元乃木坂46・佐々木琴子が語る、小説版『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の魅力。「映画で観た時以上に愛着がわいた」【ブックレビューインタビュー】

文芸・カルチャー

公開日:2026/1/30

 ガンダムの小説、そう聞くとなんとなく難しそうで手に取ったことがなかった。

 今回、初めてガンダムの小説を読むことになり、結論からいうと、ガンダムの小説はおもしろかった。

 ガンダムシリーズをアニメで観ている時、正直私は内容をあまり理解できていないことが多い。政治とか、敵だと思ってた人が突然味方になったり、登場人物が多くて名前が覚えられなかったり。しかもシャアにいたっては名前がいくつかある。

advertisement

 そして、ガンダムシリーズによくあるパターンで、敵対している勢力の人間同士が、仲良く食事をしたり談笑したりしている。そのシーンがあるからこそ、その後の戦闘シーンがとても心にくるものがあるのだけど……。

 とにかく、何回か観てやっと理解できたり、できなかったりという感じ。

 小説というかたちなら、読みすすめていくうえで、よくわからないところがあれば読み直してと、自分のペースで咀嚼できる。恥ずかしながら、それでも私は1割しか理解できていなかったのが、2割になったというレベルだと思う。それでもじゅうぶん楽しめたので私は満足している。

 今回の小説も、ギャルセゾンが途中までなんのことやらだった。1、2、3とあるから複数あるものなんだなって感じだった。

 もし、ガンダムをあまり知らなくて、閃光のハサウェイを読んでみよう! となった方は、「ハサウェイ・ノア」と「ミノフスキー粒子」だけは事前に軽く調べておくといいかも。調べても完全に理解はできないかもしれないけど、作品への理解は深まると思う。

 閃光のハサウェイを映画で観た時、レーンが苦手だった。戦闘中、急に捕虜を独断で返すなんて、社会人としてどうなんだろうと、つい思ってしまった。

 でも小説で読むと、自分の視点だけではなく、登場人物や説明文の視点も加わる。そうすると、直接会ったからわかる人の良さだったり雰囲気が伝わってきて好きになった。

 確かに普段仕事をしていても、見た目の印象や、画面越しにみていた印象と全く違う方がわりといる。というか、私もよく「話してみたら印象変わった」と言われる方なので、アニメの世界においても見かけによらないんだな、と学べた。

 他の登場人物についても、映画で観た時以上に愛着がわいているのにもびっくりした。小説を読んで知っていくことで、みんなのことがより好きになった。

 ここまで小説の良さを書いてきたけど、やっぱり30年以上前の作品。時代を感じるところが、映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』は無くなっており、現代にきれいにアップデートされていると思った。シンプルなアニメ好きの方でも観やすいと思う。

 今後の映画の展開で個人的に楽しみにしているのは、ケネスがレーンに乗馬鞭を渡すシーンがどうなるのか。乗馬鞭を渡すのか、別の物を渡すのか、そもそも何も渡さないのか……。その前の話でボロボロに泣いてそれどころではないかもしれないけど。

 ガンダムを観たことがない方、他のガンダムシリーズが好きな方に、小説を読んでから映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』をみることをぜひおすすめしたい。映像で観た方が、視覚や聴覚の情報量が多く理解しやすいと思っている人もきっと、今までのガンダムのイメージと違ったものがみられると思う。

 長々と感想を書いてきたけど、ここまで読んでくれてありがとうございました。こんな長い文章を書いて誰かに読んでもらうのは、たぶん中学生以来なのでとても嬉しいです。

文=佐々木琴子