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彼が、1年間で飛行機に1022回乗った理由とその方法

 「マイルを貯める」。東京から実家のある福岡にいつも飛行機を使って帰省するものの、複雑難解なシステムに思えてこれまで放置してきた。年に2、3回乗ったところで、貯まりはしないだろうし。とはいえ、割と長く東京で暮らし、長期休暇のたびに帰省しているとさすがにもったいない気がしてきた。いったいどの程度利用すれば、貯まったマイルで飛行機に乗れるのだろうか?

 1日に11回搭乗を記録したというパラダイス山元氏は、その著書『パラダイス山元の飛行機の乗り方』(ダイヤモンド社)で、12万マイル貯めると、特典枠が設定された航路のファーストクラスを使って往復できると述べている。東京‐福岡を正規料金で往復すれば1134マイル貯まるので、計算すると106回往復しなければならない。有効期限3年間のうちに果たさなければならないので、それはさすがに無理。でも、山元氏なら12万マイルも手の届かないものではないだろう。

 本業はミュージシャンの山元氏。そもそもなぜ1日に11回も搭乗したのだろうか? それは、鉄道の時刻表マニアとしての趣味が高じたものらしい。黙々と時刻表で理想のルートを辿っていると、あたかも乗っているような錯覚をしたり、乗り換えのために階段を駆け上がる光景を妄想できたりするという。それを飛行機でやってみたくなったそうだ。

 彼が考え出したルートは、「羽田‐伊丹‐高知‐伊丹‐福岡‐五島福江‐福岡‐対馬‐福岡‐羽田‐千歳‐羽田」。北へ南へと忙しくも、1日で日本中を巡れる贅沢な路線だ。短距離の離島路線を混ぜることで、搭乗回数を増やしているとのこと。複数の航空会社を混ぜるともっと乗れるそうだ。だが、「単一航空会社で1日最大回数」にあくまでこだわった山元氏。キャビンアテンダントさん全員から「お帰りなさいませ」コールが炸裂したという。

 この11回の搭乗を可能にしたのが、山元氏のいう「タッチ」。目的地に着いたら、乗ってきた飛行機、または隣のスポットで出発地に向かおうとしている飛行機に乗り継いで、すぐに出発地へ戻ってくるというもの。滞在時間は1時間以内が目標だ。

 こうした乗り方を実践し続けたところ、1年間で1022回の搭乗回数を記録したという。いったいどれだけお金がかかったのかが気になるところだ。後半以降は貯まったマイルで乗ることができそうだが。

 さて、「タッチ」などの高い技術を使うことなく飛行機に乗る私は、羽田-福岡間を何度往復すれば、憧れのマイルによる特典航空券で実家に帰ることができるのだろうか? ANAの場合、時期にもよるが15,000マイル貯めると可能になるようなので、14回は往復しなければならない。有効期限が3年間であることを考えると、その間に年に4~5回帰省するという計算になる。正月、GW、お盆以外にも、3連休などを使って1、2回帰省しなければならない。タダ乗りするために帰省する回数を増やすという、本末転倒なことになりそうだ。

 山元氏によると、マイルを貯めることを目的に飛行機に乗るのはやはり損だという。理由などいらない、ただ乗りたいから乗ると言い放つ。ファーストクラスに乗るよりも贅沢な遊び心あふれる乗り方に、憧れてしまうのは私だけ?

文=佐藤来未(Office Ti+)



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