休み明けに憂鬱なとき、どうすれば? うつ病とは異なる「適応障害」のセルフチェックも。心療内科医に聞く、適切な「会社の休み方」
更新日:2025/1/16

「日曜日の夜は寝付けない…」「月曜日の通勤電車で気分が悪くなる…」そんな心当たりはありませんか? 仕事のストレスが原因で体調を崩しやすい人は、セルフチェックをしてみましょう。もし「適応障害」になっていたら、早めの対処がおすすめです。
ビジネスパーソンのための内科・心療内科「Stay Fit Clinic」の院長であり、『産業医が教える 会社の休み方』(中央公論新社)の著者でもある薮野(やぶの)淳也さんに、会社を休みたい時のアドバイスや「適応障害」の対処法などを聞きました。

日曜日や休み明け、憂鬱になりやすいのはなぜ?
仕事がストレスの原因である場合、仕事が始まる月曜日が近づくにつれて、仕事のことで頭がいっぱいになり、調子を崩す人が多いようです。反対に、金曜日は「明日は仕事がないから」と思うことで気分が上向きに。ただ、ここで安心してしまうと休み明けにまた具合が悪くなり、それを繰り返して体調不良を訴える人は多いのです。
もしかしたら「適応障害」?
仕事のストレスによる「適応障害」とは、数カ月経っても仕事の環境に慣れず、逃避反応を起こしてしまう状態のこと。「なるべく仕事のことを考えない」「苦手な上長との接触を極力減らす」などの対処が必要になります。仕事から離れると症状が良くなることが多いため、仕事とは関係なく抑うつ気分が続く「うつ病」とは違います。
「適応障害」の原因で多いパターンは?
人間関係で悩む方が多い。ハラスメントというより、仕事の進め方、コーチングの仕方などに、人間関係が原因でなかなか慣れることができず、体調不良になってしまうケースです。単純に、仕事量が極端に多くてしんどい、というパターンもあります。
「適応障害」のセルフチェック方法は?
そもそも働けるかどうか。「働けない」場合は、「食欲」「運動」「睡眠」の3つをチェック。加えて、気分の落ち込みや不安、イライラがないかどうかを聞いて、いくつか思い当たる人には「適応障害」の可能性を伝えています。
〈「適応障害」のセルフチェック〉
・普通に働けるかどうか(仕事)
・食欲はあるかどうか(食欲)
・休日に体を動かして出かける気持ちになれるかどうか(運動)
・眠れているかどうか(睡眠)
・気分の落ち込みや不安、イライラがないかどうか(気分)