40代後半で15kgダイエットに成功した女医が教える“太りにくい習慣”と“負のスパイラル”脱出法

健康・美容

2019/9/18

『39種類のダイエットに失敗した46歳のデブな女医はなぜ1年間で15kg痩せられたのか?』(日比野佐和子/マガジンハウス)

 人生で試したダイエットは数知れず。今年の夏もなんとなく食べる量に気を使いはするけれど、どうせこの歳からダイエットしても大して体は変わらないだろうな…と思っていませんか? 本稿では、『39種類のダイエットに失敗した46歳のデブな女医はなぜ1年間で15kg痩せられたのか?』(マガジンハウス)の著者である女医の日比野佐和子先生にお話を伺ってきました。

 日比野先生は、医学博士としてワイズサイエンスクリニック広尾の統括院長を務めていらっしゃいます。さらに、アンチエイジングの第一人者としてさまざまなメディアに出演されており、美のカリスマ医師としても知られています。

■ダイエットの“負のスパイラル”から抜け出そう

――たくさんの本をご執筆されていますが、『39種類のダイエットに失敗した46歳のデブな女医はなぜ1年間で15kg痩せられたのか?』では、先生の学生時代からのダイエット遍歴が書かれているのですね。

日比野(以下、日):はい。やっぱり若くて医学的な知識もなかったころは、間違ったダイエットもしてしまいました。今では正しいダイエットができるようになりましたが、「太りたくない、痩せて綺麗になりたい」という気持ち自体はそのころから一緒。同じ気持ちの人の励みになれたらと思い、自分の体験を書きました。

 しっかりと医者が教える理想的な食事について書いた本も出しています。『最新医学で証明された最高の食事術』(講談社)の方にまとめています。

――39種類のダイエットを試されたとのことですが、「失敗しないダイエット」のためには何が大切なのでしょうか?

:ダイエットの“負のスパイラル”に陥らないよう注意することです。30代後半くらいから、無理なダイエットで代謝が落ち、普段の生活に戻ったときにはじめより太ってしまうという“負のスパイラル”に陥りがちです。

 運動で基礎代謝を上げることをせず、カロリーを抑えるだけのダイエットをすると、特にこの負のスパイラルに陥りやすくなります。

――“負のスパイラル”に陥らないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?

:食事だけでダイエットしようとしないことです。代謝アップのためにストレッチなどを取り入れてください。睡眠の質も上げていきましょう。睡眠不足になると食欲を抑えるホルモンが低下することがわかってきています。

 また、メンタルも重要です。例えば、恋愛などで心が満たされていると、食に走ることが減ります。ストレスを溜めながらカロリーを抑えるダイエットをするのではなく、睡眠やメンタルにも気を配りながら、太りにくい習慣を作ることが大切なんです。

 持続できないダイエットは成功しません。反対に言えば、「ダイエットをしている」という意識なく、太りにくい習慣をつけるのが大切です。

――出来ることから習慣にしていくのが大切なのですね。第一ステップとしてどのようなことから始めたら良いのでしょうか?

:まずは、夜遅い時間に食べないこと。スナック類、カップ麺など添加物・保存料の多いものは食べないようにする。夜寝る前にストレッチをするなどですね。

 特に、寝る前のストレッチはダイエット効果が高いと思います。激しい運動ではなく、ポージングなどインナーマッスルを鍛えるようなものが良いと思います。

■内側から体を整える「ホットヨーグルト」

――先生がおすすめしている「ホットヨーグルト」について教えてください。

:普通の無糖ヨーグルトを、600Wの電子レンジでラップをかけずに40秒ほど温め、かき混ぜてから食べています。

 ダイエットに有効な「バクテロイデス」という菌は、野菜、キノコのほか、ヨーグルトなど乳酸菌を含む食品によって増えるんです。冷たいままのヨーグルトでも良いのですが、温めることでさらに乳酸菌が活性化し、効果が高まります。

 乳酸菌によって腸内環境が整うと免疫が活性化されますし、宿便も溜まりにくくなります。内臓が綺麗になれば肌や体形など外に出ている部分にも良い影響が出るんです。

――どのタイミングでホットヨーグルトを食べていますか?

:夜食べています。寝ている間に腸のゴールデンタイムがあるんです。体の中の修復・再生のゴールデンタイムは、朝の起床後15時間から19時間の間にあるといれています。そうすると、夕食後にホットヨーグルトを摂ることで、ちょうど腸内のゴールデンタイムに腸を活性化させてくれるということです。

■「40代でダイエットをすると老けちゃうんじゃ…」は心配なし!

――アンチエイジングの第一人者でもある先生に伺いたいのですが、ダイエットをすると老けた印象になる心配はありませんか?

:ダイエットの方法によりけりだと思います。激しい運動をして、激しい食事制限をするようなダイエットは皮膚や体全体の老化につながってしまいます。

 やっぱり、生活習慣の中で持続できることから始めることが大切です。

 例えば、夕食だけ炭水化物を抜く、添加物や保存料を避ける、お酒を飲むときは血糖値の上がりやすいビールではなく焼酎・ウィスキーのような蒸留酒を選ぶなどです。

 ちょっと知識をつければ、長い目で見て自分に合った食べ物を選べるようになります。自分の体質や好みに合わせて、できることを長く続けることが大切だと思います。

――自分に合った方法を模索する必要があるのですね。反対に、全ての人に共通していることはありますか?

:共通していることは、摂取カロリーより消費カロリーが低いと太ってしまうこと。これは全ての人に言えます。

 また、ダイエットで何より大切なのは「血糖値を急激に上げないようにすること」です。

――食後の血糖値が上がりにくい食品というと、最近話題の低GI食品と呼ばれているものでしょうか?

:最近ではGI値ではなくGL値が大切です。GI値は単に血糖値の上がり具合を見ているんですが、GL値は炭水化物の量も考慮しているので、今は海外でもGL値の方が重要視されています。

 低GL食品には、ごぼう、りんご、枝豆などがあります。豚バラ肉、鳥モモ肉、牛モモ肉も低GLです。

■綺麗な体はポジティブ思考&習慣化で作れる!

――最後に、この夏ダイエットをしようとしている女性に向けて応援のメッセージをいただけますか?

:やはり、30代半ばあたりから痩せにくくなっていくものです。若いころに比べて体の老化は進んできているので、「カロリー制限さえすれば痩せる」という考えではダメです。日々の食生活、睡眠、メンタルを健全に保つのが大切。

 特にメンタルは重要です。憧れの人の写真や、若いときの自分の写真を見てワクワクするようにしましょう。「こういう風になりたいな」というポジティブなイメージを抱くようにしてください。

 また、恋愛をしたり、追いかけたくなるような芸能人を見つけたりして「幸せ!」という気持ちを感じると、セロトニンという腸に関係するホルモンが分泌されます。セロトニンが分泌されると、睡眠の質が良くなり、エイジングケアにもつながります。

 反対に、イライラしたりため息をついたりしていると、今度はストレスのホルモンが出て体にマイナスな効果をもたらします。

 あまりマイナスに考えず、気分転換やストレス発散の場を持つことはとても重要です。今からでも遅くはありません。私は40代になってからでもできたので。ダイエットは厳しくてしんどいものと思っているかもしれませんが、そんなことはありません。生活スタイルを変えるだけで綺麗な体を作ることは可能なんです。

取材・文=川上穂奈美