あなたは大丈夫?「やる気」「集中力」「記憶力」が持続しない…それは間違った勉強法が原因かも!/絶対忘れない勉強法①

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公開日:2021/4/13

絶対忘れない勉強法』から冒頭部分を全5回連載でお届けします。今回は第1回です。科学的研究から導き出された、知らないと損する門外不出の44の勉強法の中から厳選してご紹介!勉強しても「頭に入らない」「忘れてしまう」「集中できない」「やる気がでない」「すぐ飽きてしまう」…それは、勉強のやり方が間違っているからかもしれません。

絶対忘れない勉強法
『絶対忘れない勉強法』(堀田秀吾/アスコム)

絶対忘れない勉強法はないか、という、たくさんの人からの質問に答えようと、このテーマのリサーチを重ね、その方法を見いだしました。

勉強しても
「頭に入らない」
「集中できない」
「やる気がでない」
「飽きてしまう」
「身につかない」
「すぐ忘れてしまう」

だから、
「勉強はどうも苦手だなあ……」
そう思っていませんか?

実はそれ、勉強のやり方が間違っているから なんです!

早速チェックしてみましょう!

あなたの勉強のやり方チェック

□夜まとめて勉強する
□テキストはスマホで読んでいる
□パソコンやタブレット、スマホでノートをとっている
□短期集中で取り組む
□覚えたら即復習する
□やる気が出るまで待つ
□たっぷり食べてから勉強する
□眠くなったらコーヒーを飲んで眠気を覚ます
□勉強するのは、静かな部屋で、と決めている
□苦手なものから手をつける

いかがでしたか? いくつチェックがありましたか?

では、次のページで結果をみてみましょう。

実は、これらはすべて「間違ったやり方」。

驚きましたか?

学生時代、先生や親、先輩たちから教わった、「正しい勉強法」とされる方法があったかもしれませんね。

実は、私たちの脳や認知システムの性質からみると、効果がなかったり、むしろ、効率を下げてしまっているものもあるのです。

詳しい理由については、この本の中で説明していきます。もちろん、正しいやり方もあわせて紹介します。「え? こんなのが効果あるの?」と思えるような、面白い方法もあるので、ぜひ、やってみてください。

さあ、絶対に忘れない、正しい勉強法で、効率よく、最大限の効果を上げて、あなたの夢や目標をかなえてください。

応援しています!

はじめに

「先生、絶対忘れない勉強法ってありませんか?」

 これは、ある学生から投げかけられた、非常に印象的だった質問です。

「絶対忘れない勉強法」ね。そんなものがあったら、とうに私がやっているけどね。内心そう思いました。けれど、その質問が私の研究者心に火をつけました。

 絶対忘れない、ということは、いかに正しく、効率よく、情報をインプットし、頭の中ですぐに見つかるようにわかりやすく整理し、必要なときにすぐアウトプットできるようにする、ということ。まさに、正しい勉強法ということなんですね。

 そもそも、正しい勉強法ってなんだろう? そんな疑問がわき上がりました。

 学校では、勉強は教えてくれるけれど、勉強法は教えてくれません。

 学校で正しい勉強法を教えてくれれば、みんなもっと勉強が好きになっただろうし、勉強で悩むこともなくなるんじゃないか、と個人的には思っています。先生も教えやすいし、学生も勉強がやりやすくなる。落ちこぼれだって生まれないかもしれません。みんなが幸せになるんじゃないかな。

 ただ、今現在のところ、絶対的に正しいといえる勉強法はきちんと確立されていないんですね。勉強法を教えてくれる本はあるし、そういうスクールもあると聞きます。けれども、それが本当に科学的に正しいのか、となると、ちょっと怪しい。

 そこで、私は、記憶術や適切な学習スケジュール、モチベーションの高め方など、勉強に関する世界中の科学論文のリサーチをスタートしました。心理学、脳科学、教育学、言語学など、勉強に関わる幅広い分野を網羅したつもりです。

 勉強法に関する悩みを分析すると、

・勉強しなければいけない理由があるのに、なかなか手につかない
・勉強はしているけれど、集中できない
・勉強しても頭に入らない
・頭に入ったと思ったら、気がつけば忘れている
・勉強しようとすると、すぐ眠くなる
・ある程度は進められるけど、途中で飽きてしまう

 といったところに落ち着くと思います。

 問題は、おそらく「やる気」「集中力」「記憶力」といったところに収束します。ですので、この本では、みなさんの抱きそうな勉強法に関するお悩みに、この3つのポイントを軸にお答えしていこうと思います。

 勉強は学生時代だけのものではありません。

 自分自身の人生を振り返ってみても、学生の頃も社会に出てからも、常に勉強は大切な存在であり、おそらく、それは読者のみなさんにとってもそうだろうと思います。勉強は、人生を変えるきっかけにもなるし、無限の可能性をつかむチャンスにもなる。人生において、いくつになっても、勉強はあなたのそばにあり続ける存在なのです。

 勉強をしていることが楽しいから勉強する、という人はまれだと思います。きっとほとんどの方が何か目的のために勉強をしていて、その目的達成のためにいかに効率よく、短期間で知識を身につけられるか、ということに頭を悩ませていると思います。

 どうせ勉強するなら、絶対に忘れない、正しい方法で学びたいものですよね。

 その指標となるのが、「そのやり方には科学的に根拠があるか」です。

 本書で取り上げる研究は、優秀な学者によって書かれたもの、学術誌で査読を経たもの(専門分野の学者による審査に合格したもの)がほとんどです。

 たとえば、まだ若い方は、大人になっても勉強をする意義、必要性があまり感じられないかもしれませんが、2015年にハーバード大学のハーツホーンとジャーマンが4万8537人を対象に行った研究では、人間の語彙力、知識、理解力、算数といった能力は、50代前後でピークに達することが明らかにされています。

 ──と、本編ではこのような形で、さまざまな研究結果と、そこから導き出される勉強法を紹介していきます。

 なかには、一見、不思議な研究もあるかもしれませんが、そういった研究もすべて、実証研究に裏付けられたもので、試してみる価値がありそうなものだけを集めました。

 ちなみに、この本のタイトルに「絶対忘れない」とつけたのは、「絶対忘れない」と思うことがインプットには大切だからです。本文でも詳しく説明していますが、私たちの脳に「この情報は大切だ!」と認識させると、本当に記憶が定着するんです。

 よく言霊といいますが、思いを言語化することのパワーはとても強いものがあります。心理学でも、「自己成就予言」や「プラセボ効果」、「コミットメント効果」などとして知られていますが、科学的にもその効果は証明されています。「絶対に忘れない」と自分の脳を意識づけさせることはインプットにおいて、とても大切なことなのです。

 読者のみなさんや、未来の自分のためになるように、勉強嫌いだった高校時代の自分が「こんな本を知っていれば!」と思うような内容にするべく、思いの丈を込めて執筆しました。ぜひ、最後までお付き合いください。

 この本が、今、まさに勉強をしている方、これからあらためて勉強しようとしている方、すべての人のお役に立てれば幸いです。

<第2回に続く>

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