サンタクロースが活躍する絵本(2023年12月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

公開日:2023/12/15

サンタクロース、この時期になるとその存在に思いを馳せることが多くなりますね。豊かな白髭をたくわえ、大きな体を赤い服に身を包み、優しく微笑んでいて……みんなが思い浮かべるサンタクロース、そのイメージはおおむね似ているのでは。

クリスマスの絵本には、サンタクロースが活躍する作品がいっぱい。
そもそもクリスマス以外の季節は何をしているんだろう?って素朴な疑問がわきますが、どうやら大仕事を終えた後はサンタさんもバカンスというお楽しみが待っているみたいです。
贈り物を届ける途中、泣いている子に出会うと放っておけないサンタクロースは、なんとも気が良くてサンタさんらしいけれど、それでは困っちゃいまますし、寝坊して慌てて服を裏返しに来たら性格まで裏返しになっちゃったサンタクロースは、さらにさらに困っちゃいます。でも、意外にも子どもたちには人気があるようですよ。

これまでのイメージがますますふくらむ? はたまたひるがえる? 個性豊かなサンタクロースが登場します。ぜひ、全部読んでほしい! 今年、子どもたちの所には、どんなサンタクロースがやってくるのでしょうか……?

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パリの町角を歩きプールサイドに寝そべって、サンタもバカンス! ブリッグスのロングセラー『さむがりやのサンタ』に続く一冊『サンタのなつやすみ』

サンタのなつやすみ

作・絵:レイモンド・ブリッグズ 訳:さくまゆみこ

出版社からの内容紹介

ロングセラー絵本『さむがりやのサンタ』に続くブリッグズのコマ割絵本、待望の復刊……バカンスにでかけたサンタの楽しい珍騒動。

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関連書籍

さむがりやのサンタ

作・絵:レイモンド・ブリッグズ 訳:すがはらひろくに

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真夜中、サンタがプレゼントを入れようとした靴下に入っていたのは……贈りものって楽しい! 五味太郎さんのクリスマス絵本『クリスマスには おくりもの』

クリスマスには おくりもの

作・絵:五味太郎

出版社からの内容紹介

クリスマスを楽しみにしているのは、サンタさんもいっしょ!

真夜中にやってきたサンタクロース。
くつしたにプレゼントを入れようとして「おや?なにかはいっているぞ?」
それは女の子からサンタクロースへのプレゼント。

プレゼントをもらうのが当たり前になってしまったこのごろのクリスマスですが、この絵本が描いているのは相手を思う心と「贈るたのしさ」です。
わが子もこんなふうに成長してほしいとおもうそんな絵本です。

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クリスマス以外の季節は何をしているの? 体を鍛え、歌を歌い、たくさん眠って……サンタさんが過ごしてる意外な毎日!『しっちゃかめっちゃか サンタのいちねん』

しっちゃかめっちゃか サンタのいちねん

作:リック・ペータース 絵:フェデリコ・ファン・ランター 訳:岩崎亜矢

出版社からの内容紹介

クリスマスがくるまで、サンタさんは何してるの?
クリスマスといえば、ひげをたくわえ、トナカイのそりに乗ってプレゼントを運んでくるサンタさん。クリスマス以外の季節にサンタさんは何をしているのでしょう? 実は、サンタさんは体を鍛え、歌を歌い、たくさん眠って……。みんなの知らないサンタさんを描いたユーモラスな絵本。

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プレゼント配りで大忙し、でも泣いているねこや捨てられている子犬を放っておけない『きのいいサンタ』さとうわきこさん人気絵本が復刊!

きのいいサンタ

作・絵:さとうわきこ

みどころ

今日はクリスマス・イブ。サンタさんは大きなソリにたくさんのプレゼントをのせて、準備も万端。おくさんに見送られて、今年もプレゼント配りに出発です。トナカイにひかれて雪の降る夜空を駆けぬけるサンタさんは、憧れのイメージそのもの。

ところがこのサンタさん、とっても気のいいサンタさんなのです。道の途中で泣いていねこちゃんや、捨てられているこいぬを見かけたら放っておけないのです。あひるさんもことりさんも、捨てられたおもちゃやぬいぐるみ、おばけまでも。仕事の最中だったとしても放っておけないのです。

やっと全ての仕事が終わり、後はからっぽになったソリをひいて家まで帰るだけ……のはずが、いつの間にかソリの上がいっぱいになっていて!?

