パパの居場所がなくなるNG言動は? 育児に悩めるパパの「どうしよう」を解決する画期的なガイド
更新日:2018/9/7

「イクメン」という言葉が定着し、父親が育児に積極参加することは珍しくなくなった昨今。とはいえ「じゃあ具体的に何をしたらいいの?」と悩んでいる新米パパも多いはずだ。そんな方にぜひ読んでもらいたいのが、『家族を笑顔にする パパ入門ガイド』(NPO法人ファザーリング・ジャパン/池田書店)。
本書を手掛けたファザーリング・ジャパンは、「父親であることを楽しもう」をモットーに全国で講座やイベントを開催している日本最大級の父親団体。そんな彼らが「いい父親ではなく、笑っている父親に」なるための秘訣を、プレパパから3歳児パパあたりを対象に執筆したのがこの本だ。
個人的な経験からいっても、男性の気持ちが「夫モード」から「父親モード」に切り替わるには、少々時間がかかるようだ。その点、本書のようなガイドブックがあれば安心。環境の変化に合わせて、スムーズに意識を変えていけるはずである。
本書は父親が子育てに関わる大切さを説いたPART 1から、子育てと仕事の両立テクニックを紹介したPART6まで、子育てのノウハウを総動員した全6章。特に「チームで子育てをしよう」と題されたPART2には、本書のスタンスがよく表れている。

ここで本書が説いているのは、夫婦ペアで子育てに携わることの大切さだ。妻が「主」、夫が「従」という旧来の子育てモデルでは、妻の負担が増えるばかり。これからは男性も主体的に、マネジメント的な立場で関わってゆくべきなのだ。
産前・産後の女性の体の変化、妻とのコミュニケーションのコツ、祖父母世代とのつき合い方と、知識ゼロからスタートするパパたちに有益情報が満載だ。「産前・産後ママを助ける小ワザ」など、男性にはなかなか気づけないポイントをフォローしているのもうれしい。

PART 4「パパになるための基本スキル」では、おむつ替え、泣きやませ・寝かしつけ、離乳食作りなど、より具体的な子育てスキルを紹介する。自発的に家事をこなせるようになるためのノウハウがまとめられていて、これは本当にお役立ち! 女性が読むと「こんな初歩的なところから?」と呆れるかもしれないが(すみません…)、わたしのような家事オンチにはこのくらい詳しい方がありがたい。「育児プチ名言」として紹介されている、「子どもをお風呂に入れるのなら、入浴後の世話もして」というフレーズには思わず反省であった。

子育てと仕事の両立に関するPART 6では、夫婦での育児休暇戦略や、職場での立ち回り方など、イクメンとしての働き方にもページが割かれている。仕事をめぐる状況は家庭によって異なるだろうが、2010年代のリアルに即した本書の記述はきっと参考になるだろう。ワークライフバランスを重視して、かけがえのない子育ての時間を楽しみたい。
本書の目指しているゴールは明瞭だ。それは家族みんなの笑顔。父親が子育ての知識と家事の基本を身につけることは、そのための最初の一歩である。これからパパになる方はもちろん、現在育児奮闘中のパパにもぜひオススメしたい良書。パパ向け育児書のスタンダードとして、これからも読み継がれていくに違いない。
文=朝宮運河