宮田愛萌「私は『可愛くて文章が書ける子』なのです」。渡辺祐真と“往復書簡”で交わした本音とは?【『晴れ姿の言葉たち』インタビュー】

文芸・カルチャー

公開日:2025/7/8

■意外な一面は「ない」

――本書にはお二人の約1年間にわたるやり取りが収められていますが、改めて気づいた相手の魅力や、意外な一面はありましたか?

渡辺:こういう質問をされといてなんですが、いい意味で「ない」んですよ(笑)。知らなかった話や考え方はたくさんありましたけど、意外性という意味ではなくて、ずっと一貫してる人だなと思いました。読者も、特にファンの方なら「やっぱり愛萌さんってブレないな」って感じるんじゃないですかね。

宮田:私はそもそも祐真さんに対して「意外だな」って思ったことがなくて。やり取りをしていて思ったのは「この人、やっぱりコミュ力お化けだな」ってことです。

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渡辺:コミュ力お化け!?(笑)

宮田:めちゃくちゃ思ってます(笑)。ほんとにすごいなって。

渡辺:それは知らなかったな(笑)。

――手紙を通して、お互いに質問を投げかけ合うユーモラスなやり取りもありましたよね。

渡辺:最終的には本からはカットしちゃったんですけど、「無人島に持って行かない13番目のものは?」とか、「人生で一番ヤンチャだった行動は?」みたいな質問もありました。

宮田:「無人島」の回答どうしたんだっけ? ミニスカートとかにした気が…。

渡辺:(カットした原稿のデータを確認して)あ、ミニスカートだ。

宮田:やっぱり(笑)。

――最後に、これまでポッドキャストや同人誌などでも共に活動されてきましたお二人ですが、今後やってみたいことはありますか?

宮田:ショートコント、やってみたいです(笑)。これまであまり、人を笑わせるような面白いことに挑戦してこなかったので、新しいジャンルとしてやってみたいなって。

渡辺:(あっさりと)いいですね。やりましょう。

宮田:本当ですか? 私、やりたいって言ったら、本当にやるタイプですよ?

渡辺:やりましょう。これは社交辞令じゃなくて。ちゃんと“やらされる”やつなんで(笑)。

宮田:「あのとき言いましたよね?」って(笑)。

渡辺:僕は映像をちゃんと一緒に作ってみたいですね。今までもYouTubeに呼んでもらったことはあるけど、外ロケとか、どこかに出かけて撮影したいです。

宮田:(母校の)國學院大學のキャンパスツアーをやりたいです。

渡辺:行きたい! 國學院、気になってたんですよ。可愛いうさぎのマスコットキャラクター“こくぴょん”もいるし、学内に神社もあるんですよね?

宮田:そうです。祈祷室とかもあって、ちょっと変わった大学なので、紹介するだけでも面白いと思います。ここで言っておけば、「撮影に来てください」って大学から声がかかるかも(笑)。

渡辺:大学ってどこも変わったところがありますよね。僕は上智大学だったんですけど、キリスト教系で、「神父しか住んでない建物があって、公用語がラテン語」っていう嘘か本当かわからない伝説がありました(笑)。そういうのってどこの大学にもあるから。

宮田:一緒に行ったら絶対面白いですよ。私には見えない部分を祐真さんが見つけてくれそうだし、その逆もありそう。一人じゃ気づけないことが、二人だと見えてくる気がします。

取材・文=堀タツヤ 撮影=釜谷洋史(文藝春秋)

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