カロリーの概念を発見した実験が怖すぎる。人が狭い箱の中に何日間も閉じ込められて、エネルギー量を測定/最強脳のつくり方大全③

健康・美容

公開日:2024/4/6

最強脳のつくり方大全』(ジェームズ・グッドウィン:著、森嶋マリ:翻訳/文藝春秋)第3回【全8回】

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最強脳のつくり方大全
『最強脳のつくり方大全』(ジェームズ・グッドウィン:著、森嶋マリ:翻訳/文藝春秋)

カロリーという概念を発見した悪魔的実験

 想像してほしい。あなたは長さ約2メートル、幅1メートル20センチ、高さ1メートル80センチの金属と木でできた箱に閉じこめられている。その中で、ものを食べて、飲んで、働いて、休んで、眠る。新鮮な空気が送りこまれ、温度は適温に保たれている。小さな折りたたみ式のベッドと、椅子とテーブルもある。食べ物と飲み物はきちんと与えられ、排泄物はきちんと外に運びだされる。

 肉体的な快適さが保証されているのは幸いだ。なにしろこの箱の中で何日も過ごすことになるのだから。

 時は1896年、あなたはこの実験に参加した500人のうちのひとりだ。果たして、これはなんのための実験なのか? 食べ物のエネルギー量を測定するためだ。

 この悪魔的な実験装置と、それを操る科学者ウィルバー・オリン・アトウォーターのおかげで、私たちはカロリーを気にせざるを得なくなった。

最強脳のつくり方大全
ウィルバー・オリン・アトウォーター

最強脳のつくり方大全
ウィルバー・オリン・アトウォーターの呼吸熱量計の部屋

 1887年、アトウォーターの書いた記事が『センチュリー』誌に載ると、カロリーという言葉とその考え方が、欧米社会に広まった。カロリーとは、1キログラムの水の温度を、1℃上昇させるエネルギー量のことだ。

 ウィルバー・オリン・アトウォーターをはじめとするパイオニアの科学者のおかげで、現在では、地球上のほぼすべての食物のエネルギー量がわかっている。生の状態、あるいは、調理済みの状態の熱量が、1人前単位で明確になっている。同じように、人間のさまざまな活動(まぎれもなく、ありとあらゆる活動)に必要なエネルギーもわかっている。

 その値は健康、体重の増減、食事、活動と密接につながっていて、もちろん、脳の健康とも深く結びついている。年齢別や性別による1日に必要なエネルギー量を知りたければ、インターネットで信頼のおけるサイトを開くだけで、すぐにわかる。だが、その手間が省けるように、表3-1に英国政府が規定する基本のエネルギー摂取量を記しておいた。

3-1 英国政府が推奨する1日のエネルギー摂取量

⚫19〜64歳  男性2500キロカロリー 女性2000キロカロリー
⚫65~74歳  男性2342キロカロリー 女性1912キロカロリー
⚫75歳以上  男性2294キロカロリー 女性1840キロカロリー

<第4回に続く>

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