クズ男子VS.オシャレ女子! 「女子が怖くて仕方ない」と語るマンガ家・青木U平とその新作がオモシロすぎる!!

マンガ

更新日:2014/11/5

そ、そうなんですか…。それでは、そんな恐ろしいファッション業界を描くにあたって、実際に参考にした作品は?

「『アグリー・ベティ』とか『プラダを着た悪魔』は観ました。ファッションをテーマにした作品なので、これまでは観たいと思わなかったんですけど、自分もそういう作品を描くんだから観とかなきゃなって。でも、こんな自分がそういうオシャレなモノを観るっていうことにも抵抗があって、DVDを借りるときも、『こんなオシャレなの借りちゃうぜ♪』って自分を茶化したくらいですもん」

まさかそこまでとは…。そもそも、学生時代に女性と話す機会すらなかったという青木さん。あるとすれば、給食当番の事務連絡くらいだったという始末。まさに、いい感じに“こじらせている”人物だ。でも、ファッション業界を知るにつれて、オシャレというものへの印象も少しずつ変わってきたのだとか。

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「最近ようやく慣れてきて、雑誌のオシャレなモデルさんを『かわいいなぁ』と思えるようになりました。それまではただただ怖くて仕方なかったんですけど。それと、モテるためにファッションに全力投球している女子の姿は、ある意味尊敬してます。生物としての欲求というか、ガツガツした気持ちを全面に出せるのって、単純にすごいなって」

怖がりつつも“女子文化”を理解し始めたという青木さんだが、本作で描きたいのはそこではないらしい。

「ぼくが描きたいのは女子同士のマウンティングとかではなくて、女子がキャッキャしているなかで苦しむ男たちの姿なんです。オシャレ女子を見て震えてる男たち。このマンガを一言でいうならば、“ファッション苦行マンガ”です」

ファッション業界モノなのに、これを読んでも決してオシャレにはなれない“ファッション苦行マンガ”。もしかするとぼくは、新たなジャンルが爆誕する瞬間に立ち会っているのかもしれない…。ではでは、素晴らしいスタートダッシュが切れたところで、今後の見どころを教えてもらおう。

「今後は、魔窟の長である女性編集長が登場します。いったいどれほど恐ろしい存在なのか期待していてほしいです。それと、主人公たちダサ男が、どうしてファッション誌編集部に異動になったのかも徐々に明らかになると思います」

はたして、ダサ男たちは魔窟で生き延びられるのか。女子社会に自分の居場所を見つけ出せるのか。その行く末が気になるところだ。ちなみに、来年2月23日には単行本の発売も決定しているとか。オシャレ女子に恐怖しているそこのアナタ、そんな女子に立ち向かうダサ男たちとともに立ち上がろうではないか!

文=前田レゴ