4月発売の絵本(2024年4月 新刊&おすすめ絵本)

文芸・カルチャー

更新日:2024/4/16

4月も話題の絵本が目白押し! まずは、『ぼくは川のように話す』などを手掛け、今年度の国際アンデルセン賞を受賞したカナダの絵本作家シドニー・スミスさんの最新作。発表後瞬く間に高い評価を得た、自身の記憶をもとにした心ゆさぶる家族の物語が邦訳化です。人形制作でお馴染みの人気絵本作家ペク・ヒナさんの最新作は、アナログ制作のセル画を何枚も重ねレトロな雰囲気を作る手法に挑戦。三浦太郎さんの逆輸入絵本や、大人気「パンダのおさじ」シリーズの続編も登場です。

また、子どもたちが大好きな「給食」を豊かなイマジネーションで膨らませたシゲリカツヒコさんの新刊は、学校生活の気分転換になりそう。「がまくんとかえるくん」作者アーノルド・ローベルさんによるクスッと笑えるおはなしや、きむらゆういちさんが人気イラストレーターと作った、ねこの母子の心温まる絵本は、慌ただしい新学期の疲弊した心に染みるはず。

新しい絵本が家で待っているというだけで、楽しい1日が過ごせそうですね。どの本も自信を持っておすすめできる注目作・話題作ばかり。春の陽気に誘われて、ぜひ本屋さんへ出かけてみてください。 

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『ぼくは川のように話す』の画家による話題作。家族の思い出にともなう喜びと痛み。あふれる光の中で新しい人生を歩み始める母と子を描く『ねえ、おぼえてる?』

ねえ、おぼえてる?

作:シドニー・スミス訳:原田 勝

出版社からの内容紹介

「ねえ、おぼえてる? パパと3人で、野原へピクニックにいったときのこと」

明かりを消したあとのベッドでかわされる母と子の親密な会話。

喜びと痛みをともなう思い出を受けとめて、新しい人生を歩みはじめる2人をてらす朝の光。

絵本の可能性をきりひらく作品で、世界から注目を集めるシドニー・スミスが、自らの子ども時代の体験を3年がかりで描いた、心ゆさぶる絵本。

ぼくは川のように話す

文:ジョーダン・スコット絵:シドニー・スミス訳:原田 勝

きょうだいたちの世話をやく、にいちゃんカエルの大奮闘がユーモラス! 韓国で注目される絵本作家の最新作『ゆめのごちそう』

ゆめのごちそう

作:ペク・ヒナ訳:長谷川 義史

出版社からの内容紹介

みんなのにいちゃんカエル、大奮闘!たくさんのきょうだいのめんどうをみて、へとへとになったにいちゃんカエルがみたゆめとは!?

さまざまな職人さんの道具から、働く姿まで。クラフツマンシップを大切にするイタリアで出版された絵本の初邦訳『しごとのどうぐ』

しごとのどうぐ

作:三浦 太郎

出版社からの内容紹介

かなづち、のこぎり、くぎ……

このどうぐ、つかうのはだれ?

道具がたくさん描かれたページをめくると……その使い手が登場!

大工さん、仕立屋さん、料理人、時計屋さんなど、

さまざまな職業の人の働く姿が見られる絵本です。

2005年ボローニャ国際絵本原画展入選作品をもとに、

イタリアで出版された絵本の初邦訳。

どんな料理もパンダ料理に変える「ふりかけパンダ」。だけど決して食べもの以外にかけてはいけないよ……? 待望の続編『パンダのおさじと ふりかけパンダ』

パンダのおさじと ふりかけパンダ

作:柴田 ケイコ

出版社からの内容紹介

食べものの好き嫌いが多いぱこちゃん。ある日、スーパーでもらった「ふりかけパンダ」をごはんにかけると、もこ、もこ、もこ……ぽんっ! 小さなパンダの「おさじ」があらわれました。ふりかけを料理にかけて、おさじが教えた呪文を唱えると、いつもの料理がパンダ料理に大変身! でも、守らないといけない約束があって――。

パンダのおさじが、ハッピーと不思議なパンダ道具をお届け!
注目の絵本作家・柴田ケイコが描く、大人気絵本シリーズ第2作。

パンダのおさじと フライパンダ

作:柴田 ケイコ

ものを愛するおじさんと、家の中のものたちが行進! ユーモアたっぷりで楽しい気分になれる『いえのなかのものを そとへつれだした おじさん』

いえのなかのものを そとにつれだした おじさん

作:アーノルド・ローベル訳:こみや ゆう

出版社からの内容紹介

ベルウッドおじさんは、じぶんのいえの家具や道具がすべておきにいりで、とても大切にしていました。ある日、いえのなかのものたちも、外へ出してあげようと、みんなに呼びかけると、ドカドカ、ガチャガチャ、お皿やいすに時計やベッド、みんなが外へ飛び出してきて‥。
ものへの愛にあふれたやさしいおじさんの昔話風のお話です。ローベルの想像力で命を吹き込まれた道具たちがユーモアたっぷりに動き出します。

大ピンチ! 小鬼に奪われた大事な給食を、知恵と勇気で取り戻せ。読み聞かせも盛り上がりそう『きゅうしょくたべにきました』

きゅうしょくたべにきました

作:シゲリ カツヒコ

出版社からの内容紹介

■子どもたちの勇気とアイディアに胸がアツくなるユーモア絵本!

「愛おしさ、怖さ、微笑ましさ、爽快感。絵の中に全部があります」
(『大ピンチずかん』『しごとば』作者・鈴木のりたけ)

ピュウ~ッ!
「あーっ!!」
つよい かぜが ふいて、きゅうしょくの こんだてひょうが とばされてしまいました。うけとったのは くもの うえで くらす こおにたち。
「シチュー……。よだれが でそうな なまえだ」
「よし!」
こおにたちは、きゅうしょくを たべに しょうがっこうへ いくことにしました。

みんなの きゅうしょくが だいピンチ!
こおにたちから きゅうしょくを とりもどせるの!?

親から子へ、大切な人へ、出会えたことの感謝を伝える絵本。母猫と子猫を優しく描いた絵も美しい『であえたことに ありがとう』

であえたことに ありがとう

作:きむら ゆういち絵:tono

出版社からの内容紹介

大切な人への贈り物に――出会いの感謝を伝えるメッセージ絵本

絵本作家・きむらゆういちの言葉に、イラストレーター・tonoが描く、優しく繊細で幻想的な世界。
四季の花に囲まれた、猫の親子の物語。
「であってくれて ありがとう」大切な人との出会いに、感謝を込めた言葉を綴ります。
すべての人へ、贈りたい絵本。

大切な人と過ごした時間。それは形には残らなくてもかけがえのない贈り物なんだという思いを込めて描きました──tono

【動画公開中】

文:栗田奈緒子 編集:木村春子