アニメ放送後も元気に続く原作マンガの“その後”が気になる!

マンガ

公開日:2013/2/16

 『らき☆すた』(美水かがみ/角川書店)、『ながされて藍蘭島』(藤代 健/スクウェア・エニックス)、『それでも町は廻っている』(石黒正数/少年画報社)、少女マンガでは『君に届け』(椎名軽穂/集英社)や『会長はメイド様!』(藤原ヒロ/白泉社)等々……。人気漫画の中には、すでにアニメ化されて話題になり、今となっては「そんなのもあったなぁ~」と思われつつ、今も元気に続編が続いている作品が結構ある。

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 これらの作品、初期の頃からアニメ化されたエピソード以降の“その後”が気になるところ。大まかに分類すると、時とともにキャラや環境が大きく変わっていく「変化型」と、多少の動きはあるものの基本的な状況は相変わらずの「不変型」に分かれているようだ。

 変化型の代表例は『らき☆すた』だろう。2007年のアニメ放送時に高校生だった主人公・泉 こなたと柊 かがみ・つかさの双子姉妹、高良みゆきの同級生4人組はすでに卒業しており、現在では女子大生などの姿で登場している。学園ネタは、同じ高校の下級生であるこなたの従姉妹・ゆたかを取り巻く同級生や新キャラなどにより健在だが、アニメでしか作品を見ていない人にとっては、多少なりともショックを受けるかも?

 その一方で、『ながされて藍蘭島』のように連載開始当初から20巻を超えた現在に至っても、劇中の年月がいまだに1年も経過していない不変型もある。女性しか住んでいない藍蘭島に漂流した島唯一の男である主人公・東方院行人と、同居するヒロイン・すずとの関係は当初からの寸止め状態のまま。アニメ化された2007年頃以降も、続々登場する新キャラの数やサイドストーリーの広がりによって作品が支えられてきた印象だ。ただ、最新の21巻では、ようやく新たな進展を見せ始めている模様。

 また、『それでも町は廻っている』は、ヒロインの嵐山歩鳥がアルバイト先でもある近所の“なんちゃって”メイド喫茶を基点に、家族や地元の商店街の面々、高校の仲間などとドタバタする姿は、アニメ化された2010年の頃から相変わらずの不変型。ただ、連載当初から各話の時系列がシャッフルされており、床屋でよそ見をして前髪をバッサリ切られてしまったことで一度だけショートカットにした歩鳥の髪の長さや、近々に発生した季節的なイベントなどがセリフに出ることによって過去に紹介されたエピソードとの前後関係が判明し、パズルのピースを当てはめていくがごとく展開している。

 さらに、基本的に男女のつかず離れずの関係がストーリーの軸となることが多い少女マンガにおいては、主人公・爽子と風早の長きに渡る両想いがめでたく成就するまでを二度にわたるアニメ化によって描ききった『君に届け』の原作が、その後も根強い人気を得て続いている。2010年にアニメ化された『会長はメイド様』は、男子生徒が8割を占める高校で奮闘するスーパー生徒会長でありながら、家計のために内緒でメイド喫茶のバイトをしていたヒロインの鮎沢美咲が、クラスメイトの碓氷拓海にバイトを知られてしまったところから始まるストーリーだが、こちらは2人の関係が進展しつつも、時折ギャグやドタバタを入れながら不変形に近い流れとなっている。

 ここで挙げたものは一例に過ぎず、アニメ化後も物語が続いているマンガ作品を並べだしたらきりがない。人気作品というのは一時の盛り上がりで終わることのない魅力があり、だからこそ根っからのファンはブームに関係なく支持を続けるのだろう。思い入れのある作品の“その後”について、気になるものがあるならぜひチェックしてみては?

文=キビタキビオ