天使のようにふわふわ美しいクリオネの裏の顔とは!?/カワイイけど実はアブナイヤツなんです。③

スポーツ・科学

公開日:2021/5/1

カワイイけど実はアブナイヤツなんです。』から厳選して全8回連載でお届けします。今回は第3回です。Youtubeでますます人気の「へんないきものチャンネル」書籍化第2弾! カワイイ生き物たちも、生きるために一生懸命。時に驚くほどの凶暴さやしたたかさ、あざとさを発揮するんです。そんな生き物たちの素顔に迫ります!

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カワイイけど実はアブナイヤツなんです。
『カワイイけど実はアブナイヤツなんです。』(ろう:著、實吉達郎:監修、川崎悟司、バニえもん:イラスト、いなばのみね:まんが/KADOKAWA)

流氷の天使の悪魔な一面

バッカルコーン! 食事シーンが怖すぎる!

クリオネ

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カワイイけど実はアブナイヤツなんです。

プロフィール
名前 クリオネ
学名 Clione Pallas(属名)
分類 軟体動物
生息地 日本、北極海
大きさ 体長約1~3cm

天使みたいに美しくてきれいなクリオネだ! 翼のような部分をふわふわさせて水中を泳いでいてすごく神秘的だな~。野生だと北極海や冷たい海にしかいない深海生物だから、水族館ぐらいでしか見られないのが残念。今からエサの時間みたい…って、捕食シーン怖すぎ! 顔からたくさん触手みたいなものが飛び出してエサを飲み込んでいった…。天使よりも完全に悪魔の形相だったんだけど、この触手の部分は「バッカルコーン」って名前が付けられてるんだね。

カワイイけど実はアブナイヤツなんです。

クリオネの食事シーンはギャップが凄まじく圧巻です。頭の部分がパックリと割れて、中から飛び出してきた触手でエサをガバッと捕まえると養分をじわじわ吸収していきます。ちなみにこんな見た目をしていますが、貝殻を持たない貝の仲間という不思議なポジションの生き物の一種で、ナメクジやウミウシと同じグループに分類されています。

<第4回に続く>