田村淳「武将目線になるとお城観光がより楽しくなるんです」天守に登るだけじゃもったいない! “淳流”お城の歩き方《インタビュー》
PR 公開日:2025/11/21

13のお城の観光大使をつとめるなど、大のお城好きで知られるタレントの田村淳さん。このほど登場した『田村淳のお城の歩き方 ~マンガでタイムスリップ! 対決!! 日本の名城~』(田村淳/マイクロマガジン社)では、足軽キャラに扮した淳さんがマンガでわかりやすくお城の面白さを徹底ガイドしてくれる。そもそもなぜお城に惹かれるようになったのか? 淳さんにあらためてお城について聞いてみた。
「城」に目覚めさせてくれた、熊本城のガイドのおじさん

――そもそもお城を好きになったきっかけはなんだったのでしょうか?
田村淳さん(以下、田村):小学4年生の時に家族旅行で熊本に行って、そこで熊本城を見たのが最初ですね。家族は市中の観光に向かったんですけど、僕だけすごくお城に興味を持って「ここに残りたい。夕方迎えに来て」って一人で残ったんですよ。建物の魅力以上にボランティアのおじさんのガイドがとても興味深くて、それを聞いて好きになりました。
――堂々としたカッコ良さみたいなものに惹かれたのでしょうか?
田村:それより「仕掛け」の方ですね。「(城を)守るためのこういう仕掛けがある」とか、おじさんが「城は防御施設である」ということをわかりやすく丁寧に説明してくれたので面白さが増して。建物の迫力はもちろん、それ以上にお城の中の仕掛けが面白かったんです。
――城の面白さに目覚めた後はどんな行動をしたのでしょうか?
田村:小倉城に行きました。地元が下関なんで、小学生で行ける範囲となるとやっぱり地元や近場からになりますよね。城の由来や関わった人などをいろいろ調べてまわるようになりました。

――今回の著書は「足軽の目線」で城を見る面白さを教えてくれていますが、こういう目線を意識したのはいつぐらいからですか?
田村:それこそ最初に熊本城で出会ったボランティアのおじさんがそういう目線で教えてくれて、それ以来ですね。「どこから(敵に)攻められる」とか「どこを歩くと(敵に)やられてしまう」といった視点を大事に、今は僕なりにブラッシュアップして解説しています。そうしたらテレビ番組の話もいただくようになって。
――そのおじさんとの出会いは運命的ですね。
田村:そうですね。お城の説明って人によって全然違うので、「自分が持っている知識をとにかく話す」タイプのガイドさんだと、「足軽の目線」でお城を見る面白さは伝わらなかったかもしれない。熊本城のおじさんは「この子だったら何に興味を持つかな?」というのを瞬時につかんで、ああいう伝え方をしてくれたんだと思います。
――「子どもにも響く面白さ」にその場で対応されたわけですね。それがこの本にも生きていますが、本にまとまっていかがですか?
田村:図版もたくさんあるので、僕がテレビや講演会で解説してきたことが伝わりやすくなったと思います。本なので好きなところだけ読んでもいいし、興味があるところから入ってもらってもいい。それが「近所にある、あのお城はどうなんだろう?」といった視点に続いていけば一番うれしいですね。
