私の中のスイーツ脳/巴奎依の社会不適号⑪

アニメ

公開日:2020/12/11

巴奎依
撮影=山口宏之

このコラムでは、絶対に嘘をつかないようにしようと心掛けています。

私はもう大人なんだからという事実を意識しながら、大人としてきちんと文章を書こうとしてしまうと、どうしても結果、嘘になってしまったということが起こりそうな気がしていて
そうはならないように、良くも悪くも心のままに、一言余計だなと思うような文章を書くことを大切にしています。

別に、いつも世間に対して腹を立てていたり、国に一言申したかったりするわけではないのですが、これらもすべて私のかけらで本音です。

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とはいえ、嫌いなことやものなど、憂さ晴らしのように私の暗い部分をフィーチャーして書いているので、一体私はどんなふうに見えて、映っているのだろうかと、たまに気になったりします。

決してずっと性格が暗いわけではなく、悪いことがあった後には、良いことが起こるような感じで、私も、自分の人格で暗いときと明るいときのバランスをとっていたりします。

自分のコラムを読んで、自分の思想を再確認してもやっぱり想像できないし、コラムを書いているときの私に私自身を小馬鹿にされそうなのですが、キラキラ女子のようにアフタヌーンティーが大好きだったり。

そして、そこで出されるスイーツをキラッキラに加工してみたり。シャンパンの写真を撮ってみたり。

たまに自分でも戸惑います。
この根の暗さと、やっていることのギャップに。

ですがおそらくこれが、私が辛うじて世間に馴染むための唯一の方法だったんだろうな、と思うんです。

コラムを書いている私と、スイーツをキラキラにさせている私で、何とかギリギリ心のバランスを保っている感じ。

性格が捻くれていることや、根暗だったり、偏った思想は隠すべきだと思っていましたから(今も隠すべきだとは思っています)
その熟しすぎたフルーツのような危ない部分を隠すために必死に、スイーツな女性でいようとしているんです。

流行りのインフルエンサーみたいに、たとえそれが偽物だとしても、キラキラしているその眩しい行動が私にとっては精一杯の虚勢で、鎧で、お守りだったんです。

思えば、アイドルをしている頃は特に
私のこの中身を悟られないようにより屈強な鎧を纏っていたように思います。

アイドルのときに欠かせなかったツインテールも、自分はアイドルなんだと再認識するためのスイッチだったし、
身のまわりの可愛いものすべてが、私を強くするために必要なものたちでした。

アイドルをやめた今、その凝り固まっていた鎧が外れて、また新たに私を強くしてくれるものが、そのスイーツ脳なのです。

ともえ・けい
2012年よりA応P(アニメ“勝手に”応援プロジェクト)のメンバーとして活動をスタート。2020年8月2日に、A応Pを卒業。現在、インターFMにて毎週土曜28:30〜「DJサブカルクソ女の音楽解体新書」にてDJ番組を担当、2021年1月13日(水)にDJCD「A応P BEST DJCD PRODUCED by DJサブカルクソ女」をリリースするなど、「DJサブカルクソ女」としても活動中。自身の誕生日の2021年1月5日に「巴奎依25th生誕祭 To♡my FANATIC」を開催することが決定している。社会不適合者(自称)。