや糖質中毒に注意して。自分なりのストレス解消法を見つけるとよいでしょう。腹式呼吸もおすすめです。

貧血ぎみでふらつく「血虚」にはこの神ツボ

 食事から摂取した栄養は、血液を通して全身の細胞へ届けられます。しかし、偏食などによる栄養不足や月経で血液の栄養が足りなくなると、血虚に陥ります。

 巣ごもり生活では、食生活が単調になったり、ストレスによる暴飲暴食、食欲減退などが起こりやすく、注意が必要です。

 血虚は、ふらつき、めまい、しびれ、抜け毛、白髪などの症状が現われます。ホルモンバランスにも影響が出る場合があり、月経期間が短くなる恐れや、放置すると不妊を招く可能性も。「三陰交」と「血海」の2つのツボが効果を発揮しますので、活用してみてくださいね。

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血虚を改善する生活ポイント
栄養不足の状態なので、バランスよくできるだけ多くの食材を食べるように心がけて。とくに肉(レバーや牛赤身肉)や魚(マグロ、カツオ)、大豆(豆腐、納豆)などのタンパク質食品やドライフルーツ、色の黒い食品を積極的にとりましょう。

<第7回に続く>