ネックウォーマーを作ったら頭の回転がアップする? 脳科学者の川島隆太先生も認める「編み物の脳活」を冬籠りのお供に【作ってみた】

暮らし

公開日:2025/11/22

編み物で脳を鍛える 脳活編み物
編み物で脳を鍛える 脳活編み物(ミミアム/自由国民社)

 寒い冬の休日は、部屋の中でスマホや動画を見ながらダラダラと過ごしがち。この時間を有効活用できれば……と考えていたら、『編み物で脳を鍛える 脳活編み物』(ミミアム/自由国民社)という本に出会いました。監修は、脳トレで有名な川島隆太先生です。

 川島先生によると、脳の機能はシニアに限らず、成人を過ぎたら誰しも低下していくとか。でも、低下のスピードを遅らせることはできる。そこで一役買ってくれるのが、編み物をする、絵を描く、楽器を鳴らす……などの趣味だといいます。編み物なら、楽器や絵画よりも手軽に始められそう。

●未経験でも今すぐ始められる

 編み物はまったくの未経験でしたが、編み物作家のミミアムさんが、必要な道具や基本的な編み方、初心者でもチャレンジできるかわいい編み物を教えてくれるので大丈夫です。

 道具は100均でそろえることも可能。今回は息子のネックウォーマーを作るべく、毛糸1巻、かぎ針1本、とじ針をDAISOで購入。合計400円でした。

●正しく編もうとしなくてもいい

 最初はどこに針を入れていいのかわからず苦戦……。そんな時はQRコードを読み込むことで見られるミミアムさんのYouTube動画に助けられました。練習が必要な楽器などに比べ、手早くコツを掴めるような気がします。今回は多色の毛糸を使ったので、「ここで色が変わるんだ」と変化を確認できるのも楽しかったです。ミミアムさんの「正しく編もうと思わなくていい。嫌いにならないで」という言葉も励みになりました。

●上達した時の達成感と、目標に近づく喜び

 編み進めると、だんだん編み目がそろうようになりました。ここまでくると、編み方が頭に入っていて、手が勝手に動くような感覚。上達すると達成感を得られるし、完成という目標に近づく喜びもあります。編み目を数えるので頭も手も使うけど、自分のペースでできるからゆったりとした気分。ストレスフルではなく、かといってノーストレスでもなく、ほどよく集中できるのが心地いい。新しい趣味への挑戦で脳が活性化しているのかも。

 川島先生の解説によると、編み物は医学的にも脳トレに有効だと証明されているとか。言われてみれば、感覚的にも納得できます。

●完成品が手元に残るのは大きな収穫

 ようやく完成! 編み始めと編み終わりで目の細かさが見事に違ってプヨプヨしていますが……自分で作った物だから愛おしい。それに、手編みのネックウォーマーはすごく温かい。

 毎日コツコツと進めて1週間程度。意外な発見だったのは、編み物をすると頭がスッキリすることでした。日々に忙殺されて忘れていたことを思い出したりして、頭の中が整理される感じ。ミミアムさんも「編み物は瞑想に近い」と語っているので、そういう効果があるのかもしれません。

 手元に完成品が残るのも嬉しい。私の場合は「息子が喜ぶ顔を早く見たい」というワクワク感もありました。次はレベルアップして、インテリアとしても楽しめそうなざっくりエコバッグを作ろうと計画しています。

●編み物で頭の回転力がアップ!?

 本の中には、脳の活性化をbefore/afterでチェックできるテストシートもついていて、私の場合はafterで頭の回転力がアップ! こんなに喜びが多い趣味なのに、脳活にも使えるなんてメリットが大きすぎる……。川島先生によれば、1日5分でもいいし、週3日くらいでも脳トレの効果があるそうです。

 デジタルデトックスできるから、余った時間にスマホばかり見てしまう人におすすめだし、生産性が高い趣味を探している人にも良さそう。夜眠れないような時にも、自然と眠くなるような気がします。これからの季節、冬籠りのお供にいかがですか?

制作・写真・文=吉田あき

あわせて読みたい