9.11も3.11もコロナ禍も予言!? 世界中の都市伝説ファンが注目するカードゲーム「イルミナティカード」が日本語訳で復刻&裏解説本を刊行!
公開日:2025/1/17

都市伝説ファン、オカルトファンの心をくすぐる伝説のカードゲームが日本語訳で復刻された。その名も「イルミナティ ニューワールドオーダー」。1994年にアメリカで発売され、発売後30年が経過した今でも世界を震撼させているのにもかかわらず、すでに絶版となっていたゲームだ。
なぜこのゲームが注目されたのか。それは、このゲームで使われるカードが、現代社会で起きている事件や出来事を「予言」したような内容だからだ。ゲーム自体は、「秘密結社イルミナティ」となって、さまざまな団体を裏で操り、世界中に支配の手を広げていく、というものなのだが、そのカードに描かれている絵柄があまりにも不気味。9.11米国同時多発テロ、3.11東日本大震災、コロナ禍……。1994年に作られたゲームなのに、どうしてこんなにも世界的な事件を想像させる内容が多いのか。30年経った今もなお世界をザワつかせている。
そんなカードとあわせて読みたいのが、副読本『イルミナティ ニューワールドオーダー裏解説ブック』(宇佐和通:解説/飛鳥新社)だ。ゲームのルールや勝ち方のヒントなどが書かれた解説本かといえば、それは違う。カードが象徴する権力者や実在団体、米国の政治思想や宗教、西洋史と秘密結社、さらには日本のポップカルチャーが与える影響などについて、カード全412種類について徹底的に解説した内容なのだ。
ページをめくればめくるほど、ゾクゾクと鳥肌が立つのはきっと私だけではないはずだ。元々、このカードゲームの存在が世界に知れ渡ったのは、2棟が並び立つ高層ビルのうち、右手前の1棟の中層階が大爆発を起こしている絵柄が描かれたカード[テロリストの核兵器]が、9.11事件で最も衝撃的だった世界貿易センタービルへのテロ攻撃の映像にあまりにも酷似していたためだ。改めて見てみると、それは確かによく似ている。また、丸いドーム状の屋根の建物の周りをコウモリが飛び交う様子を描いたカード[悪魔の疫病]は、コロナウイルスを彷彿とさせる。さらに驚かされるのは、[カリスマ的リーダー]のカード。トランプ大統領を思わせる背中が描かれたイラストだが、「カード発売当時、トランプ氏は破産したアトランティックシティのカジノ興行主で、二度とまともに相手にされる見込みがなかった」という本書の解説を読むと、どうやってこのイラストは生まれたか?という疑問が生まれる。さらにこの日本版には未収録のカードではあるが、増補セットとして1995年に発売された『INWO ASSASSINS』(※ASSASSINとは「暗殺者」の意味)では、2024年7月13日のトランプ氏の演説中の暗殺未遂事件まで予言していたようなカードも。果たしてこれは偶然なのか。実際に起きた事件や出来事と照らし合わせながらカードの絵柄を見ていくと、心のざわめきを抑えきれなくなる。



ちなみに、日本や日本人をモチーフとしたようなカードも少なくない。某有名政治家によく似た男性が思い詰めるかのように日本刀を見つめるカードや、震災の危機を描いているようなカードもある。「これから起こる出来事が描かれているのかも」なんて思わずにはいられないし、なかにはカードの絵柄に腹を立ててしまう人もいるかもしれない。だが、あくまでもこのカードは、陰謀論や政治的批判をゲームとして楽しんでいるだけ。本書には、『イルミナティ ニューワールドオーダー』の謎の制作者とされてきたスティーブ・ジャクソン氏のインタビューも掲載されているが、彼は未来を「予測していない」と言うし、「何十年にもわたってイラストに関連する出来事が何も起きないとすれば、それこそ奇跡でしょう」とさえ述べている。400種以上あるカードと実際の事件との間に、私たちが勝手に関連を見出してしまっているだけなのか。あるいは冗談で描かれたカードに現実が引き寄せられてしまったのか。やはり制作者が口にしないだけで本当に予言なのか。
何を信じるかは、すべて私たちに委ねられている……。
文=アサトーミナミ