正しい参拝の作法は? 初詣の仕方、ご存じですか/毎日雑学
公開日:2025/1/1

初詣の仕方、ご存じですか?
年始に神社に参拝することを「初詣」といいます。本来は、自分が住む土地の神社(氏神様)に参るものですが、有名神社でも構いません。
神社は、日本固有の宗教である「神道」の神聖な場所。土地の神様や祖先の霊、自然など森羅万象すべての神々が私たちを見守ってくれると考えるので、「八百万の神(やおよろず=多くの神様)」とも言われます。
入り口にある「鳥居」の向こうは神聖な場所。したがって鳥居の前で心を落ち着かせて一礼します。社に続く参道の中央は神様が通られるので、私たちは端を歩きます。歩み進めると水がはられている「手水舎(てみずや・てみずしゃ)」があるので、置かれている柄杓(ひしゃく)に水を取って、手を洗い、口を清めます。参拝前に心身を清める儀式です。
「正式参拝」といって、玉串料を納めて本殿に上がってお祓いをしてもらうこともできますが、外から参拝する時は、鈴を鳴らして神様に知らせ、賽銭を入れます。今は小銭ではなくお札を入れてもかまいません。その後二度、丁寧なお辞儀をし、それから両手を広げて二回、音を立てて拍手をし、最後に一礼をします。このことを「二礼(拝)、二拍手、一礼(拝)」といいます。神様への挨拶なので、心を落ち着かせて、最も丁寧で深いお辞儀をしましょう。あれこれとお願い事をしたい気持ちはわかりますが、それは「絵馬」に書き、参拝客が多い初詣では、後の人に配慮して手短に参拝するのがよいでしょう。
明石伸子(あかしのぶこ)
NPO法人日本マナー・プロトコール協会 理事長
青山学院大学卒業後、日本航空室乗務員、会社役員秘書などを経て独立。2003年NPO法人日本マナー・プロトコール協会を設立し、文部科学省後援「マナー・プロトコール検定」や「コミュニケーションマナー検定」の開発、運営を実施。講演や研修などを通じて、それらの啓発・普及に力を注いでいる。
その他の役職:NHK経営委員、一般社団法人日本ホテル・レストランサービス技能協会理事。学習院女子大学非常勤講師など(2025年1月現在)。
主な著書、監修:「間違いやすい順 社会人のマナー大全」(宝島社)、「この1冊でOK!一生使えるマナーと作法」(ナツメ社)、その他、連載多数。
■日本マナー・プロトコール協会
https://www.e-manner.info
■コミュニケーションマナー検定
https://e-manner.net/
■マナー・プロトコール検定
https://mp-kentei.info/
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<第226回に続く>