小さい子向けおはなし絵本【2025年5月・新刊&おすすめ絵本】
公開日:2025/6/3

心地よい風にそよぐ、あざやかな若葉。真っ青な空には飛行機雲が一筋。新緑の季節、大地に寝転がって子どもと見上げる景色は、時間を忘れてしまうくらい穏やかで清々しいものです。そんなシチュエーションでの読み聞かせタイムは、また格別!ピクニックにお散歩に、絵本を持って出かけてみませんか。
思わず吹き出してプーッ! ココソコソ話にクスクス! ホットケーキを頬張ってにっこり!いろんな「笑う」があることに笑顔になっちゃう『わらう』。ゾウのおなかについている4つのボタンをはずしてみると中から動物が?!『ぞうのボタン─字のない絵本─』は次の展開を想像しながらページをめくる楽しみが。『ライオンのあしたのいちにち』は遥か彼方サバンナに暮らすライオン親子の一日を描いたあべ弘士さんの人気シリーズ。外で読むと、雄大な自然にさらなる臨場感を感じます。
時間に追われて忙しい家の中にくらべ、外ではのんびり、おおらかに子どもに向き合えますよね。この季節限定の絵本タイム、ぜひ親子で味わってみてください。
とんとんとんとん ひげじいさん♪意外なこぶじいさん、てんぐさんも登場!おなじみのリズムで思わず口ずさんじゃう手遊びうた絵本『じいちゃん あそぼ! とんとんとんとん ひげじいさん』

じいちゃん あそぼ! とんとんとんとん ひげじいさん
作:とよた かずひこ
出版社: 世界文化社
出版社からの内容紹介
とよたかずひこによる、人気の「たいそう絵本」シリーズ第6作目!
「♪とんとんとんとん ひげじいさん…」おなじみのリズムと
船にのって登場するのは、やぎ・ねこ・あざらしの、3びきの「ひげじいさん」。
おなじみの手遊び歌が、とよたかずひこさんの
世界観でゆったり愉快なお話として展開されます。
「こぶじいさん」「てんぐさん」は、はてさて誰かな??
物語を楽しんだ後は、巻末の振付と楽譜、
【動画】2次元コードを見て、親子で手遊びをしてみてください。
0歳から。
思わず吹き出してプーッ!コソコソ話でクスクス!ホットケーキを頬張ってにっこり! 『わらう』って……楽しい!読みながら笑顔になる絵

わらう
作・絵:はま みゆき
出版社: ニコモ
出版社からの内容紹介
保育園に通う二人はいつも笑って楽しそうです。笑うって色々あるけれど、笑ったことで二人の仲が悪くなってしまいます。初めて知った楽しくない笑い。それを乗り越えるのもやっぱり優しい笑いから。
笑うっていいね!楽しいね!と親子で読んでいると思わず笑顔になってしまう一冊です。
ミシン カタカタ ミシン カタカターーワンピースを着て、手のひらサイズの絵本をミニバッグに入れて『わたしのワンピース おさんぽセット』おでかけにもぴったり!

わたしのワンピース おさんぽセット
作:にしまき かやこ
出版社: こぐま社
出版社からの内容紹介
『わたしのワンピース』誕生45周年記念出版!
ソフトカバーのミニえほんとおさんぽバッグのセット。
絵本は手のひらサイズでおでかけにもぴったり!
バッグの素材もキャンバス地なので丈夫で便利。
従来の『わたしのワンピース』の絵本も十分入るサイズです。
特製BOXのうさぎのワンピースは、パリジェンヌ仕様です!
ゾウのおなかについている4つのボタン、はずしてみると中から出てきたのは……!次々に登場する動物をあてっこするのも楽しい『ぞうのボタン─字のない絵本─』

