【体調不良の日に布団の中で読みたいマンガ4選】食欲不振に効いたり、何も考えずに笑えるマンガをご紹介

マンガ

公開日:2023/6/3

 春は、1年のうちで一番寒暖差が大きい季節です。気温の変化が原因で、体に不調をきたす人も少なくありません。とはいえ、すごく具合が悪い…とまではいかない場合もありますよね。「なんとなく横になっていたいけど、眠くはない」。そんな地味な体調不良をどう乗り越えればいいのか。漫画を読めばいいのです。ベッドの中で漫画を読んで、ゆっくり体力回復に努めようではありませんか。

 そこで、地味な体調不良のときに読んでほしいオススメの漫画を、いろんな角度からピックアップしてみたのでどうぞ。

advertisement

●怒涛のストーリーが体のダルさを吹き飛ばす!?『キングダム』

キングダム
キングダム』(原泰久/集英社)

 累計発行部数9700万部という、異次元の人気を誇る大ヒット漫画『キングダム』。なぜ体調不良のときに中華統一の漫画? と思うでしょうが、これにはちゃんと理由があります。現在68巻まで発売されているこの作品。ここまで来るともう最初の方を忘れてしまってはいないでしょうか?

 今では圧倒的な武力を身に着けた信も、初期の頃は無鉄砲なただの少年でした。1~3巻あたりを読むと、「そういえば信にもこんなときがあったなぁ」という親心にも似た気持ちになれます。ほかにも、政との最悪な出会いや鎖帷子(くさりかたびら)をまとっていた河了貂、敵として現れた羌瘣など、久々に読むとやっぱり面白い。なんとなくダルくてベッドから出られないという方は、思い切って1巻から読み直してみてはいかがでしょうか。

 怒涛のストーリー展開に刺激されれば、中途半端な体調不良くらいは吹き飛ぶかもしれません。

●何も考えなくていい青春ギャグ漫画『ちおちゃんの通学路』

ちおちゃんの通学路
ちおちゃんの通学路』(川崎直孝/KADOKAWA)

 体調不良のときは、真剣に字を読むのがしんどいですよね。ストーリーを追うのも頭が疲れてしまいます。それなら、最初から最後までふざけ続けた漫画を読んでみるのはどうでしょうか。『ちおちゃんの通学路』です。

 クラスカーストで“中の下”を自称する高校1年生の三谷裳ちお。洋ゲーが大好きなちおは、徹夜でやり込むことが多いため、毎朝遅刻の危機に瀕しています。そんなちおの登下校を描いた作品です。

 基本的に舞台は通学路、そこで起きるドタバタがメインなので、難しいことを考える必要が一切ありません。また、ちおとその友達の真奈菜は本当にくだらないことしか喋らないので、安心して読んでいられます。「そうか。人との会話って、こんなにくだらなくてもいいんだ」と思わせてくれます。

 やっていることもじつにバカバカしいものばかり。特に吸い殻を拾ったちおが真奈菜とともに、ちょっと不良っぽい写真を撮るエピソード(2巻)は、本当にアホで笑えます。友達とこんな登下校してみたかった。体調不良で不安になった心を、ホッと和ませてくれる作品です。

●元気になったらこれ食べるんだ!『ホクサイと飯さえあれば』

ホクサイと飯さえあれば
ホクサイと飯さえあれば』(鈴木小波/講談社)

 何か食べたいけど、気力がわかない……。無理して食べると、余計体調が悪化する可能性もあります。そんなときは一風変わったグルメ漫画で、食欲を呼び起こしましょう。

ホクサイと飯さえあれば』は、大学進学のために北千住でひとり暮らしを始めた山田文子(通称・山田ブン)が主人公。食べることが大好きなブンが、ぬいぐるみのホクサイにツッコまれながら、ひたすら自炊しまくる様子を描いた作品です。

 甘酒やミートボールスパゲティ、牛スジカレーにパフェなど、作るメニューはさまざま。ただし、ほかのグルメ漫画と違うのは、描かれるのが調理工程だけというところ。肝心の食べるシーンはすべてカットされているのです。食べる直前で終わることも多いので、その分余計にお腹が空いてきます。つまり食欲がないときにうってつけの漫画というわけですね。下町のほっこりとした生活描写にも癒やされること間違いなしです。

●元気になったら旅に出よう『ふしぎの国のバード』

ふしぎの国のバード
ふしぎの国のバード』(佐々大河/KADOKAWA)

 ただ寝ているのも退屈だなぁ、飽きたなぁ。何か新しい気づきを手に入れたいなぁ。そう思う方もいるかもしれませんね。それならば『ふしぎの国のバード』がおすすめです。19世紀から20世紀初めにかけて実在したイギリス人女性冒険家、イザベラ・バードをモデルにした作品です。主人公のイザベラ・バードが、通訳ガイドの日本人男性・伊藤鶴吉とともに、横浜から蝦夷地へと旅する様子を描きます。

 バードにとって日本は“ふしぎの国”。老若男女で入る混浴や、石で行う毛抜きなど、はじめてみる文化風習に興味津々。映画やドラマでは見ないものばかりなので、日本人が読んでも驚きます。道なき道をゆくバードたちの旅は、移動するだけでも命がけ。それでも進み続けるのは「この国を知りたい」という情熱があるから。どんな試練も苦労も喜んで受け入れるバードの冒険は、読む人にパワーをくれます。はじめて見る景色にワクワクするバードを見ていると、読んでいる方もワクワクしてくるので不思議です。旅……というか、普通に旅行したくなる作品。体調が全回復したら、頑張った自分へのご褒美がてら行ってみるのはどうでしょうか。

 地味な体調不良のときは、漫画をお供にベッドで心ゆくまでゴロゴロしましょう。読み終わる頃にはきっと少しは回復に近づいているはずです。

文=中村未来

あわせて読みたい