いなり寿司は「包む」から「見せる」へ!進化系「オープンいなり」が今のトレンド☆【作ってみた】

食・料理

公開日:2016/6/21

『クックパッド みんなのオープンいなり』(扶桑社)

 お弁当がいつものおにぎりではなく、いなり寿司だったら、ちょっと特別感があって嬉しいですよね。最近のいなり寿司は単に油揚げに酢飯を包み込んだだけではなく、色とりどりの具材をのせて中身を“見せる”ことがトレンドになっているのをご存じでしょうか? その名も「オープンいなり」。そんないなり寿司ばかりを集めた『クックパッド みんなのオープンいなり』(扶桑社)が発売されました。一見難しそうに思えるオープンいなりですが、ここでは酢飯の上に具材をのせたり、混ぜ込んだり、はたまた酢飯とは全く別のものを入れたりと、とにかくアレンジの自由度が高いレシピが48品も紹介されているので、楽しみながら作ることができます。今回はこの中から、オーソドックスな1品、超変化球な2品を実際に作ってみました。

1.色鮮やかで見ていて楽しい「簡単にできるオープンいなり寿司」(P.22)


 味つきいなりの中に酢飯を詰め、その上に炒り卵、ネギ、紅ショウガ、刻みのりをのせれば完成です。

 まずはオーソドックスな具材で作ったオープンいなりレシピです。いつものいなり寿司だと、茶色の油揚げの中に酢飯を包み込んでしまうので、見た目はかなり地味になってしまいますが、ここでは赤、黄、緑と、ちらし寿司風に色とりどりの具材をのせたことで、とっても華やかないなり寿司になりました。食べてみると、油揚げの甘辛さ、酢飯の酸味、紅ショウガの塩気がバランスよく味わえて、見た目通りにリッチな味わいが楽しめる一皿でした。

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2、ジュワっと美味しい「おかず納豆稲荷」(P.54)


 味つきいなりの中に、しょうゆと白いりごまを混ぜ合わせた納豆を詰め、薄切りにしたきゅうりを添えれば完成です。

 こちらはいなりはいなりでも、酢飯の代わりに納豆を入れた、変わり種オープンいなりの1つ目です。見た目はまるで軍艦巻きのようですね。味はというと、あの甘辛い油揚げと納豆が合うのかと疑ってしまいますが、これが全く違和感なく、油揚げが優しい甘さで納豆を包み込んでいました。納豆好きにはたまらない食べ方かもしれません。酢飯がなくても、おかずとして立派に成り立ちます。

3、あっさりヘルシーな「蕎麦いなりマクロビ」(P.61)


 表示通りに茹でたそばにすし用酢を絡め、これを味つけいなりの中に詰め、小ネギと紅ショウガをのせれば完成です。

 こちらも酢飯ではなく、すし酢をからめた蕎麦を入れた変わり種オープンいなりの2つ目です。ついに、麺が油揚げの中に入ってしまいました。でも、よく考えると、蕎麦の上に甘辛く煮た油揚げがのったきつね蕎麦の逆バージョンであり、そう思うとこういうアレンジも納得です。もちろん甘辛い油揚げと少し酸味が効いた蕎麦との相性はバッチリで、しかも油揚げの中に蕎麦がきちんと収納されているので、とても食べやすかったです。見た目のインパクト大なので、これはちょっとしたおもてなし料理としても使えますよ。

 

いなり寿司は新しいステージへ。ますます進化していく予感
今までのいなり寿司は、中に詰められる食材が限られていましたが、「オープンいなり」はのせればOKなので、グーンと楽しめる食材の幅が広がりました。また見せ方も、彩りよく並べるだけでなく、デコまで楽しめる、まさにエンターテインメント系料理に進化しています。このような形で、古き良き日本の伝統的な「いなり寿司」という料理が引き継がれていっているのは、日本人として嬉しいことでもあります。これからもますます進化していきそうな「いなり寿司」から目が離せません。

文=JUNKO