特集番外編2 2009年12月号
公開日:2009/11/10
映画『SOUL RED 松田優作』とにかく観てください!
編集H
2009年、生誕60年、没後20年を迎えた俳優・松田優作の節目となる今年、彼の命日である11月6日に、最初で最後の公式ドキュメンタリー映画『SOUL RED 松田優作』(http://www.yusaku-movie.com/)が公開されます。
私はひと足先にこの映画を拝見したのですが、本作は「ドキュメンタリー」でも「映画」でもなく「ドキュメンタリー映画」だと思いました。というと「?」と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、なんというか、松田優作さんの人となりや軌跡をたどる作品にとどまっていない。松田優作世代の方だけでなく、まったく松田優作作品に触れていない若い世代の方が観たとしても、心の奥深くを揺さぶられるような作品になっているのです。
私はすでに何度も観たのですが、不思議なことに何度観ても飽きない。ドキュメンタリーでこういう感動を得ることはめったにないことだと思いました。
それは、松田優作さんから影響を受け、現在活躍している俳優、監督たち(アンディ・ガルシアさん、浅野忠信さん、香川照之さん、宮藤官九郎さん、仲村トオルさん、松田龍平さん、松田翔太さん、森田芳光監督など)のインタビュー映像からも感じとれます。
彼らの中には確かに松田優作イズムが脈打っていて、しかも彼ら自身が、自身の中にいる松田優作と対峙しながら、自分の中で育ててきたのだと感じました。
この映画のエグゼクティブ・プロデューサーが、妻として同じ表現者として松田優作さんを支えた松田美由紀さん、そして監督が1972年生まれの新進監督・御法川修さん。この二人がタッグを組んだことからも、本作が、懐古主義的な作品ではないことがわかっていただけると思います。本誌のインタビューでは、お二人それぞれに作品にかけた思いを語っていただいております。
また、映画『SOUL RED 松田優作』の作品紹介とともに、代表的な松田優作映像作品も紹介しております。映画『SOUL RED 松田優作』を観て、ほかの作品が観たくなった方はぜひ参考にしてください。
それから、今月号は特別付録として松田優作ポストカードもついています! こちらもぜひご活用ください!!a