無心になる時間と達成感――初心者でも映え作品が作れる! 人気おりがみ作家が伝授する大人のためのおりがみ入門
PR 公開日:2024/6/22

スマホひとつで何でもできる時代だから、スマホではできないことに熱中してデジタルデトックスしたくなる日がある。そんな時に手に取ってほしいのが大人のためのおりがみ本『カミキィの心やすらぐ癒やしのおりがみ』(カミキィ/翔泳社)だ。
著者のカミキィ氏は札幌在住のおりがみ作家。最初は折り鶴しか作ったことがなかった経験から、初心者にも分かりやすいおりがみの楽しみ方をYouTubeやSNSで配信している。
おりがみというと、子どもの遊びというイメージがある。だが、実はおりがみを折るという集中力が必要な作業は無心になれるため、仕事や家事、育児などに追われ、忙しい日々を過ごしている大人におすすめの遊びなのだ。
おりがみを楽しむ時にまず大切なのは紙や色選び。なぜなら、おりがみの完成イメージは「どんな紙を使うか」によって大きく左右されるからだそう。
ビビッドな色みのおりがみはよく見かけるため手に入りやすい。だがカミキィ氏によると、リラクゼーションの観点から見ると大人のおりがみにはライトグレイッシュトーンやくすみカラーのほうがおすすめなのだそう。心がギスギスしている時は、優しい気持ちにさせてくれるパステルカラーを選ぶのも良いとか。
また、メーカーや商品によって紙の厚みが異なるため、実際に様々な商品を折り比べて使いやすいものを探すと良いとのこと。折る前の紙選びからワクワクできるのも、おりがみならではの醍醐味かもしれない。
本作に収録されているのは、部屋に飾りたくなるほど美しい作品の数々だ。一見作るのが難しそうに思えるが、難しい手順や補足情報は写真付きで解説しているので、不器用な人でも安心してチャレンジできるだろう。
数ある作品の中でも特に目を引くのが「12ヶ月のリース」だ。


このリースは月ごとに小さなモチーフを作って組み合わせ、土台のおりがみに貼っていくというもの。例えば、暑さに負けそうになる8月には寒色のおりがみをチョイスして、夏らしい作品に仕上げてみよう。



自分でも見惚れる作品を簡単に作れるのが本書の特徴。風船や、着物を着た女の子、虹といった小さなモチーフ作品を組み合わせてストーリー性があるリースが完成した時には大きな達成感が得られるはず。完成した作品はフレームに入れて飾ったり、プレゼントしたりと思い思いの使い道で楽しもう。
なお、ハートや星、リボンなどの折り方も丁寧に紹介しているので、自分なりに組み合わせを工夫してみよう。


そして単に「折る」という作業に没頭したい時には、同じものを繰り返し作ることで完成する「モザイク」に挑戦するのもよさそうだ。


本書に収録されている作品はひとりはもちろん、子どもと一緒に作るのもおすすめ。おりがみを通してコミュニケーションを取ってみると、いつもと違う時間を過ごせるかもしれない。
紙の匂い、折っている時のカサカサ音、細かい手作業……。普段あまり意識しない感覚や感性を働かせて没頭する時間は大人にとって癒しの時間になるはず。日々何かに忙殺されている人こそ、この本を手にとってほしい。
文=古川諭香