ぞうのボタン─字のない絵本─
作・絵:うえののりこ
出版社: 冨山房
みどころ
おなかにボタンがついていて、中から別の動物が出てくる・・・なんという発想でしょうか。この衝撃的な展開には文字も色も背景も必要ありません。
中から出てくるわけですから、だんだん動物は小さくなってゆくのですが、最後に意外な展開が待っています。
文字がありませんから、親としては自分の言葉で子供と会話しながら本を楽しむことが出来ます。
ぞうさんの鼻のひみつ、知ってる?ねこさんのささやきを皮切りに動物たちに広がっていくうわさ。想像はどんどん膨らんでいき……『ぞうさんのはなはね…』

ぞうさんのはなはね…
作・絵:海野 あした
出版社: ニコモ
出版社からの内容紹介
「ねえねえ、ぞうさんの はなのひみつ、しってる?」
ねこさんの ささやきから はじまる、楽しいおはなし。
どうぶつたちの あいだで、ぞうさんの はなの うわさが どんどん ひろがっていきます。 クリーム? お花? それとも...?
こそこそ ないしょばなしが つぎつぎと伝わっていくうちに、 動物たちの想像は どんどん ふくらんでいって...!
さあ、本当のぞうさんの鼻の秘密はなんでしょう?
一緒に確かめに行きましょう!
ネズミをちょこり!と置いて、次にウサギをぴょこん!と、その次にアライグマをぽこん!と置いて…並んだ動物たちをドドドド!?『どうぶつドドド』

どうぶつドドド
作:矢野 アケミ
出版社: 鈴木出版
みどころ
最初にネズミを「ちょこり!」と置いて、次にウサギを「ぴょこん!」と置きます。
そして、次はアライグマ。「ぽこん!」
コアラは「もそっ!」、パンダは「ぽふっ!」、オットセイは「ぬるん!」
なんともユニークなオノマトペが並んで、思わず、
「ちょこり!」
連続して声に出したくなっちゃいます。
でも、この絵本、オノマトペが楽しいだけじゃないんです。
ゾウまで「どっしん!」と並べたら、とっても楽しい「遊び」が待っているんです。
その遊びはもちろん……。
『ぐるぐるカレー』や『ぐるぐるジュース』(アリス館)など、
思わず参加したくなるようなユニークな絵本を生み出す矢野アケミさん。
今回の作品もその遊びをしていて思いついたのだそうです。
あなたはどんな動物を並べたいですか?
おれのこ、おんぶじゃないと 泣くねん。ゆる?い関西弁でつぶやくお父さんねこ、子ねこをおんぶしながらワンオペ育児に大奮闘!『おんぶねこ』

おんぶねこ
作:殿本 祐子
出版社: 講談社
みどころ
「おれ、おとうさん」
画面の向こうから、少し憂いのある表情でじっとこちらを見つめてくるのは、どうやらおとうさんねこ。肩から下げているのは、真っ赤なおんぶひも。
「おれのこ、おんぶじゃないと なくねん」
ということで、掃除をしている時も、スーパーのちらしを見る時も、お絵描きをしたり、お買いものに行く時だって、ずっとおんぶ。料理をする時も、食べる時も。こりゃ、大変だ。さすがにお風呂に入るときくらいは……と思ったけど、やっぱり!?
泣きたくなるようなワンオペ子育て苦労あるあるも、ゆるい関西弁でつぶやきながら、なんとかこなしていくおとうさんねこの様子を見ていると、なぜだか笑いがこみあげてきます。必死になっている姿って、可笑しくって愛おしいものなのです。こねこの泣きっぷりもお見事。けれど、永遠に続くと思われていたそんな日々も、気づかないうちに……。
第43回講談社絵本新人賞佳作作品から誕生した殿本祐子さんの記念すべき絵本デビュー作は、インパクト抜群の「おんぶ絵本」!? 濃厚に描き出された、こねことおとうさんのめくるめくおんぶの日々をご堪能ください。
サバンナに散歩に出たライオン父さんと子どもたち。遠くの空で雷が鳴り激しく降る雨の中で見たものはーーあべ弘士さん人気シリーズ『ライオンのあしたのいちにち』