思わぬ展開に驚きと笑いがとまりません。さとうわきこさんが描く、気のよすぎるサンタさんと、それを全て受け入れてしまう豪快なおくさん。そのやりとりの面白さは期待通り! 1983年に初版が刊行されたこの絵本が嬉しい復刊です。時代をこえても、この愉快であたたかで幸せな空気は色あせることがないでしょう。コマ割りや吹き出しの効果でテンポよく楽しめます。

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寝坊したサンタ、慌てて服を裏返しに着たら……プレゼントは適当、口が悪くてえらそうな黒い服の『うらがえしサンタ』になっちゃった!?

うらがえしサンタ

作:苅田澄子 絵:高畠那生

みどころ

今夜はクリスマス・イブ。

「しまった、ねぼうした!」

あわてて飛び起きたのはサンタさん。あんまりあわてて、あれあれ、服が裏返し。そうしたら、サンタさんがなんと……うらがえしサンタになっちゃった!

この「うらがえしサンタ」、ソリには乗らない、えんとつからも入らない、プレゼント配りは適当な上に口が悪い!? とんでもないのです。こんなに怒ってて、エラそうなサンタがきたら、さぞかし子どもたちも悲しんでいるだろうと思いきや。

「うわあ、サンタさんだ」

なぜだか、子どもたちからは大人気。クリスマスパーティーにまでお呼ばれしちゃって。サンタさんと言えば、いつもニコニコ、誰にでも優しいイメージなんじゃあないの? 不思議なこともあるものです。でも意外と本音をもらす大人には、かえって親しみがわくものなのかもしれませんよね。

思いもつかない設定で、いつも驚かせてくれる苅田澄子さんの文章に、期待以上の表情で笑わせてくれる高畠那生さんの絵の組み合わせ。世にも珍しい変わりものサンタが巻き起こす、ゆかいで痛快なお話です。

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雪の上の足跡をたどっていくと……着いたのは自分たちの家。お客さまはだれだろう?「ぐりとぐら」クリスマスのおはなし『英日CD付 英語絵本 ぐりとぐらのおきゃくさま A Surprise Visitor』

英日CD付 英語絵本 ぐりとぐらのおきゃくさま A Surprise Visitor

作:中川李枝子 絵:山脇百合子

出版社からの内容紹介

のねずみのぐりとぐらが、雪の上の足あとをたどっていくと、自分たちの家にたどりつきました。
「おきゃくさまはだれだろう?」 大人気の「ぐりとぐら」シリーズより。

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えんとつ掃除に郵便配達、レストランや動物園。若き日にいろいろな仕事を経験してきたサンタさんが今の仕事に出会うまで『しごとをみつけたサンタさん』

しごとをみつけたサンタさん

作:スティーヴンクレンスキー 絵:S.D. シンドラー 訳:こみやゆう

みどころ

サンタさんって、すごいですよね。子どもたちの願いがわかっているようだし、一晩でたくさんのプレゼントを配り終えてしまう。トナカイとのチームワークもばっちり。なんでも出来てしまうみたい。

でも実は……サンタさんが今の仕事を見つけるまでには、色々な経験をしてきたというのです! 若き日のサンタさんがついた仕事は、えんとつ掃除に郵便配達、レストランや動物園、ほかにもたくさん。どれも上手にこなしていくサンタさんなのですが、熱心に仕事をしすぎて、いつも問題が起きてしまうのです。それでも運命にみちびかれるように、トナカイたちや、おもちゃ作りの小人たちに出会い、やがて今の仕事へとつながっていくのです。

他の仕事をしているサンタさんを見るのなんて、初めてかもしれません。でもそれが、とっても愉快なエピソードばかり。だんだんと今のサンタさんの姿に近づいていく様子を見ながら、ワクワクしてくるのです。改めてサンタさんって、なんて奥深くて魅力的な人なのでしょう。

ほかの絵本とはちょっとちがう切り口で描くサンタさんの絵本。でもやっぱり夢のある楽しいお話なのです。幅広い年齢で楽しめそうですね。

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【動画公開中】冬をあたたかく過ごす一冊 絵本・児童書

文:竹原雅子 編集:木村春子

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