クレヨンしんちゃん憧れのヒーロー あのアクション仮面がマンガの主人公に!

マンガ・アニメ

2014/2/4

 アクション仮面といえば、『クレヨンしんちゃん』に登場する正義のヒーロー。しんのすけの憧れの存在でもあるこのアクション仮面は、アクション星から来た正義の味方で、勝利のときは手を挙げて「わーっはっはっはっは!」と笑う姿が印象的だ。そして、1月10日にはそんなアクション仮面を主人公にしたマンガ『アクション仮面』(西脇だっと/双葉社)が発売された。マンガでは、一体どんな“アクション仮面”になっているのだろう?

 まず、アクション仮面の中の人でもある郷剛太郎は、アニメだとアクション俳優としても活躍しており、見た目は茶髪の爽やかイケメンといった感じ。作品によっては、別次元の超人という設定もあるよう。しかし、マンガでは名前も郷郷太郎となっており、かなり渋めの筋肉隆々男として描かれている。おまけに、目つきは悪く愛想もないので、はじめは小学生のヒロイン・八潮ミサトに連続傷害事件の犯人じゃないかと疑われてしまうほど。そのうえ、普段はラーメン屋でバイトとして働いているのだ。

 また、アクション仮面と言えば、柔道、空手、剣道、ムエタイ、少林寺拳法、カポエラといったさまざまな武術を習得している武道の達人。彼の繰り出す技といえば、アクションパンチやアクションキックなどが有名だが、マンガの『アクション仮面』ではその拳を封印し、怪人の中に潜む“憎しみ”を断ち切るため、なんと言葉だけで説得しようとするのだ。だから、どんなに殴られても一切反撃はせず、怪人の中に植えつけられた憎しみの種の在り処を探すため、逆に「どうした? もっと来い」と挑発する。そして、アクション仮面の言葉に反応した怪人たちがその種の在り処を表したとき、はじめてその種に向かってアクションビームを放つのだ。

 しかし、心優しく、誠実なアクション仮面の内面はマンガにもしっかり反映されているよう。映画『クレヨンしんちゃん アクション仮面VSハイグレ魔王』では、塔の上でアクション仮面とハイグレ魔王が剣で戦うシーンがある。しかし、そこからハイグレ魔王が落ちそうになるとアクション仮面は「剣で勝負するって約束したろ。こんなふうに勝ったって男らしくないじゃないか」と言って、ハイグレ魔王を助けるのだ。そして、この作品でアクション仮面は「罪を憎んで人を憎まず」という名言を残す。その精神を突き詰めていった結果、マンガ版のようなアクション仮面が生まれたのだろう。マンガでも「憎しみは憎しみを生むだけ」と言うアクション仮面は、常に正々堂々真正面からぶつかっていく。

 それに、アクション仮面ではなく郷太郎のときでも、夜、ひとりでラーメンを食べに来たミサトのために、野菜炒めとうさぎリンゴを作って一緒にごはんを食べてくれたり、そのあと「バカ言うな夜道を一人で帰らせられるか」と言って送ってくれたりもする。

アクション仮面は、完璧でもないし最強でもない。悩んだりすることもあるが、そんなところもリアルで多くの人を惹きつける。拳や必殺技に頼らず戦うアクション仮面は、これからの時代に求められる新たなヒーローの姿なのかもしれない。

文=小里樹