檀れい ダライ・ラマの言葉に共感

芸能

2011/11/15

<人はみな、幸せになるために生きている>。

 WOWOW連続ドラマW『造花の蜜』(原作/連城三紀彦)で、男たちを翻弄する女王蜂のようなヒロイン・蘭を演じる檀れいさん。今回選んでくれた一冊『優しい人になろう』(ダライ・ラマ14世、村田吉廣/講談社)の最初の言葉(上記)を読んだ時に、「ああ、私の考え方と同じだ」と思ったという。

 「私がこういうことをすごく考えたのは、20代後半の、毎日舞台に立ちながらもまだまだできないことだらけでもがいていた時でした。それから随分経った頃に著者の村田さんからこの本をいただいたんです。ダライ・ラマという方はチベットという国レベルの大変な状況を抱えているにもかかわらず、こういう言葉を、大きな声で唱えるのはなく、さらっと語っている。ああ、本質ってそうなんだなって」

 子ども時代から「物事の本質に興味があった」と振り返る檀さんは、ダライ・ラマの言葉に大きく共感した。

 「<みな同じように幸せになりたいと願っている>。いま苦しんでいる人も<幸せになる権利がある>。そのために大切なのは<自分の仕事を一所懸命やること>とか、書かれていることはどれも人としての基本、生きる基本なんです。その時の自分の状況によって響く言葉が違うので何度でも読み返したくなる」

 ひょっとすると檀れいという女性の魅力は、美しさに秘められたこの強さなのかもしれない。『造花の蜜』で演じる蘭も、これまでの清楚な役柄とは大きく異なる型破りなヒロイン。新境地の予感がする。

「誘拐事件の首謀者でありながら、彼女自身の美学で行動している人です。誰を殺めることもなく汚いお金だけを華麗に奪う。ふたをあけてみれば、事件に巻き込まれた家族が絆を取り戻していたりもして、聖女なのか、悪女なのか、観てくださった方に判断していただければと」

 特に蘭と、事件を追う橋場警部(田辺誠一)の関係は原作以上に描きこまれていて、江戸川乱歩の『黒蜥蜴』を彷彿とさせるところも。

 「脚本が本当に緻密で、監督がどう撮ったのか、皆さんがどう演じたのか、私自身、早く観たい! 素直にそう思える作品になりました」

(ダ・ヴィンチ12月号 あの人と本の話より)