大反響!『離婚してもいいですか? 翔子の場合』作者・野原広子さんインタビュー。悩める女性へのメッセージも
更新日:2020/4/14

2019年3月1日から12日までダ・ヴィンチニュースでリバイバル連載し、大反響を呼んだ『離婚してもいいですか? 翔子の場合』。「離婚」という普遍的なテーマと、決して特殊ではない家族の姿を描き、多くの女性の心をざわつかせました。
2019年2月には、同じく「離婚」「ワンオペ育児」がテーマのコミックエッセイ『夫の扶養からぬけだしたい』(ゆむい/KADOKAWA)も発売されるなど、世の女性たちの夫婦問題への関心の高さがうかがえます。
本記事は、2018年3月に取材をした、『離婚してもいいですか? 翔子の場合』の作者・野原広子さんへのインタビューです。今、夫婦関係に悩んでいる人、「離婚」を考えている人、自覚はなくても実は心が追い詰められている人への、作者からのメッセージをぜひご覧ください。
「離婚してもいいですか?」
そんな衝撃的なタイトルの24コママンガが、雑誌『レタスクラブ』で連載を始めてからはや1年半。物語の集大成となる単行本『離婚してもいいですか? 翔子の場合』(野原広子/KADOKAWA)が2018年4月13日に発売されます。
そこで、多くの女性たちをざわつかせた“問題作”には、どんな思いがこめられていたのか、作者の野原広子さんを直撃取材。編集を担当した『レタスクラブ』松田紀子編集長と一緒にお話を伺いました。
■水を打ったような沈黙から、気付けば大人気連載へ
──まさかあの『レタスクラブ』で離婚ネタとは……! 正直、はじめはびっくりしました。
野原:ですよね! 私も松田さんにお話をいただいたときはまさかと思いました。でも選んでもらったっていうのがうれしくて、これはしっかり打ち返さねばと。
松田:『レタスクラブ』にとっては大きな賭けでしたね。ただ、連載開始当初は読者の方々からあまりにも反応がなくて。まるで水を打ったような静けさでした。
野原:きっと、どうコメントしていいかわからなかったんじゃないですかね。このマンガに興味があること自体をダメと思っているいうか。まして「いいね」なんて言ってるのを誰かに見られたら大変だって。

──たしかに誌面のほかの内容からすると「離婚」という単語自体に戸惑ってしまうかもしれません。
松田:でも、徐々に読者アンケートの上位に登場するようになって。連載開始から1年が経ったころには、コミックエッセイのなかでダントツの人気を誇っていました。
野原:松田さんから「先が気になってつい最初に読んじゃう」っていうお声をいただいたと聞いて、きっとこのマンガは“お化け屋敷”みたいなものなんじゃないかなと思いました。怖いんだけどつい覗いてしまうというか。

野原広子:
神奈川生まれ。コミックエッセイプチ大賞受賞。出産を機に、フリーのイラストレーターとして活躍。山登りが好き。
著作に『娘が学校に行きません』『ママ、今日からパートに出ます!』『離婚してもいいですか?』(KADOKAWA)など。
ブログ:いまさら娘に伝えたい100のこと