【インタビュー】私立恵比寿中学・真山りか。グループの10周年と変化への思い

■新メンバーが入るのはけっしてネガティブなことではない

――真山さん自身、本音としてグループを辞めようと思った時期はありましたか？

真山：ないといえば嘘になるけど、辞めるまで行き着かなかったというのが正しい答えかもしれません。じつは、自分の担当パートが明らかに減った時期があったんですよ。今思えばスランプに似た時期というか「自分はグループに必要なのか」と思って、悩んでいたこともありましたね。

　それを払拭できたのが「まっすぐ」でした。そこまでの数曲でフラストレーションが溜まっていた私を見ていてくれたのか、レコーディングから数日後に曲中の「愛 願い 出逢い 重なる未来 一億人から結ばれた奇跡」のフレーズを、スタッフさんが「ここは真山のパートにしようと思っているから、もう一度収録してもいい？」と言ってくださって。ふみとどまったというか、だいぶ救われました。

――もし今、新しいメンバーさんが加入するとしたら受け入れられると思いますか？

真山：受け入れられるはずです！ エビ中はこれまでもメンバーの転入や転校を繰り返してきたし、誰かが入るというのはけっしてネガティブなことではないと感じているんですよ。ただ、あいかが転校してからのここ2年ほどは“6人体制”を強く打ち出してきたので、どんな子が入ってくるんだろうとか、変化によってファンの方が離れてしまうのかなという怖さも増してきましたね。

　とはいえ、自分たちのコンセプトでもある「永遠に中学生」を貫くには、今まさに学生生活を送っている子たちの空気も必要だと思っているんです。例えば、私自身も中高生の間で流行っているのは“タピオカ”とメディアから得られるような情報しか言えなくなっているのを実感していて…。ジェネレーションギャップを埋めないといずれは自分たちも“化石化”してしまうだろうから、新しい世代の子たちからエネルギーをもらうのも選択肢だなと思っています。

――10周年を迎えた今、最後の質問となりますが今の6人はなぜエビ中を続けていられると思いますか？

真山：クラスメイトみたいだからかな。付かず離れずだけど、何かあったらきちんと支え合える子たちばかりなんです。たがいの距離感も近くて、広い楽屋を与えていただいても隅っこで円を作ってご飯を食べているし。それぞれの“個”がしっかりしていながらもペンギンの群れみたいに固まってるんですよね。

　上手く表現できないんですけど、例えるなら“放課後の部活”みたい（笑）。練習が終わって「コンビニちょっと寄ってく？」と、先輩後輩かかわらず言い合えるような仲というか。お互いを知っているようで知らない部分もあったり、でも、抱えているものがあったらそれぞれ自然と手を差し伸べられるような空気感もあって、居心地がいいから、これからも続けていこうと思えている気がします。

取材・文・写真＝カネコシュウヘイ

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