ライオンのあしたのいちにち
絵・作:あべ 弘士
出版社: 佼成出版社
出版社からの内容紹介
ライオンとうさんは、今日も子どもたちと散歩に出かけます。遠くから並んで走ってくるダチョウ、首が長くて不思議な姿のジェレヌク。子どもたちはその出会いを大いに楽しみ、ライオンとうさんは温かく見守ります。
おっと、一句浮かびました。
こどもらと そよかぜまくらに ひるねかな
うん、なかなか。
ライオンとうさんは、俳句をよむのが大好きなのです。
どんどん行くと、一本道がずーっとつづいて空にきえていきます。
「あっちだっ!」と、みんなあっちにむかって走ります。
「わ――っ、すごい!」
「とうさん、空と 大地が 手を つないでる」
すると、空の遠くでカミナリが。
「きた―っ」「雨だーっ」「にげろーっ」「はしれーっ」
雨雲が左右から押し寄せる中、雨のトンネルの先に父子が見たものとは――?
人気のライオンシリーズ、待望の新刊。
かこさとしさん没後に遺作として見つかった幻の作品、孫の中島加名さんが絵を担当『くらげのパポちゃん』反戦への強い想いが込められた一作

くらげのパポちゃん
文:かこ さとし
絵:中島 加名
出版社: 講談社
みどころ
小さな島の桟橋で、見送りの人と一緒に船の着くのを待っているのは、トランクを持った男の子。一人で町へ働きに出るのです。お母さんが涙ぐみながら言います。
「富吉がこんなに大きくなって。
お父にひとこと知らせてあげることができたらねぇ」
海の中でくらげのパポちゃんがその様子を見ていると、ヤドカリくんがお父さんの甚吉さんは戦争に行ったまま帰ってこなかったのだと教えてくれます。南の戦場へゆく途中、大ぜいの兵隊たちと乗った船が沈められ、そのまま死んでしまったのです。今も海に沈んだまま、そこにいるのでしょうか。
パポちゃんは、男の子が立派に大きくなったことを伝えるために、ひろいひろい海を波にもまれ、風にゆられながら、南をめざして泳いで探しに行くことにしました。そこで最初に出会ったのは……。
戦争に対する強い想いがありながら、なかなか作品をつくることができなかったというかこさんが、1950年~55年に制作していたのがこのお話。2023年に見つかったこの幻の遺稿『くらげのパポちゃん』には絵がありませんでした。そしてかこさんの孫である中島加名さんが絵を描き、終戦後80年を迎える2025年、ついに絵本として完成したのです。
初めての大海原でさまざまな海の生き物たちと出会いながら、懸命に行方知れずになっている少年の父親を捜す旅をするパポちゃん。愛らしく、時にはユーモラスに描き出されたその様子に夢中になっていると、やがて甚吉さんに出会う大切なシーンがやってきます。その景色にドキリとしながらも、不思議な安堵感と優しい気持ちに包まれるのは、読んでいる子どもたちにも「二度と戦争を起こしてはならない」というかこさんの意思がしっかりと伝わっているからなのでしょう。
世界では今もまだ続く戦争。この絵本に触れることで、多くの子どもたちが平和への想いを強く持ってくれることを願うばかりです。
模型飛行機で遊んでいたゆうじがきつねと交換したのはそらいろのたね。庭にまいてみるとそらいろの家が顔を出し……臨場感あふれる音楽で楽しさ倍増『英日CD付 英語絵本 そらいろのたね The Sky Blue Seed』

英日CD付 英語絵本 そらいろのたね The Sky Blue Seed
作:中川 李枝子
絵:大村 百合子
出版社: ラボ教育センター
出版社からの内容紹介
キツネと交換したそらいろのたねを、ゆうじは庭の真ん中にうめました。あたまを出したのはなんと小さな"そらいろのうち"でした。