MOE創作絵本グランプリ作家が贈るハートフルストーリー。なかなか巡り会えない“さくら”と“ゆき”は再会の約束を果たせるの? 新作絵本『さくらとゆき』

文芸・カルチャー

PR 更新日:2025/2/21

さくらとゆきよしむらめぐ/白泉社

 2025年2月19日(水)、絵本作家・よしむらめぐ氏の『さくらとゆき』(白泉社)が刊行された。あたたかい筆致で描かれる“春の奇跡”を、ぜひチェックしてみてほしい。

 これまで角野栄子氏の「アコちゃん絵本」シリーズや、あさのますみ氏(浅野真澄)の『ヨルとよる』などで挿絵を担当してきたよしむらめぐ氏。今回の『さくらとゆき』は、自身初となる“作絵”絵本だ。

 彼女は『あらしのよるに』などで知られる絵本作家・きむらゆういち氏が顧問を務める「ゆうゆう絵本講座」で絵本づくりを学び、2018年に開催された第1回「ゆうゆう絵本大賞」の絵画賞を受賞。さらに同年、あさのますみ氏の『まめざらちゃん』で挿絵を担当し、第7回「MOE創作絵本グランプリ」でグランプリを獲得する。その後も『ねこぜ山どうぶつ園』や『犬のふくびき』など数々の名作絵本に携わってきた。

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 そんなよしむらめぐ氏が今回、ついに初の作絵絵本『さくらとゆき』を上梓した。物語は、とある山の中の小さな町で紡がれていく。まだ雪が残る4月、とおくの町から列車にのって桜の精霊・サクラちゃんがやってきた。

 風に乗ってサクラちゃんが地面に降りると、そこには雪の精霊・ユキちゃんの姿が。ふたりは友達になり、もう1度会って一緒に踊ろうと約束を交わした。しかし、サクラちゃんとユキちゃんは本来なら別々の季節にやってくる精霊。そのため、ふたりはなかなか再会できなくて――。

 サクラちゃんとユキちゃんを見守る猫と小鳥たちの存在も絶妙で、約束の儚さが演出されている。大人の視点だと、雪と桜が交わる確率はごくわずかであると理解してしまっているだけに、より一層やるせなさを感じてしまうはず。

 美しくも儚い四季の巡りを、幻想的に描いていく同作。ちなみに舞台は、よしむらめぐ氏が1年ほど前から暮らしているという長野県の塩尻市がモデルとなっているという。

 ほろりと泣けて、なおかつ心をじんわりとあたためてくれる『さくらとゆき』。はたしてサクラちゃんとユキちゃんは再び巡り会うことができるのか……。この季節にぴったりの一冊を、ぜひ手に取ってみてはいかがだろうか?

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