オリーブオイルを毎日食卓に! 献立をマンネリ化させないための新提案
公開日:2018/4/24

今日紹介する『おいしい処方箋 オリーブオイル・レシピ』(北村光世:著、横山淳一:監修/世界文化社)のサブタイトルは、「年齢より若く見える人は、もう始めています」。オリーブオイルを積極的に摂取することで、マンネリ化した食卓のリニューアルや健康の追求を図った1冊だ。
本書では、毎日継続して適量のオリーブオイルを食事に取り入れることで、身体の内側も外見も健康的になれるようなレシピを多数提案している。イタリア料理を中心とした地中海食から、新スタイルの和食、さらにデザートまで全76のオリーブオイル活用レシピが収められている。
本書の狙いは、オリーブオイルを毎日の食生活に取り入れること。従って、料理をつくる人も食べる人も飽きさせないレシピのバリエーションは実に豊富だ。
また、多くの人の台所に常備されているであろうオリーブオイルだが、今あなたのキッチンにあるボトルは、1本を使い切るのにどれくらいの時間が経っているだろう? オリーブオイルを毎日摂取するアイデアを得られれば、新鮮なオイルでおいしく健康的な食事をつくることにもつながりそうだ。
本書によれば、オリーブオイルは昔から「神様が地中海地方の人々にくれた恵みの油」として、重宝されてきた。和食ほど話題になっていないかもしれないが、地中海料理は、ユネスコ世界無形文化遺産に登録されている。その地中海料理に欠かすことのできないオリーブオイルは、今や食生活だけでなく美容や健康面でも日本人のライフスタイルに浸透し、人気が定着している。
海外の食文化やハーブの研究を長く続けてきた著者は、ほかのオイルにはなくオリーブオイルに特徴的だという調理効果を挙げている。そこからいくつか効果や使い方を紹介してみよう。
●オールマイティなタイプを選ぶ
エクストラヴァージン・オリーブオイルは、産地や品種だけでなく、香り、味、辛みによって細かく種類が区分される。さまざまな料理に活用して毎日使うにはあまりクセの強くないものを選ぶと良い。
●生のまま使うと、香り高いソースになる
ご飯にかけたりパンにつけたりして食すと、オリーブオイルだけで充分おいしい。余計な調味料を使わなくなると、素材の持ち味がわかるようになり、健康的でもある。
●加熱して使うと、コクが生まれだしになる
オリーブオイルで炒めものをすると、素材にコクを与えるので、だしが要らないことも。また野菜を茹でるときに少量オリーブオイルを入れると、そのうま味と香りが野菜に乗る。
●揚げものにも最適である
意外な使い方だが、仕上がりが軽く、冷めてもおいしい。加熱による油分の変成が少ないため、ほかの揚げ油に比べて酸化しにくく使い回しもしやすい。
●ベーキングにも活用できる
焼き菓子やパンをつくるときのバターに替えて、オリーブオイルを使用すると、仕上がりを軽く風味良くすることができる。余談だが、オリーブオイルの入った生地をこねるとその美容効果で手肌がしっとりするそうだ。
●食品の保存にも役立つ
地中海地方では古くから、食品をオリーブオイル漬けにして瓶詰や缶詰など保存食をつくってきた。ナスのように変色しやすい食材も、色鮮やかに保存することができる。
著者が、「毎日オリーブオイルを摂取するためにまずこういうメニューからどうぞ」と提示するレシピは、意外な食材の組み合わせがおもしろい和食のメニュー。その中から、料理は苦手、あるいは初心者でもすぐチャレンジできるレシピを紹介してみたい。
■エッグフリー卵かけご飯
エッグフリーの卵かけ…?と首をかしげることなかれ。温かいご飯にオリーブオイルと醤油少量をかければ完成だ。グリルで焼けば香ばしい焼きおにぎりもできる。
■オリーブオイル納豆
納豆臭さを消して粘りを増す相性の良い食材だそう。減塩にもなるうえ、オクラを足したりビネガーを加えたりして、すぐできる副菜のバリエーションが増す。
■レモンのスパゲッティ
本書の提案するパスタ料理から、オリーブオイルの香りと効果を存分に満喫できるというイタリア伝統のメニューを実際につくってみたい。茹でて水気を切ったスパゲッティに、レモン汁を回しかけ、“コラトゥーラ”とオリーブオイルを加えて、手早く混ぜる。最後にレモンの皮をおろして胡椒とともに振りかければもう完成だ。

コラトゥーラとは南イタリア原産の魚醤。発酵熟成されているので、塩分にも丸みが感じられる。見た目も手順もシンプルだが、自分にも簡単にとても味わい深い1品が出来上がった。オリーブオイルそのものの香りも楽しむことができ、何杯でもおかわりできそうな爽やかさ。
以上のように、いくつかのメニューにチャレンジしてみるだけでも、レシピはどれも斬新で、毎日続けられそうな手軽なものが多い。
美容効果が高いと謳われるオリーブオイルを食卓に取り入れるアイデア源として、まず本書を手に取ってみるのはどうだろうか。この本には、毎日の献立がより楽しく健康的なものになるヒントがギュッと詰まっている。
文・料理=大庭 崇