暑くなる前に読みたい!昆虫・植物・生き物の絵本【2025年5月・新刊&おすすめ絵本】
公開日:2025/6/3

日差しが強く半袖で過ごせる日もある5月、夏の訪れは年々早まっているように感じます。外の景色に目をやると新緑の木々は力強く伸び、昆虫たちも動きが活発でなんだか夏の準備を始めているみたい!季節に柔軟に順応する生命力には驚きと感動をおぼえます。
ご紹介するのは、生き物や植物の不思議に迫る絵本。
ザリガニ釣りのシーズン到来、獲ったザリガニを観察したいけれど動いてしまう時におすすめなのが『おおきくしてはっけん! ざりがにのひみつ』。体のパーツの拡大写真を実物と比べながら読むと楽しそう! とうもろこしの瑞々しさがギュッと凝縮した『みっちりつぶつぶ とうもろこし』は、いわさゆうこさんの最新作。皮を脱がすと顔を出す色鮮やかな粒、眺めているだけで喉がごくんと鳴ってしまいます。
野原や草むら、水辺などにすむ100匹の虫たちが大集合、綱引き大会で競い合う『100ぴき つなひき』は赤組、白組どっちが勝つかな?なんて想像力を掻き立てながら夢中になっちゃう。観音開きのページも圧巻!
本格的な夏はまだ先ですが、昆虫や生きもの、植物たちと会うのが待ち遠しくなるラインナップ。ぜひお楽しみください。
動いていると観察しづらいザリガニ。ハサミ、顔、しっぽや小さな赤ちゃん、敵から逃げるためにジャンプする姿に拡大写真で接近!『おおきくしてはっけん! ざりがにのひみつ』

しぜんにタッチ!おおきくして はっけん! ざりがにのひみつ
監修:武田正倫
写真:武田 晋一
出版社: ひさかたチャイルド
出版社からの内容紹介
子どもたちが飼う機会の多いざりがに。動いていると観察しにくい、はさみや顔、しっぽなどの各部位を、拡大写真でみていきます。敵から逃げるためにジャンプする様子や体の掃除をする様子、小さな赤ちゃんの拡大写真まで、ざりがにの魅力満載の一冊!
緑の服をぬがせていくと、みっちり詰まったつぶつぶ!夏の定番とうもろこしの特徴を瑞々しい絵と心地よいリズムのことばで伝える『みっちりつぶつぶ とうもろこし』

みっちりつぶつぶ とうもろこし
絵・作:いわさ ゆうこ
出版社: 童心社
出版社からの内容紹介
なつのごちそう、とうもろこし。みっちりつまったつぶつぶは、どうやってできたの? めばなのかわを、ひらいてみたら…?
ごはんにおやつに、子どもたちに人気のとうもろこし。みっちりとつまったつぶつぶが豊かに実るまでの様子としくみを、精緻で生命力にあふれた絵と、ここちよいリズムのことばで、楽しくつたえます。
清流のイメージが強いけれど実は多くが陸に棲息するホタル。意外に知らない生態や生き残りをかけた一生をダイナミックに描いた『ほたるのよる』

ほたるのよる
作:谷本 雄治
絵:サトウ マサノリ
出版社: 文溪堂
出版社からの内容紹介
ホタルの一般的なイメージ「清流で夜、静かにまたたいている」とは、裏腹に、実は、ホタルの大部分は陸にすんでいる!? そんな豆知識も入れながら、食べたり食べられたりの波乱万丈なホタルの一生をダイナミックに描いた絵本です。
野原や草むら、森や水辺などにすむ100匹の虫たちの綱引き大会!赤組、白組どっちが勝つかな?観音開きの仕掛けページが圧巻『100ぴき つなひき』

100ぴき つなひき
作:矢野 アケミ
出版社: 鈴木出版
出版社からの内容紹介
ある日、野原や草むら、森や水辺などに住む100匹の虫たちに綱引き大会の招待状が届きました。虫たちは赤組と白組に分かれ、力いっぱい勝負開始! 「おーえす!おーえす!」と掛け声が響き、大接戦に。ところが、勝負の行方は思わぬ展開に…!? ページを広げると、まるでその場にいるような気分を味わえる、楽しい仕掛け絵本。
栄養たっぷりの土を支えるダンゴムシ。好きな場所、食べ物、うんちの形、冬の過ごし方まで生態を丁寧に描いた大野八生さん最新作『ダンゴムシのいる庭』

ダンゴムシのいる庭
絵・作:大野 八生
出版社: あすなろ書房
出版社からの内容紹介
子どもたちが大好きなダンゴムシの生態を、庭にすむ小鳥の視点で紹介!ダンゴムシの大好きな場所、食べ物、うんちの形、冬の過ごし方、生まれてから死ぬまでを丁寧に解説します。
ダンゴムシやミミズなどの小さい生き物が枯れ葉を食べて、うんちをたくさんすることで、栄養たっぷりのふかふかの「土」ができあがり、植物が元気に育ってゆく。小さな生き物や草花、樹木は、お互いに助け合いながら生きているのです。
造園家・イラストレーターとして、自然の大切さを伝える、大野八生さんの最新作です。
チョウ、テントウムシ、カマキリ、カブトムシ、卵から成虫になる様子を観察しよう!身近な昆虫が精緻に描かれたイラストずかん『かんさつしよう こん虫のへんしん』

かんさつしよう こん虫のへんしん
絵・文:松原巌樹
出版社: 小峰書店
出版社からの内容紹介
アゲハチョウ、テントウムシ、カマキリなど、身近な昆虫が卵から成虫になるようすを、ひとつひとつ克明な生態画で描いたライフサイクルのえほんずかん。
鳥のさえずりが聞こえなくなったのはなぜ?自然を見つめ環境への意識を問いかけたベストセラー『沈黙の春』作家の伝記絵本『レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?』

レイチェル・カーソン物語 なぜ鳥は、なかなくなったの?
作・絵:ステファニー・ロス・シソン
訳:おおつかのりこ
監修:上遠 恵子
出版社: 西村書店
みどころ
「チアーリリー!」「ティーウティー」「フィービー」「クークークー」 夜明けとともに、鳥たちのコーラスが始まりました。レイチェルは、どの鳥の声も、全部聞きたくてたまりません。あたりは生きものたちの音楽でいっぱい。ちいさなレイチェルは自然のリズムの中で暮らしていました。そしてよく見て、耳をすまし、感じたことを絵とおはなしに書くことの好きな女の子でした。
自然と共にすくすくと成長したレイチェルは、大学に進み生物学を学びます。そして海洋生物学者として働きながら、大好きな自然についての本を書きはじめたのです。しかしその頃、自然界ではおかしなことが起きていました。あちらこちらで、自然が声を失い始めたのです。レイチェルは自分のやり方で原因を探ります。
環境問題のベストセラー『沈黙の春』を描き、環境保護運動に大きな影響を与えた、生物学者であり作家でもあったレイチェル・カーソンの伝記絵本。レイチェルのひたむきな人生が、おしゃれな色合いのイラストで、丁寧に語られます。作者のステファニー・ロス・シソンは、小さな頃レイチェル・カーソンの本を読んで感動し、現在も作家・画家として影響を受けているそうです。巻末には「作者のことば」「監修者のことば」も添えられていますので、ぜひそちらも合わせて読んで、レイチェルの思いを感じてください。