チョコレートの最適な保存方法は? チョコは、豆腐かパンと心得る/教養としてのチョコレート
公開日:2025/2/15
日本唯一のチョコレートジャーナリストが贈るチョコの「意外な秘密」!
チョコレートには、魅力的な物語と歴史が秘められています。
なぜ、バレンタインにチョコを贈るようになったのか?
カカオの品種によって味が変わる?
身近なのに意外と知らないチョコレートの教養、健康効果、歴史、カカオの謎をチョコレート専門家がわかりやすく解説。
チョコレートの本当の姿や素敵な一面を学べる一冊『味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート』から、興味深いトピックス4選をお届けします!
※本作品は『味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート』 (市川歩美/三笠書房) から一部抜粋・編集しました

(市川歩美/三笠書房)
美味しく食べるための「チョコレート保存法」
チョコレートを保存するときの注意事項を、最初にまとめます。
①賞味期限をチェック。複数あれば付箋(ふせん)を貼って管理する
②夏以外は常温で。夏はチャック付きのビニール袋に入れて冷蔵庫へ
③忘れないで食べる
賞味期限の確認は、とても重要です。
板チョコレートと手作りのボンボンショコラとでは、賞味期限が一年以上違うこともあります。特に、生クリームや果汁を使った水分の多いボンボンショコラは賞味期限が短いので、注意してください。
また、地域にもよりますが、夏以外の季節ならば常温保存で問題ありません。チョコレートは気温が二五度を超えると、溶けはじめます。
保存する際は一八度以下を目安にしましょう。もちろん、冷蔵庫に入れておけば問題ありません。野菜室で保存する場合は、冷蔵庫よりも温度がやや高く、湿度も高めなので、なるべく早めに食べましょう。
それから、冷蔵庫では、匂いが移らないように注意してくださいね。
チョコレートをチャック付きのビニール袋に入れて、密封しておくとパーフェクト。私はラップでぴったり包んでから冷蔵庫に入れることもあります。これによって、湿気も防げるのです。
そして、冷蔵庫から出したら、ゆっくり適温に戻してから味わってください。
ボンボンショコラは一般的に、一八度ほどで味わうと美味しく感じられるように作られています。ただ、冷たいままカリッとした食感を楽しむのが好きな方もいると思いますので、ここはみなさんの好みに応じてどうぞ!
チョコレートが苦手なこと
「チョコレートの苦手なこと三選」を押さえておくと、保存方法を考えるうえで役立ちます。次の三つを覚えておきましょう。
①気温が高いところ
②極端な温度変化
③匂い
①については、もうみなさんご存じかと思います。②については、例えば暑い部屋から急に冷蔵庫に移し、その後再び室温に戻すと、表面に水滴ができたり白くなったりしてしまいます(ブルーミング)。大きな温度変化は、食感や風味を損なう原因になってしまうのです。
③については、チョコレートは周囲の匂いを吸収しやすい性質があります。冷蔵庫の中のカレーやキムチだけでなく、チョコレートを保存する容器に残った匂いも簡単に移りますので、気をつけましょう。
チョコレートの苦手なことをもう一つあげるとしたら「湿度」です。
湿度が高い場所に置くと、チョコレートは湿気を吸収し、味が劣化したりカビが発生したりする恐れがあります。
そのため、ワインセラーや野菜室で保存するときは注意してくださいね。どちらも、湿度と温度が高めに設定されていますので、なるべく早く食べることと、密閉して保存することを心がけてください。私も以前、大きなワインセラーにチョコレートを入れて保存していましたが、湿度が高いために、箱も中身も湿気を帯びて、味を損なわせてしまったことがあります。
特にボンボンショコラはカビが発生しやすいので、保存するときは早めに食べることを前提にしましょう。また湿気を防ぐために、匂い移り防止対策でお伝えした、チャック付きのビニール袋に入れて密封することもおすすめします。
チョコレート商品のパンフレットなどに、最適な保存方法が記されていることがあります。これは、作り手が「美味しく楽しんでもらいたい」と願っているからこそのメッセージです。ぜひ参考にしてみてください。
冷蔵庫、大丈夫ですか?
そして、意外とありがちなのが、存在を忘れ去ってしまうことです。チョコレートを買ったり友人からもらったりして、その都度保存しているうちに、ときどき記憶から消え去ってしまうのです。
これが、笑えるようで意外とよく聞く話。「冷蔵庫の奥から、賞味期限切れになったチョコレートが発見されました(泣)」なんて報告を、SNSのフォロワーさんから何度か受けたことがあります。
今、みなさんの冷蔵庫、大丈夫ですか?
どうか、買っただけで満足せずに、チョコレートのことを忘れないであげてくださいね。
ちなみに、特にバレンタインシーズンなどは、気になるチョコレートを次々と買って保存すると「賞味期限との戦い」に持ち込まれることがあります。
特に二月一四日前後に、チョコ好きな方々とこの話題になります。
バレンタインデーに自分用のご褒美チョコをたくさん買った友人は、付箋などを貼ってしっかり賞味期限を確認していました。なんとしても賞味期限内に、すべてのチョコレートを美味しく味わおうとしていたのです。幸せな戦い、ですね。
チョコレートは、豆腐かパンと心得る
保存方法をお話ししてきましたが、やっぱり私は、できればチョコレートは早く食べると一番美味しい気がします。
食べたいときが美味しいとき。「食べたい」から「食べる」までの時間が短ければ短いほど、幸せになれる気がします。これは五歳の頃からチョコ好きで、今はチョコレートを仕事にまでしてしまった私の、経験に基づく感想です。
「チョコレートは、豆腐かパンと心得る」
私は特に、夏はそんな思いが強くなります。
豆腐やパンは、一度にはたくさん買いませんよね?
チョコレートには賞味期限が長いものがありますが、豆腐のように賞味期限が短いものもあります。特に要冷蔵のボンボンショコラは、味わえる分だけを買って、早めに楽しむのが一番です。