お風呂嫌いのお子さんに悩むパパ・ママ必読!? 柴田ケイコの大人気シリーズ「パンダのおさじ」新作が、親子のお風呂を楽しい時間に

文芸・カルチャー

公開日:2025/4/17

パンダのおさじと せっけんパンダ
パンダのおさじと せっけんパンダ柴田ケイコ/ポプラ社

 2025年4月16日、絵本作家・柴田ケイコ氏が手掛ける人気シリーズの新作『パンダのおさじと せっけんパンダ』がリリースされた。今度のおさじは、キッチンを飛び出す――!?

 絵本作家兼イラストレーターとして活躍する柴田ケイコ氏。2016年の『めがねこ』(手紙社)で絵本デビューした彼女は、2020年より順次刊行されている「パンどろぼう」シリーズ(KADOKAWA)で一躍注目を集めるようになる。「パンダのおさじ」もシリーズで、今回リリースされた『パンダのおさじと せっけんパンダ』(ポプラ社)は3作目。前作の『パンダのおさじと ふりかけパンダ』は第17回「MOE絵本屋さん大賞2024」にて第9位にも輝いている。

 そんな「パンダのおさじ」シリーズといえば、小さなパンダ「おさじ」が不思議な“パンダどうぐ”を届けて困っている人を助ける……という物語。1作目の『パンダのおさじと フライパンダ』、2作目の『パンダのおさじと ふりかけパンダ』はいずれもキッチンが舞台となっていたが、本作ではお風呂を巡る物語が展開されていく。

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 本作の主人公は、お風呂が嫌いなモグラ「のんた」。どろんこ遊びから帰ってきてもお風呂が嫌で入らず、お父さんは毎日苦労していた。そんなある日、「のんた」はお父さんと訪れたおもちゃ屋さんのガラガラ抽選会で“せっけんパンダ”というアイテムを手に入れる。

 さっそく帰ってせっけんパンダを使ってみると、なかから小さなパンダ「おさじ」が登場するのだった。お風呂に入る楽しみを伝えるためにやってきたという「おさじ」は、石鹸で身体洗いをレクチャーする。さらに「アポパイ ポコパイ……」と不思議な呪文を唱えると、泡が突然素早く回転して「のんた」の身体もすっかりキレイに。お風呂の楽しさを知った「のんた」だったが、「おさじ」から伝えられた“ある約束”を破ってしまい――?

 本作で登場したせっけんパンダをはじめ便利な効果を持つ“パンダどうぐ”は、それぞれに大切な約束ごとが存在している。毎度なんやかんやで破られてしまい、一体何が巻き起こるのか……というハラハラドキドキの展開が「パンダのおさじ」シリーズの大きな魅力だ。

 便利だけど、使い方を誤るとちょっとしたハプニングが襲いかかる、しかしその経験を経て、主人公たちが悩みを解決したり、苦手を克服したりと大団円を迎えるのがお決まり。そんな甘いだけではないちょっぴりビターな物語展開が、老若男女に広く愛される要因となっているのかもしれない。

 世の中には子どもをお風呂に入れるのも一苦労、という悩みを抱えるパパやママも多いはず。『パンダのおさじと せっけんパンダ』は、きっとお風呂を楽しい時間にする一助になるはず。気になる人はチェックしてみてほしい。

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