知念実希人を初めて読むならこの5冊! 【祝・2024年本屋大賞ノミネート】

文芸・カルチャー

公開日:2024/2/20

単行本『放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件』(ライツ社刊)が2024年本屋大賞にノミネートされ、大注目の作家・知念実希人さん。
現役内科医師としての経験を生かした医療ミステリをはじめ、ヒューマンドラマ、ホラー小説など、さまざまなジャンルで魅力的な物語を生み出し続けています。
2018年以降4度の本屋大賞ノミネートを経験した知念さんですが、5度目にあたる今回のノミネート作は「本屋大賞史上初の児童書」ということで、より一層注目を集めています。
この機会に「作品を読んでみたい!」と思っている人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、カドブン編集部が「初めて読む知念実希人作品」としておすすめのタイトルを厳選!
ノミネート作品と同じ「ミステリ」ジャンルを中心にご紹介しますので、ぜひ気になる1冊を見つけてみてくださいね。

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知念実希人を初めて読むならこの5冊!

2024年本屋大賞ノミネート! 9才から大人まで楽しめる、著者初の本格児童書ミステリ!
『放課後ミステリクラブ 1 金魚の泳ぐプール事件』(ライツ社刊)

「大人のミステリ小説とまったく同じ手法で書きました」 by 知念 実希人

依頼人は、先生。学校で起こるふしぎな事件。
子どもたちが「人生で初めて読むミステリ」を目指しました。
殺人事件はない。でもトリックは本格的。
安心して読めて、しかも親子で楽しめる一冊になりました。
漢字にはすべて、フリガナつきです。

(あらすじ)
夜の学校。プールに放たれた金魚。だれが、なんのために?
4年1組の辻堂天馬・柚木陸・神山美鈴、通称「ミステリトリオ」が先生の依頼で動き出す!
「ぼくは読者に挑戦する」
名探偵・辻堂天馬の挑戦に、キミはこたえられるかーー?

(ライツ社オフィシャルHPより)
発売日:2023年6月26日

★シリーズ情報
2023年6月に創刊した本シリーズ。続編として、『放課後ミステリクラブ 2 雪のミステリーサークル事件』『放課後ミステリクラブ 3 動くカメの銅像事件』が刊行されています(いずれもライツ社刊)。気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。

「彼」は、人の心を聴ける医師。心震える連作医療ミステリ!
『祈りのカルテ』(角川文庫刊)

諏訪野良太(すわのりょうた)は、純正会医科大学附属病院の研修医。初期臨床研修で、内科、外科、小児科など、様々な科を回っている。
ある夜、睡眠薬を大量にのんだ女性が救急搬送されてきた。その腕には、別れた夫の名前が火傷(やけど)で刻まれていた。
離婚して以来、睡眠薬の過剰摂取を繰り返しているというが、諏訪野は女性の態度と行動に違和感を覚える。
彼女はなぜか、毎月5日に退院できるよう入院していたのだ――(「彼女が瞳を閉じる理由」)。

初期の胃がんの内視鏡手術を拒否する老人や、循環器内科に入院した我が儘な女優など、驚くほど個性に満ちた5人の患者たちの謎を、新米医師、諏訪野良太はどう解き明かすのか。

(KADOKAWAオフィシャルHPより)
発売日:2021年2月25日(2018年3月刊行の単行本を文庫化)
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322009000322/

★シリーズ情報
続刊として2022年8月に『祈りのカルテ 再会のセラピー』が刊行されました。連作短編集なので、シリーズを通してお気に入りのエピソードを探してみるのもおすすめです!

ドラマ化で話題! 訳ありナースエイドと天才外科医のノンストップサスペンス
『となりのナースエイド』(角川文庫刊)

新人ナースエイドの桜庭澪は、星嶺大学医学部附属病院の統合外科病棟に配属された。技術至上主義の天才外科医・竜崎大河と時にぶつかりながら、医療行為が許されない立場で患者に寄り添い、癒していく。澪がナースエイドを志したのは、半年前に起きた凄惨な事件がきっかけだった。ある日、澪の身辺に怪しい影が差し事件がまだ終わっていなかったことを知る――。
どんでん返しの連続に息を呑む、ノンストップ医療サスペンス!

(KADOKAWAオフィシャルHPより)
発売日:2022年11月24日(文庫書き下ろし)
詳細:https://www.kadokawa.co.jp/product/322307000514/

お前の病気(ナゾ)、私が診断してやろう。シリーズ累計200万部を突破する著者の代表作!
『天久鷹央の推理カルテ 完全版』(実業之日本社文庫刊)

天久鷹央。天医会総合病院、統括診断部の部長を務める彼女は、明晰な頭脳と圧倒的な知識で、あらゆる疾患を看破する。
そんな天才医師の元には各科で「診療困難」となった患者が集まり……。
原因不明の意識障害。河童を目撃した少年。
人魂に怯える看護師。
その「謎」に秘められた「病」とは?
現役医師が描く本格医療ミステリー、ここに開幕!
書き下ろし掌編「蜜柑と真鶴」収録。

(実業之日本社オフィシャルHPより)
発売日:2023年10月6日(2014年10月刊行の新潮文庫nex版に書き下ろし掌編を収録した新カバー完全版)

★シリーズ情報
2024年に10周年を迎える本シリーズ。2023年10月から新作3冊、完全版13冊を7ヶ月連続刊行中! 今後の展開も見逃せません!

2022年本屋大賞ノミネート! 著者初の本格ミステリ長編
『硝子の塔の殺人』(実業之日本社刊)

雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
この館で次々と惨劇が起こる。
館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
散りばめられた伏線、読者への挑戦状、圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
著者初の本格ミステリ長編、大本命!

(実業之日本社オフィシャルHPより)
発売日:2021年7月30日

プロフィール

知念実希人(ちねん みきと)
1978年、沖縄県生まれ。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、12年、『誰がための刃 レゾンデートル』(のちに『レゾンデートル』と改題し文庫化)で作家デビュー。15年、『仮面病棟』が啓文堂書店文庫大賞を受賞。18年より『崩れる脳を抱きしめて』『ひとつむぎの手』『ムゲンのi』『硝子の塔の殺人』で本屋大賞にノミネート。他の著作に「天久鷹央」シリーズ、「祈りのカルテ」シリーズ、『傷痕のメッセージ』『ヨモツイクサ』『となりのナースエイド』など多数。2023年に初の児童書「放課後ミステリクラブ」シリーズを手掛け、1作目『放課後ミステリクラブ1 金魚の泳ぐプール事件』が2024年本屋大賞にノミネートされた。